先日、大津市田上連峰を構成する山の一つである堂山に鉱物採集に行ってきた。
堂山はガレ場が多く、田上連峰の前山でよく目立つので、地質屋が見ると心惹かれてしまう山である。
今回は五味谷コースから登り途中で浅見尾根コース(どちらのコースも堂山山頂に通じる)に分岐するところで浅見尾根方面に行き、堂山山頂を通って五味谷コースで下山するといったコースを選んだ。
堂山コース
















田上山は日本屈指のペグマタイト産地で、水晶やトパーズなど多くのペグマタイト鉱物を産出します。
今回は堂山で巨大晶洞を探すことにしました(晶洞を探すときは毎回、巨大晶洞が見付かることを信じて探しています)。

標高が高くなるにつれて、ペグマタイトが多くみられるようになってきた。
尾根を中心に、斜面を下りてはまた尾根まで上がり、少し進んでまた斜面を下りを繰り返しながら、ペグマタイトを探す。しかし、ほとんどが先人に掘られた後だったり、細い脈で晶洞の開く見込みの少ないものばかりである。
浅見尾根の途中で探索していると、形の悪い水晶が一つ見つかった。しかし、周りを探してもペグマタイトどころかペグマタイトの欠片すらない。きっと晶洞を開けた人が形が悪いからと捨てたのだろう。
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左上が全体、右上が頭の表側、左下が頭の裏側である。

しばらく歩くと、尾根の斜面に普通の花崗岩でない小石が一つ転がっていた。
手に取ると、それは文象花崗岩であった。文象花崗岩はペグマタイトの縁にできることが多い。
付近を掘り始めるとすぐに文象花崗岩が顔を出した。しかも手付かずである。文象花崗岩を掘り進めると、すぐにペグマタイトが出始めた。しかも結晶が大きい。長石の大きさは不明。石英は長石の中にあり、20~30cmある。
大晶洞の予感もしたが、掘っているのは登山道のすぐ下で、これ以上掘ると登山道を破壊しかねない。
また、登山客の視線が痛いほど突き刺さり時間もあまりなかったことから、このペグマタイトは一度埋めて次回に複数人で掘ることにした(複数人だと他人の視線はあまり気にならないものである)。

結局、今回の収穫は形の悪い水晶一つとなったが、花崗岩の山を登るのは非常に楽しいものである。
この山のどこかに巨大な晶洞が眠ったいると思うとロマンを感じずにはいられない。
また、400m足らずの山であるが、景色は最高でガレ場の奥に琵琶湖が広がる景色は素晴らしかった。