2004年12月24日

オリックスの教訓

 今年のプロ野球はペナントレースよりも場外でたくさんの話題を提供してくれました。なかでもオリックス、楽天、巨人の行動からは様々な問題点が浮き彫りになってきました。
 まずはオリックス関連の記事から振り返ってみます。


球団消滅とチーム愛と責任感(がんばれ礒部選手!)
コメント:なぜこんな大事なことを本人に一回も希望を聞かないでできるのかと思います。中村GMも野球協約にそう書いてあると協約をまるで絶対のもののように振りかざしていました。マニュアルを振りかざして心を込めない人には魅力を感じません。「組織は人で成り立っている」「人には感情があるからこそ人である」もっと人の気持ちを大切に考える経営者がプロ野球を経営するような開かれたプロ野球になってほしいと思います。

オリックス球団の間違い
コメント:分配ドラフトの件もそうですが、プロ野球の既得権者たちには新規参入球団を盛り上げる気はあまりなく、プロ野球の繁栄という概念がないこともよくわかります。自分たちに利益があればいい、それも年間何十億という赤字を隠れみのにして裏で何をしているかわかりにくい構造のまま。こんな組織のままでいいはずがないと思います。

退却は改革ではない!
コメント:オリックスは金融の経営をそのまま持ってきた球団なのだと思います。物が売れないのは消費者が悪いという意味のことを言っていることに気がついていないのですね。金融はその商品はお金なので、お金という存在そのものの品質や差別化などの広告・販促をしなくていいビジネスです。その経営者がプロ野球経営をする危なさがまさしくオリックスの失敗だと思います。
宮内オーナーは自分ではいろいろやってきたつもりなのでしょう。でも赤字のままということで、赤字の原因が他のパリーグ球団のせいだと思うようになった。それを壊してしまって1リーグ関西2球団になることによってオリックスのファンも増えるに違いないと。どんどん考え方がマイナスへ向かい、ファンから離れ、他へ責任を押しうけるという、悪循環思考になってしまっていることに本人は気付いていないようです。また、オリックスだけでなく、日本のプロ野球は、危機だと思います。リーグが一体となって盛り上げているMLBと各球団がプロ野球の発展の足をひっぱっているNPBとの差は、どんどん開いているのではないでしょうか。選手の実力が近づいているのに野球への取り組み方がどんどん離れれば選手にとってMLBが目標になるのは仕方ないこと。日本のプロ野球関係者が早くこの危機に気がついてプロ野球の発展へと頭を切り替えることができるように言い続ける必要があります。
プロ野球経営に関しては日本のプロ野球の球団経営者は未だに全て素人ということです。プロ野球だけでなくスポーツビジネスに関しても素人ならば素人を自覚してプロに教えを請う気持ちが大切です。そんな努力も日本のプロ野球はやってこなかった。福利厚生として予算を消化してきた企業スポーツの延長でしかなかったということなのでしょう。そんな経営が長く続くとやはり腐敗が進むということ。私物化や既得権化は発展と全く逆行するものです。ファン、選手会、新オーナー、メジャーのプレッシャーなどいろんな要素がありますが、とにかくプロ野球が健全なスポーツ経営になり発展できるような形になるように注目したいと思います。


法律では人は動かせない(オリックス、コミッショナーに直談判)
コメント:岩隈選手の問題では星野さんが楽天へ行かせてあげるように進言していましたが、法律ではなく気持ちを優先する発言、星野さんらしいですね。

強い要望の濫用
コメント:球界もオリックスも人材不足ですね。今の企業構造では小池会長や根来コミッショナーのような人しかサラリーマンでは偉くならない会社が多いのでしょう。さらに、そういう人はオーナーにとってのイエスマンとして害にならないので、有名無実な組織人事には有効だという理由でつれてくるのかもしれない。ところで、オリックスは今の状態を続けることによってどんどん企業イメージを悪くしている。経営者は人気や支持・イメージと言う経営要素をどう考えているのだろうか。
オリックスはプロ野球がファンの人気を前提としたプロスポーツであるということを根本から理解していない人たちによって運営されている球団だということがよくわかります。金融がいかに上から顧客を見ているのか、そこの従業員が全く顧客のことを考えていないかをよく理解できる事例です。それでもここの顧客でいる人というのは考えないといけない。金融も上辺だけの合併ではなく社内の意識改革から構造改革をすべきだろう。プロ野球のオーナーを見てると日本経済のことまでよくわかってくるようだ。


密約の代償(瀬戸山代表発言)
コメント:オリックスは実行委員会でも孤立無援。逆に岩隈投手批判は全くなかったようです。近鉄の足高代表も岩隈投手擁護で、労使合意には本人の希望を聞くと言う以上の条件が入っていたと発言。球界でも無理を通そうとするオリックスが孤立してた現実をオリックスはいち早く気づくことはできなかったのでしょうか。オリックスの失敗の原因をつくった大きい要因にファン無視の会社体質を表面に出しすぎたことがあると思います。社内の上層部の人材不足をそのまま露呈してしまった。金融も顧客の気持ちのわかる人材を育てないといけない時代です。そうできないならプロ野球経営から撤退すべきと考えます。
岩隈投手のイーグルス入りでパリーグが面白くなります。オリックスもそれを生かすような発想ができれば今回のような問題もなかったでしょう。


オリックス関連でビジネスシーンで教訓になることは、企業は人で成り立っていること、つまり働く人や顧客の気持ちを考えないと経営はうまくいかなくなるということ、イエスマンでかためた人事は腐敗し混迷するということ、問題を先延ばしにすることは悪であり何も解決しないということですね。

トラックバック一覧

1. 岩隈問題、満身創痍のオリックス  [ スポーツヲタクの独り言 ]   2004年12月24日 19:48
オリックス小泉球団社長がカメラフラッシュの中で岩隈断念の決断を発表した。「双方が譲らなければ、来シーズンから新しいスタートを切ろうとしているプロ野球、オリックス、そして岩隈選手の将来に大きな影響がある。宮内オーナーの判断により、岩隈選手を東北楽天ゴールデ
2. オリックス不信増大! 球団としてやっていけるの? (続き)  [ ちっちゃなコラム@WebryBlog ]   2004年12月24日 23:17
ようやく決着したようです。岩隈投手の希望が通った事に関しては 良かったと思います。 こんなゴタゴタを見せつけられると野球ファンとしてはいい気持ちは しませんね。
3. 岩隈問題から見えるもの。  [ PLANET〓SURF1973 ]   2004年12月24日 23:35
22日 オリックス岩隈選手の楽天移籍(金銭トレード)が決定しました。 これで「岩
4. 岩隈投手問題について  [ ロッテ★バブルガムボーイズ(千葉ロッテマリーンズ応援&情報ブログ) ]   2004年12月25日 01:17
■ノムさんが岩隈、選手会を糾弾   なるほど。大いにそう思います。ノムさんはわりと好きです。   ただ、今回に関してだけは仕方無いのかもしれません。合併自体が勝手な強引なものだったので。今更ながらも、近鉄が普通に身売りすべきだったと思います。   まあ、楽
5. オリ近よ、どこへ行く?  [ ハムぞーの「職業野球研究所」 ]   2004年12月25日 20:48
神戸で客は入らない? 「神戸ではどんなに努力しても客が入らない」と球団が考えているなら、それは間違っている。 オリが日本一になった年、グリーンスタジアムのチケットを取るのは結構難しかった。 私が確保した「内野指定席」は、内野席のはずなのに打球を取るとホームラ
6. がんばろう神戸  [ @キャッシング ]   2005年03月12日 20:45
オリックスが再び「がんばろう神戸」のワッペンを付けることを発表した。本当に市民のことを考えているのなら合併なんてしないだろうに。震災が起きたときは本心で「がんばろう神戸」をテーマに頑張り優勝もした。きっと地元の人も喜んだことだろう。でも最近はファンのこと

コメント一覧

1. Posted by GO宮島   2004年12月24日 11:13
今年、野球界が合併騒動になったのはオリックスが悪いと豊田さんも言ってました。オリックスファンの方には失礼な言い方かもしれませんが、なぜあんな弱いチームが近鉄を買うなんて偉そうな事言うんだよ、って豊田さんは言ってました。それはともかく、オリックスはイチローを放出以来、田口、星野らのスターも放出してしまいました。今年のドラフトも残念ながら、スケールのあるものでなく、本当にファンから期待されるチーム作りをしようとしているか疑問におもうところがあります。「頑張ろう、神戸」の頃をもう一度思い出して、ファンから愛されるチームを再建してほしいです。
2. Posted by Alocer   2004年12月24日 23:23
トラックバックありがとうございます。
こちらかもトラックバックさせて頂きました。

やはりファン無視の姿勢は何とかして欲しいですね。
この球団を長年応援しているファンの皆さんがあまり気の毒です。
3. Posted by PLANETSURF   2004年12月24日 23:34
初めまして。TBありがとうございました。
(TB返しもさせていただきました)

プロ野球界の問題は非常に病巣が深いと思っています。
突き詰めると「日本人論」といった部分まで行き着くからです。
日本人にとってスポーツとは?から検証する必要があると感じています。
4. Posted by 源   2004年12月25日 03:06
トラックバックありがとうございます。
ライブドアと違って、楽天は既存球団のオーナーたちの言うことをきく優等生だと思ってましたが、いざ参入してみたら、意外と言うべきことを言ってくれるので期待できそうですね。
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