2005年01月19日

過ちは取り返せないのか(選手と契約)

 上原投手のメジャー挑戦要求に対し巨人清武代表の返事はやはり拒否。それも「巨人はお金で選手を売るというようなことはしない」というもの。もはや上原投手がメジャーへ行くために独自で交渉を行なうとすれば、可能性はオフの自由契約だけとなった。


 上原投手はエンゼルスとの二者択一で迷ったがメジャーを断って逆指名で巨人に入団した選手だ。なるほど今さらメジャーへ行きたいというなら最初から行ったらよかったのかもしれない。だが、母校東海大仰星高校の恩師と東海大関係の原監督親子の強い説得を仕掛け、長嶋監督まで用意した巨人に実績もない大学生の気持ちが動いたとしてそれが永久に取り返せない過ちだろうか?さらにもしかしたら前年の高橋由伸選手の噂と同じく契約金以外の大きい何かが動いた可能性もある。そんな手段で入団させた巨人は入団という事実に自己責任で契約金などを支出したはずだ。途中で巨人を出るからといって契約金を返す必要などどこにもない。責任を選手に押し付ける理由はない。
 では、逆指名の時点でメジャーという意志を捨ててしまった上原選手は永久的に日本のプロ野球に奉仕しなければならないのだろうか?今は権利としてFAがあるため一軍で活躍した選手にはまだ永久ではなくなったのが救いだが、巨人入団が一度の過ちとしてその過ちを改めるには野球を捨てなければならないほどの過ちだろうか?間違いと気づいた時点で人生をやり直せる選択肢がなぜ作れないのだろう。
 巨人はお金で選手を売ることはしないという。しかしもっと問題なのは日本の宝である人材をたくさん集めて埋もれさせてしまっていることではないか。そこから出て行きたいと目覚めた選手にその道を用意してやることの方がお金で選手を売らないことよりも大切なことだ。今やらないといけないことは、巨人も球団の枠を超えて日本の野球のために根本から制度や組織を改革しメジャーに負けない魅力あるものとする努力を始めることではないだろうか?球団選手も本気で立ち上がってほしい!

リンク記事:メジャーへの目標と球団の対応(上原投手の理論)(2005.1.18)、プロ野球改革のタイムリミット(2004.11.16)、プロ野球改革のタイムリミット2(ファンサービスと選手の意識)(2005.1.17)

参考記事
「上原よ頼む…日本球界支えろ」
 ポスティングシステム(入札制度)によるメジャー移籍を志願した巨人・上原浩治投手(29)について、母校・大体大野球部の中野和彦監督が、慎重な決断を求めた。プロ入り時にメジャーか巨人かで悩んだ姿を知る恩師は、上原の夢を追う姿勢に理解を示す一方、米国への人材流出による日本野球界の衰退も考慮するよう促した。

 「上原のことを思えば頑張れという気持ちだが、監督の立場からすると、日本野球のことを考えたら行くべきじゃない。上原にはこの両面を考えて最終決断してほしい」。上原の母校・大体大野球部の中野監督は、上原の気持ちも考えた上で、こう言った。
 上原は巨人に、今季終了後、ポスティングでのメジャー移籍を志願している。FA権取得まで待てば、早くても4年後。中野監督は「彼も大学で(体育学を)勉強し、年齢的なピークは知っている。40歳までプレーしたいはずだし、そこから逆算して考えているのでは」。だが気になるのは、日本球界の衰退だ。
 大学野球部の監督として、少子化問題に直面している。プロ野球のテレビ視聴率も低下。球界を代表する右腕・上原に、日本野球界を支えてほしいという気持ちも強い。
 98年秋、上原は進路を米大エンゼルスか巨人か、決めかねていた。その時の相談相手が中野監督。「あのときはメジャーの夢を追うか現実を追うか、あの子も悩みました。ただ巨人に入れば、FA権取得までアメリカに行けないのはある程度、覚悟の上だったとは思います」と振り返る。慎重に決断してほしいというのが本音だ。
 上原はこの日、川崎市内のジャイアンツ球場で調整。「そろそろバッティングピッチャーをやろうと思う」と肩の仕上がりは順調だ。しかし交渉については「進展はないよ」と話すのみ。着地点の見えない状況で、恩師の言葉は届くか。
(デイリースポーツ1/22より引用)

seablog at 21:31
巨人 

トラックバック一覧

1. プロ野球界参入のススメ〓NTTグループ〓  [ スポーツ侍の「本を読む!」徹底して読む! ]   2005年01月19日 23:48
今、日本のプロ野球は面白い。もちろん、イチローやゴジラが暴れまくっているメジャ
2. 買い専門です。  [ 太郎日記’79J ]   2005年01月20日 00:59
上原のポスティング要求「断固NO」(Yahoo JAPAN) 巨人が上原のポスティング要求に「断固NO」を突きつけた。巨人・清武英利球団代表(54)は18日、今季終了後、ポスティング・システム(入札制度)による米大リーグ移籍を求めている上原浩治投手(29)に対し「巨人
3. <上原 + 古田会長ブログ + 小っちゃいおっちゃん>  [ ハムぞーの「職業野球研究所」 ]   2005年01月20日 23:42
<上原、米行きに関する提案> メジャー行きを熱望する巨人上原投手より、契約金をその分返還してもいいので、ポスティングにかけて欲しい旨の主張があったようです。 FA権取得まで日本にいれば、34歳になってしまうというのが、彼の主張のみなもとのようです。 で、い
4. <上原 + 古田会長ブログ + 小っちゃいおっちゃん>  [ ハムぞーの「職業野球研究所」 ]   2005年01月20日 23:44
<上原、米行きに関する提案> メジャー行きを熱望する巨人上原投手より、契約金をその分返還してもいいので、ポスティングにかけて欲しい旨の主張があったようです。 FA権取得まで日本にいれば、34歳になってしまうというのが、彼の主張のみなもとのようです。 で、い
5. 上原君はメジャーを希望  [ MIGIWA/TJB Annex ]   2005年01月21日 01:23
いまさらですかぁ?  みんな忘れていると思っているのか知らないけど、今の球団に入
6. プロ野球構造改革議論(オーナー企業の資格)  [ スカイラインクーペV35が欲しい! ]   2005年02月06日 21:29
プロ野球のオーナー会社は、経営がうまくいっていなかったり、不祥事を起こしているダメ企業ばかりではないか。ここからプロ野球のひとつの問題が見えてこないだろうか

コメント一覧

1. Posted by SEABLOG   2005年01月19日 22:47
上原選手は3年前に巨人が日本一になったときに「巨人に入ってホンマに良かった。世間の人が思っているみたいに、ボクも入団前は巨人の選手はそれだけで鼻が高いんかなと思った。けど、いざ中に入ると全然違った。みんな普通の人間やし、真面目に野球に取り組むおもろい人ばっか」と言っています。上原投手の巨人への離反は堀内監督になって頭をもたげてきたものなのではないでしょうか。もちろんメジャーへの夢はあったと思います。だからこそ今、それが意志として現れてきた。その堀内監督への絶対服従の念書へのサイン。そこまでして今の巨人に留まらせてもらわないといけないのか?上原投手の今の気持ちを考えると、そこまで追い込んだ巨人という球団に問題がかえってしまいます。
2. Posted by ポン   2005年01月19日 23:29
はじめまして。
僕も逆指名をしたからメジャー挑戦は封印しろと言うのはおかしいとは思います。
しかし、問題なのはそれを言い出す時期にあると思います。
いくら入団時に巨人から強引な説得を受けていたとしても、あの時点ではポスティングもなくFAしか他球団への移籍は認められていなかったはずです。本当にメジャー挑戦が夢ならばそれを振り切ってでも挑戦すべきであったと思います。メジャー挑戦が可能になるのはFAの資格をとってからと理解して巨人に入団したのではなかったのでしょうか?
それを今になって急にメジャー挑戦だと言い出したことが多くのファン反発を招いているんだと思います。
SEABLOG さんがおっしゃている通り、日本プロ野球の根本から制度や組織を改革しメジャーに負けない魅力あるものとする努力を始めないと取り返しのつかないことになってしまいそうで心配です。

3. Posted by はらぺこ   2005年01月20日 01:48
巷で言われている逆指名って何年前のことですか?
まるで世の中も人の考えも、何十年も変わらないことを前提としているような議論ですね。上原は巨人を逆指名したのは、そのときの上原がそれが自分にとっていい道だと判断したからでしょう。同じように、今メジャー挑戦にこだわるのは、それが今の上原にとって一番大切だからでしょう。
それに野球ファン獲得のために大した努力もしていないのに、上原がメジャーに行ったら球界が廃れるって責任転換じゃないですか。
私は球界屈指のピッチャーに育った上原がメジャーの打者をバッタバッタと三振に切って捨てるのを見たいです。
4. Posted by pinknokonpeito   2005年01月20日 16:48
大学を出たばかりの上原がメジャーへの挑戦にためらい、まず日本の頂点に立とうと思った。
それは当然だと思う。
そして自信を付けた今、世界で自分の実力を試したい気持ちが膨むのも仕方がない。
ただ上原には自分ひとりがムリヤリ行くのではなく、球界の制度を変える布石になって欲しい。
選手の中で彼ほど堂々と物を言える選手はいません。
ファンも重箱の隅をつつきあうようなマネをせず、好きな選手の為にドラフトやFAなどを改革するよう働きかけるべきだと思います。
5. Posted by hide   2005年01月20日 22:38
上原投手には、是非メジャーへ行ってほしいですね。
巨人は、上原投手が出て行くのは痛いと思うが、それでチャンスをつかめる選手もいるはずだ。日本のプロ野球の力のある選手はどんどんメジャーに行ってもらうことも球団経営にとって、不可欠だと思う。そして、メジャーの選手も活躍できなかったら、日本にくればいい。それくらい日本のプロ野球選手のレベルも上がっていると思う。
6. Posted by Mn   2005年01月21日 01:21
前日の分にも冷たい?コメントを付けさせていただきましたが…。

 入団当時にはメジャーでやっていける自信がなかったので「日本のメジャー」を選んだ?とすればそれはそれで日本球界をなめていると言えなくもないですが、それはひとまず置いておきます。FA権を取得出来るのは34歳で選手として下り坂だから今のうちにやりたいという気持ちは本当なんでしょうが、もしいつぞやに起こした交通事故の際に球界にいられないような事態になっていたらどうする気だったのでしょう?

 上原本人を含む皆さん無視しているのかもしれないけど、現球団入団直後に故障で野球の出来ない体になる可能性だって十分あった訳で、だとすれば向こうから声がかかったチャンスをわざわざ見逃すってのは勝負の世界に生きる身としてはどうかと思います。私は10年前の地震と7年前にかかった病気をきっかけに、やってきたチャンスくらいは逃さない事を心がけているつもりです(まだまだ甚だしく不十分ですが)。

 私は、そう考えると積極的に応援する必要を感じないのです。登板したら文句の付けようのない成績を残しつつ、登板のない日は球団とぼろぼろになるまで交渉して自分で道を開くしかないでしょう。交渉で機会が開ける可能性が曲りなりにでもあるんですからいいじゃないですか。自然相手の世界じゃ万全の準備をしてもなお100年に1回の機会に見放される事だって珍しくないんですから。

 もちろん、球界の改革が必要という点については私も賛成です。
7. Posted by haru   2005年02月08日 06:28
TBありがとうございます。
はじめましてharuです。
上原選手ほかポスティングの問題は、球団、選手双方がお互いが権利を主張していることなので、善悪の問題ではなくプロとしては当然です。顧客(ファン)の方は、選手が見ることができなくなるし、応援している球団が弱くなるので球団側につくのはこれまた当然です。
またお邪魔します。
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