前庭疾患で眼球振動を起こしたショーンだが、老犬故に寝込んでしまった
そのため入院一週間で見事に床擦れができてしまった
床擦れは正式には褥瘡(じょくそう)と言い、寝具と身体の接触部分で末梢血管が閉鎖して皮膚の一部が壊死することを言う
さらに皮膚潰瘍にすすみ、皮膚に穴が開いてしまう
ショーンの場合は左右の腰骨と左前脚と肩、背中など数カ所にできていた
肩と背中は軽かったのだが、これはケージで壁面に寄りかかっていたためできた
それほど身動きがとれなかったかと思うと、入院をさせたのは本当に可哀想なことをしてしまった
左右の腰骨は
皮膚潰瘍になり1円玉くらいの大きさの穴が開いてしまっていた
わずか一週間でこのようになってしまったので、本当に怖い
いまでは褥瘡の治療は患部を乾かさないのが基本らしい
この湿潤療法は「消毒をしない」「乾かさない」「水道水でよく洗う」を原則として患部をフィルムで覆うなどして密封するのだが、ショーンの場合は患部がすでに腐敗していて消毒しない訳にはいかなかった
消毒をしない理由は消毒液は細菌を殺すのと同様に欠損組織を再生する細胞もを殺してしまうためだ
そこで僕なりに患部を水洗いして、その後マキロンで消毒をし病院で出して貰ったベテファリンと言う粉末薬を塗布して様子を見たが、ショーンにはこの薬が合ったようだ
マキロンは腐敗が止まったら(患部と体液の臭いで’判断)中止して、以後水洗いだけにした
患部を乾燥させない為に使うドレッシング材の作り方を見ると、余分な体液は吸収した方が良いと書いてあった
市販のドレッシング材も考えたが、犬は体毛でドレッシング材を留めるのが困難な為、代わりにオムツに生理用品をテープで留め、体液は吸収するが乾燥はしないように心がけた
その後、患部があまり汚れていないときは水洗いもやめて、ベテファリンのみを塗布
もちろん患部が長時間寝具に触れないように注意して血流にも注意したのは言うまでもない
一時は大きく開いた穴はもう塞がらないと思っていたが二月で全快した
ここまで来るには大変だったが本当に良かった
写真は穴が塞がって瘡蓋になっている左の患部
追記
傷口の治療は多いときは1日4回ほどで排尿の度に行った
治り始めてからは1日2回で落ち着いた
もちろんこれはショーンの場合で、どの犬にも当てはまるものではない