若手の某幕下力士がTwitterで「プチ炎上」してしまった。
Twitterで探っていけばある程度、その概要は掴めるかと思う。

Twitterに限らずSNSは便利なツールだ。そして一般ファンと力士との距離も近くする。
上手い使い方をすれば、これこそファン獲得にも有用なツールであることも間違いない。

現在の相撲ブームを巻き起こした要因は遠藤という華のある力士が出てきたことをはじめ、人気力士が出てきた。いや、遠藤に関心をもってほかの力士にも目が行くようになったともいえるが、力士が頑張ったからという要素が一番大きいとは思う。そして、相撲協会はTwitterを活用してファン層を拡大していったということもその要因として挙げて良いだろう。

現在の大相撲人気。日本社会全体でいえば、その熱狂度というのは若貴フィーバー時代の足元にも及ばないという認識、イメージでいるが、若貴ブームの二十数年前に比べ、幕下以下の観客数が非常に多くなっているという認識がある。若貴ブームの時代は私自身がまだ中高生だったこともあり、そこまで詳細な記憶がないところもあるが、力士の入待ち、幕下以下力士の知名度。こんなところをも考えると、「特に取的に対する認識が変わった」。取的だけを切り取ってみたら、史上最高の人気度がある時代なんじゃないか。そんな思いがしている。

そこに貢献しているのは、すべての取組でないとはいえ、下位の取組も画像で結果を伝える、相撲協会公式Twitter。そして若い衆もTwitterアカウントを自身で取得し、ファンに向けてメッセージをつぶやく。こういうところがまた幕下以下の力士を「有名人」にし、彼らを応援するファンがつく。

一昔前なら「三段目力士がTwitterなんてやってるんじゃないよ」の一言で終わりだろう。
大相撲の世界。少なくとも建前でいったら、これは正論だ。幕下以下の力士は修行の身。自分から一般人に顔見せするなんて「顔じゃない」。幕下以下の力士で注目されるのは、その取組内容と結果だけでいい。そんな思いもある。暴論、取的は土俵の上だけ見せればいい、見られればいい。

でも、今の時代はそうではない。
私のような一般人がこうやって記事を書いて発信できる時代。
力士が応援してくれているファンに向けてSNSで何かを発信する。
それにより力士の励みになる。また、いくら幕下以下も注目されるようになっているからと言っても、その数は関取に比べればごくごく僅か。そこで将来のためにファンとどう接していくかを学ぶ、という意味でも悪いことではないだろう。

だが、その発信は必ずしもすべてが有用ではない。
拡散力が強いが上、ちょっとした本人にとっては悪気ない一言が、予想だにしないほど拡散され、「炎上」という状態をうみだすことにもなる。

今回の幕下力士の問題。炎上度でいったら「プチ炎上」くらいで、ちょっと炎が立った、くらいだろう。
この力士のイイタイコト。その中身は理解できる。だからこそ、その力士のtweetを擁護する人もいれば、共感している人もいる。でも、だからといって「何でもかんでもいうのが良い」というわけではないだろう。

擁護派もいれば、それはアウトだという人もいる。
意見としてはどちらも出てきて当然の意見とも思う。

下手に問題を起こされるくらいなら、特に幕下以下の力士がSNSなんてやるな。こういう意見はあってよいとは思う。
仮に大問題を起こしたとしても、彼らには公式に謝罪の場だって設けられるかは怪しい。そこは幕下以下の力士だから。
もしかしたら「謝罪や言い訳を聞いてもらえるチャンス」すら与えられない可能性だってある。

とはいえ、幕下以下の力士に注目が集まるのはどうだろう、という思いもありながらも、未来の関取に注目するファンがいたっていいと思うし、またそういうファンも必要だし、いくら幕下以下とはいえ応援しているファンがいるのなら、そこに応えたいというのは力士というよりも人として当然の心理だろう。

そして何よりも、10代や20代前半が主な層だ。
物心ついたときには、携帯電話が普及しているのが当然の世代だ。
どうでもいいが、私が初めて携帯電話を持ったのが大学に入学した平成8年のこと。
阿武咲や貴景勝が生まれた年だ。その時代の携帯電話と今の時代の携帯電話を比べるのはナンセンスだが、自分から発信することに対して抵抗は少ない世代だろう。

そして、学生がどの程度携帯電話を持っているのかというのはわからないところではあるが、携帯電話をある程度自由に使い生活してきたわけだろう。それを規制するというのは難しいだろうし、仮に部屋、親方の眼を盗んでこっそりやるような力士が出てきたって不思議じゃない。幕下以下だけで600人程度がいるのだ。600人もいて、皆が善人、必ずルールを守るとは思えない。

だとしたらもう、SNSをやるというのは大前提だ。
そして力士としての「公」と、個人としての「私」をしっかりと線引きすること。
もちろん著名人だとどうしても、この公私のラインにグレーゾーンは生まれるが、少なくとも「四股名」を出したらそれは「公」でありTwitterなどSNSをするのであれば、相撲協会に報告義務を与え、相撲協会は何らかの形で管理する。これは最低限必要だろう。そしてそれはもちろん、それは力士としての発言であり、相撲協会の一員としての発言、ということになる。

「私」として行うのであれば、力士であることが明確にわかることを避けるべきだ。ここには相撲協会への報告義務なんぞ要らない。もちろん本名を出せば、探られてしまうわけだが、ネットの世界の現実は多くの一般人が本名を隠してやっている。
そこにはプライベートの部分を探られたくないとか、やはり会社に見つかりたくない、会社でなくとも少なからず、「知られたくない人」がいるからだろう。そしてその「知られたくない人(組織)」というのが相撲協会でなくてはならない。言い方は悪いが、協会に見つからないようにやれ、力士であること(職業)がわからないようにやれ。という話だ。

規制は無理なんだから、逆に認めて管理しましょう。
っていうこと。至極当然だと思うのだが。

そのために必要なのが、ネットリテラシーの問題である。
いくら幼き頃から携帯電話を使っている世代とは言っても、やはりそこは若者だ。
若者だからゆえの無知がある。だったら、そこをしっかり教えてあげられる人がいないと、という話になる。

幕下以下とはいえ、力士全員に、将来関取になるチャンスがあるわけだ。
そして力士はそこを目指していると思っている。関取になれなくても、1つでも多く勝って、1枚でも番付を上にあげる。
これは力士としての責務だとも思っている。結果的にできなかったとしても、それを目指していないといけない。

だが、関取になる、番付が上にあがるということは、それだけ注目されるようになる、ということも意味しているのだ。
近年はプロ野球の世界では、新人選手対象に「マスコミ対応について」の講習会が開かれるという。
やはり二軍選手であっても、取材を受けることもあるだろうし、一流選手になれたところで、マスコミ対応がへたくそで「損」をしてしまっても、それは誰得にもならない。

個人的な感覚。幕下以下力士の生活の建前からすれば、「幕下力士がSNSなんて何事だ」なのではあるが、SNSを有効活用していくことで生まれる効果があるのであれば。

そこは力士(や親方、すべての協会員)に、相撲協会として「どこまでがセーフでどこまでがアウトなのか」というガイドラインを定め、ネットリテラシーについての教育を行っていくことだ。その管理も部屋単位で師匠に丸投げするのではなく、相撲協会がしっかりと管理していく必要があろう。

幕下力士だったから「プチ炎上」で済むものが、関取、ましてや役力士クラスや人気関取だったら「大炎上」になってしまう可能性だってあるわけだ。さすがに「明日は〇〇関から話持ち掛けられてるので〇〇関が勝ちます」なんていう大馬鹿はいないだろうが、真偽のほどはどうであろうが、こんなツイートが拡散されれば、一大事じゃすまない。

このツイートを「明日は〇〇関から話持ち掛けられてるので〇〇関が勝ちますw」と「w」でもつけておけば、冗談めいて伝わるかもしれないが、それでも真に受ける人がいて拡散されればどうなるか。

ちょっとこの例は極端だが、何気ない、たった十数文字が相撲協会に大打撃を与える。
そもそも炎上なんてそんなもんだ。発信者はそこまで悪気があってやったわけではないだろうし、そもそも悪意はないことが多いだろう。だからこそ危険なのだ。

今回の幕下力士のtweetはファンの中だけでの「プチ炎上」と言ってよいとは思う。
そこまで目くじらを立てなくても、というご意見もあるかと思う。

だが、大炎上してからでは遅い。
SNSを使うのが当然になっているような時代だからこそ。
若いうちから、力士としてどう振舞うべきなのか。それはネット上でもしかり。

使い方を間違えなければ、有用なツールであることもまた確かだと思う。
だからこそ、必要なのは協会主導でのSNS教育である。
しっかり「プロ」のセンセイに講習会でも定期的に開いてもらい、良い意味で力士とファンの距離を近づけていこうじゃないか。

些細な一言で応援してくれるファンがいなくなれば。
それは誰にとっても良い話じゃないからね。勿体ないよ。

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ったく、これだからなぁ。

いや、松鳳山が強い力士っていうのはわかるよ。
うん。それなりに分かっているし、上位に対して一発かませる力を十分に持ってる力士。私なんぞでもそんなことをは知ってるつもり。

でも、ここで負けますか。
豪栄道関。


立ち合い。松鳳山がつっかけてるっていえばつっかけているんだけどね。
それ以上に豪栄道が合わせづらそうなんだよ。2差ついて緊張しだした?
遠慮なんていらない、って昨日書いたのに。2差がどれだけ有利かっていうのも示したつもりだったんだけど。

立ったあとも、豪栄道、瞬間的に動きが止まった。見てしまったよね。
攻め手を失ったというか、攻め方を忘れた?
松鳳山が意表を突いたわけじゃ決してないのに。もうこの時点で勝ち目なくなっていたのかな。
んでもって、首投げ以上の負けフラグ。「両手肩透かし」(私が勝手に命名しただけ)。

そこが豪栄道なのかもしれないけどさ。
だから大関なのかもしれないけど。

昨日までは何だったのかねぇ。特に正代戦あたりからすごくよくなってきていて、これは14勝1敗で行けるぞ、くらいまでに感じたのに。

これじゃ、調子が良くなったり悪くなったりで、結局4敗しているような平幕力士と変わらないじゃん。って思ってしまう。

嘉風がすごくいいんだよ。でも8勝4敗なんだよね。
4連敗スタート。8連勝は見事だけど、4連敗で始まってるっていう現実があるわけ。
嘉風は本気で大関を目指している。でも、これが大関だったら。初日から4連敗なんて大関がやらかしたら、それこそ「非難の嵐」になることなんて目に見えてる。8連勝は本当にすごいと思うし、最初の4日間見たら、誰が嘉風が勝ち越すどころか12日目に勝ち越すなんて思ったことか。

阿武咲や千代大龍。やっぱり8勝4敗。
序盤の彼らはすごかったって。神がかっていた。阿武咲は純粋に力がついたとか、相手もまだ研究できていないからこうなった、というのもわかる。千代大龍なんてこんなこと言ったら失礼だけど、ちゃんと体調管理ができるようになって結果も出せるようになってきた。そこに何かが憑依したような活躍。でも、やっぱり8勝4敗。

それにしても8勝4敗が多いわけだけど、4敗の面々。
ここまで今場所あまり話題に上がっていない力士もいたりする。
足さえよければ、この地位なら大勝ちするんじゃないか、とも言いたかったけど、時折勿体ないな、でも強いときはやっぱり強いしうまいなって感じさせる遠藤もその1人。やっぱりいい相撲の方が多いわけで。だから8勝4敗。

横綱日馬富士。横綱自身が悪いとはいえ、3日目からの3連敗。
そこでリズムというか、心を乱してしまったのが日馬富士の弱さ。
でも、肘も良くない中、しっかりとそのほかは貴景勝に敗れたとはいえ、4敗で踏みとどまっている。
1横綱と1大関しかいない場所での8勝4敗って横綱としてはどうなんだよ、っていう意見はあって当然とも思うけど、やっぱり8勝まで届かせてくる。12日目に。そこは評価されていいし、日馬富士の強さなんだよね。

ここまでの結果での話かもしれないけど。
今場所のここまでの成績。みんな今場所というか、この時点での体調などすべて含めた上で、実力通りの星勘定になってるって言えるんじゃないかな、と。

だから、今日の豪栄道。がっかりなんだけど、10勝2敗は豪栄道の力量。
横綱もいれば、平幕の下のほうの力士もいるけど、やっぱり8勝4敗の力士は、12日目に勝ち越せるだけの力量があるんだよね。

朝乃山と豊山。ライバル関係のように言われて、豊山は今場所は再十両なわけだけど、そろって先場所十両からあがってきた。しかも同じような成績で。でも、今場所は大きな差がついてしまったんだよね。でも、これって何かっていうと、2人の相撲を見てるとわかるんだよね。朝乃山のほうが勢いがあるのと、十両でも幕内でも勝てる相撲を取ってるの。でも、豊山は十両だったら相撲の型もそれなりにあるわけだから、負けない。でも、幕内になるとそこにたどり着けない。ここに今の時点では2人の差があるわけで、やっぱり今の朝乃山は新入幕力士だけど、幕内で8勝4敗を残せる力を持ってるってこと。

でも、逆に言えば、4つ負けてしまう程度でもあるってこと。

その中で2つで収まっている豪栄道。やっぱり序盤とか今日とか、なんだなんだ、って言いたくもなるけど、正代戦から昨日までは本当に強かった。この期間があるからこそ、2敗なわけで。

ということで、豪栄道戦が始まる前。
これで豪栄道が勝ったら、もう豪栄道は「最低でも決定戦か」なんて思ったんだけど、とりあえず、明日は4敗同士の対戦もあるので、13日目の優勝決定はなし。なにせ4敗が10人もいるんだから、さすがに誰かしらか13日目、14日目と連勝する人もいるでしょう。

だったら、豪栄道。
もう周りなんぞ気にせず。
自分があと2つ勝てばいいじゃん。

2回目の賜杯。
もう焦らなくても。

カド番も脱出したんだし、大関の責任も果たした。
だったらもう。目先の1番、1番。3つのうち2つ勝てば優勝だから。

今日みたいな自滅はいらないよ。
焦るな、豪栄道。

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豪栄道、突っ走っちゃいな。

悪く言えばやっぱり平幕は平幕。
千代大龍は玉鷲の押しに屈した。阿武咲も相撲に迷いが出てきてしまっているのか、気づけは7勝4敗。その星勘定は4連敗7連勝の、序盤、どうなってしまうんだろうかと心配した嘉風とも同じ。

横綱日馬富士は逸ノ城に組み止められても、あの大きい逸ノ城相手に、投げから崩せるのはさすがという相撲をとったけど、すでに4敗。過去に幕内で3差をひっくり返した例はない。

横綱に3差。
幕内全員でも「2番手」に2差。

2差逆転の例はあるが、極めて希少。

横綱の優勝が厳しい中、ただ1人、単独トップをいく大関。
遠慮はいらない。優勝が誰になるか、誰しもが優勝候補なんて言われて始まった今場所。
11日目を終えて、大関がほかに2差をつけて単独トップ。

ここで優勝するために、誰に遠慮をする必要があろう。

11日目終了時で2差つけた例はそれなりにある。
だが、2差をつけて「まくられた例」というのは4例しかない。
それも、自身よりも番付下位の力士に優勝をまくられたのは、たった1例しかないのだ。

このデータを出されるのが嫌な方も多少なりともいると思うが、2差逆転の4場所の11日目終了時のトップと優勝者の星取だ。


優勝を逃した力士は、最後4日間、1勝3敗ないしは2勝2敗。
2勝2敗でも、2差つけている相手が全勝して決定戦になるわけだから、自身が崩れなければ、そうそうひっくり返される星勘定ではない、ということだ。

いわゆる「優勝マジック3」という状態だ。

豪栄道、2日続けての変化での勝利なんていうのもあったが、今となっては、あれが勝負という意味でも大きかったのではないかとすら思える。

以前、鶴竜が1人横綱となって優勝を果たした場所。14日目に変化して勝った。
この時の鶴竜への批判、ブーイングは大きいものだった。
だが、この時、私はどんなことをしてでも勝つ、1人横綱として優勝しないといけないという鶴竜なりの「綱の責任」の果たし方だったと評した。

豪栄道の変化はまだ序盤の話だったので、優勝争いがどうのこうのとか、高安も休場してしまったので、大関としての責任を、と豪栄道が考えたとも思えず、初日に敗れてしまって大関を維持するためにここで負けられない、という思いのほうが強かったのではないかとは思うが、それでもここに来ると、あの変化での勝利は大きかったと言えそうだ。

白星が最大の薬なんていう言葉もあるが、今の豪栄道はまさにそれだ。
日に日に相撲内容もよくなっている。あの神がかっていた、何かが憑依したような、昨年の9月場所のようにもなってきたようにも思える。

豪栄道の話に終始してしまったが、豪栄道は誰にも遠慮する必要はないし、このまま突っ走ってほしい。
私が望むのは14勝1敗での優勝だ。


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千代大龍、どうしちゃったんだろう。強い。
逆に、阿武咲はちょっと勢いが止まってきたか。

まずは取組動画。




千代大龍は栃ノ心相手に組んでしまった。いくら今場所不調の栃ノ心。反面、絶好調の千代大龍。いくら何でも、勝負あったか、これは栃ノ心か、と思ったが、見事な寄り。今場所の千代大龍はどこまで調子がいいんだろうか、とすら思えた。

同じく、琴奨菊相手に組んでしまった阿武咲。こちらは、一日の長が琴奨菊にあったとでもいうか。

相手も違うし、千代大龍と阿武咲の相撲も押し系といっても同じものではないから、同列に並べるのはいかがとも思う。ただ、はっきり言えることは、両者ともに今場所初めてといってもよい、組んだ相撲。

そろって、なんで同じ日にこういう形になるのだろうと思ったわけだが、ただの偶然か。

それにしても、やっぱり自分の形が作れた時の琴奨菊は強い。
三役復帰が見えてきた。4連勝、4連敗とあったが、また調子を上げてきたといってよさそうだ。
阿武咲は早く悪くなりかけてきている流れを食い止めないといけない。そんな思いがしてきている。

そんな阿武咲は明日は栃煌山戦。組んだら、ましてや二本差されたらかなり苦しくなるだろう。
とはいえ、押しやすい相手ともいえそうだ。差させなきゃいい。どんな相撲を取るか、阿武咲。

方や千代大龍は玉鷲戦。組むイメージはあまり想像できない。
とはいえ、今日のような相撲を取れれば、玉鷲相手なら組んでもどうにかできそう、なんていう思いもある。
突き合いにはなるんじゃないかとは思うし、そういう相撲を見たいと思うがまずは立ち合い、千代大龍がどんなあたりをするか。今日の千代大龍の相撲もよかったが、ここまで千代大龍が良かったのは立ち合いの当たりとその後の攻め。そしてまたそれが千代大龍の相撲だろう。今日の相撲で変な味を占めていないか、とも思いたいが。

豪栄道は完勝。このまま行ってしまうんじゃなかろうか。
日馬富士は貴景勝に金星献上。日馬富士は特別悪くなかったとも思う。貴景勝が上手く取った。引くタイミングが良かった。調子の上がらない横綱とはいえ、横綱に勝てたというのも、また貴景勝の進歩の一つなんだろう。

これで日馬富士、4敗。豪栄道とも3差。かなり厳しくなった、優勝は絶望といったところか。
こうなってしまった以上、豪栄道にかかる「責任」もまた大きくなりそうだが、豪栄道、そんなことは気にするタイプでもないか。このままの相撲をあと5日取り切れれば。悪くても2敗で踏みとどまれそう。そんな感じがしてきた。

気は早いけど、まさか豪栄道に2回目の優勝が来る、なんて。豪栄道には失礼だけど。

あと、もう一つ。石浦-宝富士。

単純に見ていて面白かった一番。だけれでども、後ろについて石浦はなぜに勝てなかったのか。途中から、宝富士を振り回しているだけで、決して「攻め」てはいなかった。宝富士が良く粘った、宝富士が良かったといってよいのかもしれないが、後ろについた状態から勝てないというのは、どうしたもんだろうとも思ってしまった。

こんな10日目。残り5日。
終盤戦、優勝争いもそうだし、特に関脇から平幕上位の星勘定がどう推移していくか。
こんなところも見ものになってきたと思います。

◆今回の主なテーマ

怪我と力士
怪我で下位に落ちている力士の未来予想
公傷制度について
場所中恒例の「がんばれ連敗くん」
その他に質疑応答、こっそり話す危険な雑談など

第3回

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そう簡単に波乱何ぞ起こらないーーー。

そう感じるようになってきた9月場所。そんな印象を持った9日目だ。
気が付けば、両関脇も白星先行。ただ、上位の休場が多いっていうだけのことなんじゃない。
とすら言える場所にもなってきた。(日馬富士の3敗の3日間はともかくとして)

この日の最も注目の一番。昨日も記したが、千代大龍-阿武咲だろう。


両者とも好調。阿武咲が1敗を守るか、2人がそろって2敗になるか。
優勝争いという意味では、かなり大きな意味を持つ、というのは星勘定からしてわかることだろう。

今場所の千代大龍の立ち合いからの当たりはすごい。
そこに阿武咲がどう対応できるか、というのが注目だっただろう。

だが、千代大龍の強さは想像を超えていた。
阿武咲は豪栄道以外の上位にも軒並み勝ち、ここまで結果を残したわけだが、好調さという意味ではこの阿武咲以外、千代大龍が最も好調な力士といえるだろう。序盤だけを見れば、それなりに好調の力士はいた。だが、ここまで調子の良さを初日から続けているのは千代大龍くらいなものだ。

立ち合い千代大龍の張りで動きをやや止めたか。
だが、それだけでは終わらなかった。そのあとの突っ張り、阿武咲が応戦し前に出ようとしたところを叩く。
完璧な相撲だった。この一番だけで評価すれば、阿武咲、強くなったけど千代大龍のほうがまだ強いな。と思わせた。

これで、結果的に豪栄道のみが1敗。単独トップとなった。
となれば、もう優勝争いに最も近いのは、どう考えても豪栄道だ。

平幕が勝ち続けることは簡単じゃない。
そんなことを改めて感じさせてくれている。

ただ、豪栄道は日馬富士戦を残しているし、御嶽海戦も残している。
序盤の御嶽海だったらという気もしなくはないが、御嶽海も調子を上げている。それは冒頭にも記した通り、関脇2人が5勝4敗と白星先行となってきたのだ。

豪栄道はあとは自分の相撲を最後まで取り切れるかどうか。これができれば、もう優勝は豪栄道じゃないか。
そんな印象を強めてきた。

序盤良かった、びっくりさせた平幕陣も気づけは1敗は不在になり、阿武咲と千代大龍らが2敗。
平幕の7勝2敗がそれなりの人数がいることも不自然ではない。

やっぱり落ち着くところに落ち着くんじゃないか。
そんな場所にもなってきたと言えよう。

とはいえ、貴ノ岩とか大栄翔といった2敗力士。早く、阿武咲、千代大龍といったやはり2敗・3敗当たりの平幕上位人を当てていかないと、それこそ変な優勝が出てきてしまう。

こんな場所だから、豪栄道に何かあった時のためにも。
平幕の好調者同士を組んでいくことは健闘してほしいし、そうなってほしいと思っている。

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照ノ富士の大関からの陥落が「確定」した。

来場所はこれで、関脇以下に元大関が2人いるということになる。
琴奨菊は大関から陥落し今場所が4場所目だが、上位フル対戦圏内には踏みとどまれている。

もちろん、陥落場所での10勝大関復帰特例にて大関に戻った力士もいる。
だが、そのような力士も含めて、大関から陥落した力士はその後1年間、どういう地位・成績をたどったのだろうか。

大関陥落が2場所負け越しで陥落、翌場所10勝で大関昇進となった現行制度になって以降の大関から陥落した力士のその後1年間を見てみた。

大関陥落後の1年間

元大関とはいえ、すべて勝ち越したのは三重ノ海ただ1人だ。
10勝特例で大関に1場所で返り咲いた三重ノ海だが、大関に戻った後は、ハチナナ・クンロクが多い。とはいえ、勝ち越しは続けた。のちの横綱ではある。やはりこういうところに三重ノ海の強さがあったのか。

陥落後1年以内に優勝を果たしたのは、大関復帰者も含めて魁傑1人。とはいえ、魁傑は平幕での優勝だった。つまり大関に1場所で戻れず、その後の収めた優勝だった。魁傑はその後大関復帰を果たしているが、やはり、優勝できるだけの力があるということが、その後の大関復帰にもつながったのか。

5場所勝ち越しとなると、武双山と栃東(2回目)。この両名は大関として土俵生活を終えた。
これもまた力あった証だろう。

大関からの陥落は様々な要因があるだろう。
加齢等による力の衰え、ケガ。

だが、その後大関に戻れた力士、そうでない力士。
やはり落ちた後に、どういった成績を残しているのか。ここはひとつポイントなのだろう。

若年で陥落した雅山や出島。その後の土俵人生も長かったが、出島はその後1年苦しんだ。
雅山は出島ほど悪くない成績。大関カド番場所での大けがが原因ではあった。それ故か、ケガから回復してきたことが、大関復帰までは至らなかったが明確な「大関とり」の場所はその後も訪れた。

よく「番付を落としたらその地位の相撲しか取れない」なんて聞かれる。ちょっとした格言めいたものでもあろう。
だが、そうもならない力士だっていないわけじゃない。そういう力士がまた番付を戻していくのだろう。

そういう意味では、琴奨菊はまだ十分に踏ん張れていると言えるのかもしれない。
今場所、ここまで4勝4敗。今場所の最終結果が見えないが、ここでもう一度、三役に戻れるか、戻れないかは琴奨菊の未来をも帰る、そんなデータなのかもしれない。

照ノ富士はどちらに転ぶのか。
三重ノ海になれるのか。まさかこれで引退して把瑠都のようにとは思いたくないが、そうなってしまう可能性だって全否定できないんじゃないかとすら思えるひざの状態でもあろう。

雅山は公傷認定されるレベルのケガでもあったが、その翌場所も休場している。
だが、あと一歩で再大関というところまで迫った。

「最善の選択」が何なのかは難しい。膝のケガであるがゆえに。
とはいえ、加齢が原因ではない。

今の琴奨菊は比較すると貴ノ浪に近いところがありそうだが、照ノ富士は貴ノ浪や琴奨菊と同じような状況ではない。
では、その中で、もしこの中で誰を目標にするのか。

それは三重ノ海なのか、雅山なのか。
ここからの1年、どこでどう復帰するにしても。照ノ富士には「大事な時間」になりそうだ。


◆今回の主なテーマ

怪我と力士
怪我で下位に落ちている力士の未来予想
公傷制度について
場所中恒例の「がんばれ連敗くん」
その他に質疑応答、こっそり話す危険な雑談など

第3回

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優勝争いは横綱が引っ張るもの。でも、それがいつもできるわけじゃない。
でも、そういう時に、横綱の代役を果たせる立場にある力士。それが大関だ。

3横綱2大関が休場するという異常事態とも言える中、日馬富士がまさかの3連敗を喫した。
そうなってしまったときに、誰が代役を果たすのか。そうなったら、残されたのは、豪栄道しかいないのだ。
初日黒星。そして2日連続での立ち合いの変化もあった。

だが、大関は3大関でスタートしたのだ。
仮に日馬富士に何かがあったとしても、大関として1/3の責任を担えればいい。
それが豪栄道の立ち位置だった。だけれども、高安が脱落して、照ノ富士も脱落した。

優勝ラインは3敗、下手したら4敗まで下がるかもしれない、と言われた場所。
仮にも優勝ラインが3敗、4敗なら日馬富士も当然圏内であるが、現状「2差」がついている。
となると、今、誰が引っ張るべき立場にいるのか。それは間違いなく豪栄道だ。

優勝ラインが3敗、4敗だなんて、今の状況でも言えるのか。
昨日や今日の豪栄道の取組を見たら、このまま豪栄道が14勝1敗。最後に日馬富士が意地を見せるなりしても、13勝2敗。こんな結果になっても決して驚かない。そんな状況にもなっているし、今の豪栄道はそうもなれる相撲を取っているように思う。序盤を見てしまうと、ここから残り全部勝てるのか、なんていう思いもしなくはないわけだが、徐々に調子を上げていることは間違いない。



今日は合口が悪い(といっても大関と三役クラスを比べるからそう言えるわけで対戦成績は五分だ)玉鷲。
「苦手」に勝利したこと、そしてきっかけとしては、やはり今場所絶好調の阿武咲に土をつけたこと、こういうところから、波に乗っていけるのではないか。現時点でいえば、豪栄道が優勝の第一候補。そういって間違いないだろう。

とはいえ、案外今日の碧山戦。怖い。
中日の土俵から復帰した碧山。日馬富士に完敗したわけだが、復帰してきたとはいえ、まともに相撲がとれそうな状態ではない。蹲踞すらちゃんとできていないじゃないか、とすら思えた。ちょっと変な力を与えたら、簡単にもう一度膝をやってしまいそうだ。もちろん出場してきた相手に情けをかける必要はない。だが、変な情けを見せてしまったら。妙な、変な不安を感じる。そんな碧山を一蹴できるか。ちょっとしたみどころになってしまうかもしれない思いがある。

その豪栄道にのみ敗れた阿武咲はやはり調子がいい。
調子がいいというのも当然あるが、それだけではなく力がついたという言い方もまた適切なのかもしれない。
初日に勝利したときに、■297 阿武咲は白鵬に並べるか、それとも白鵬を超えられるのだろうか。入幕からの3場所を見てみると。という記事を書いたが、史上2人目の新入幕から連続二けた勝利者の翌場所勝ち越し。そして、史上初の新入幕から3場所連続2桁も夢物語ではなくなってきた。

千代大龍も相当に良い。一言でいうと「強い」。
以前の千代大龍は強い時でももろさがあった。そして、今場所ほどの当たりの強さも持ち合わせていたとは思えない。
中日も強い相撲だった。正代を相手にしなかったともいってよいだろう。

こんな両者が対戦する9日目。
阿武咲が勝てば、優勝争いは阿武咲がどこまで豪栄道についていけるか。
あとは阿武咲に土をつけられるのは誰になるのか。そんな状況にもなるだろうし、千代大龍が勝てば、千代大龍にもチャンスはめぐってくるだろうし、豪栄道が突っ走るかもしれない。

中盤に差し掛かったころ、優勝争いを考えるのは12日目くらいからでいい、なんていうことも書いたが、間違いなく優勝争いを左右する一番にもなるだろう。注目の一番だ。

それにしても、琴奨菊はどうしちゃったんだろう。
先場所までの琴奨菊に戻った。変化をしない栃煌山が変化をしてきたという、これこそかなり意表を突かれた取組。琴奨菊も一発で落ちずに、その後攻めに転じられたが、土俵際で突き落とされるシーンは、まさに先場所までの琴奨菊だ。気づけは成績も五分の4勝4敗。1つ勝って立ちなおしたいところだ。

照ノ富士は大関からの陥落が「確定」。
関脇に陥落することも残念ではあるが、平幕上位がここまで調子が良い中、その関脇の枠の1つを照ノ富士に取られてしまうこともまた残念だ。これで、御嶽海や嘉風7勝8敗なんてことにでもなったら、小結の1枠も嘉風になろう。三役に上がれるチャンスが減りかねない。先場所も平幕の好成績者は番付運に泣かされた。三役に上がることが、また大変になってしまう。ここから両関脇が踏みとどまって、3関脇にでもなれば、とも思いたいが。

いずれにせよ、最終的な星勘定も気になりだすころ。
のこり7日間、どんな展開になるか、目が離せないですね。


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今場所、初日からの休場も多かったが、6日目より佐田の海が途中出場。そして、今日中日から碧山が土俵に上がる。

場所が始まるのがあと1週間遅かったら。とも思いたいところだが、日程は変わらない。
とはいえ、数日レベルで治るものであれば、途中からでも出場したい。それによって1勝でもできて、番付が落ちるのを少しでも防げれば。そう考えるのも自然かもしれない。

佐田の海も6日目から出てきたわけだが、残り10日間、6勝4敗で行ければ幕内の残れるかもしれない。
碧山だって、西2枚目。普通に考えれば全休でも幕内にはとどまれるだろうが、平幕2枚目の全休で十両に落ちた例もあったりする。過去例からすれば「1つ勝てば来場所も確実に幕内でいられる」ということになる。

幕内に踏みとどまるために出場するわけではないだろうが、やはり、勝てるかもしれないのに、何もしないで番付を落とすというのは、力士にとっては簡単に受け入れられることでもないのかもしれない。

とはいえ、初日に出場できなかったレベルでもあるのだ。
その道のりは平坦ではなさそうであることは想像はつく。
佐田の海、土俵に戻った後、案外動けている印象は持つが、まだ白星が出ていない。

では、過去に初日から休場して、再出場した力士というのはどの程度いるのだろうか(1場所15日制定着の昭和24年5月場所以降の関取)。

早速だが表にしてみた。
再出場

過去に39例。今日の碧山が40例目ということになる。直感的には案外少ない。
そして、初日と2日目は同時に割が作られるため、2日目からの出場というのはないが、過去には13日目から出場した、なんていう例もある。

これが序の口だと近年では番付外陥落阻止のために、7番相撲だけ出てくるというのは決して珍しいことではないし、毎場所数名は必ずいるといってよいレベルなのだが、関取で13日目から3日間だけ出場。昭和25年の話でもあるので、時代がそうさせていたのか、どんな背景があったのかわからないが、その気概は評価したいところだ。

再出場場所。いくら状態が良くなってきたから出場に踏み切ったとはいえ、相手は数日間は土俵に上がり続けているわけで、それだけでも多少なりともハンデだろう。だが、復活戦は19勝20敗とほぼ五分の成績だ。

だが、そののちの結果は厳しい。勝ち越したのは過去3例しかない。

昭和54年5月の千代の富士の9勝4敗2休。これは公傷が認定されず、通常の休場になってしまったため、千代の富士が強行出場したというのは良く知られる話だ。千代の富士最後の十両場所ということもあり、千代の富士の横綱昇進のきっかけになったとまで言われる場所でもある。

途中出場で勝ち越すことがいかに難しいか。それ故、千代の富士のこの場所がなおのことクローズアップされるのかもしれない。ちなみに当時でいえば、初日に休場した力士が結果的に勝ち越すというのは、史上初の記録だったわけだ。

とはいえ、勝ち越した力士。全員出場は3日目からだ。
4日目からなら、初日から3連敗と同じ扱い。そう考えれば、3連敗からの勝ち越しをした力士なんていうのはそれなりにもいるわけだから、4日目、5日目あたりの出場からなら「取り戻せるんじゃないか」なんて安易に思いそうだが、現実は厳しい。

やはり初日に出場できないというのは、初日に間に合っていないとも言えるのだろうから、こうもなってしまうのも致し方ない外ことか。

今場所の佐田の海は、ここまで0勝2敗5休。碧山は0勝0敗7休。
いずれも今日負ければ負け越しということになる。

ここから8連勝するとなると、それこそ至難だろう。
そもそもこの昭和24年5月場所以降、7連敗8連勝だって1例しかないのだ。

だが、ここから、どこまで星を伸ばせるのか。
碧山はいきなり日馬富士戦が組まれてしまい、それこそ簡単ではないことでもあるのだろうが、場所に出てきて、どこまで勝っていけるのか。難しいけれども、1つでも多く、白星を挙げられるか。

頑張れ、佐田の海、碧山。


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だいぶ落ち着いてきたな。というのが率直な感想。

豪栄道、1敗をキープ。「当然」のような気がする。
初日負けて、その後に2日連続で変化。こりゃ、ハチナナが精一杯? なんて思ったりもしたもの。

場所前はいくら上位が休場しても結果的には上が優勝する。
そう言ってきた。でも、4日目あたりの展開だと、平幕優勝が出るんじゃないか、とすら思った。

でも、やっぱり豪栄道が引っ張っていくのかな。
そう思ったのが、今日、7日目。

日馬富士も再び白星先行。御嶽海も白星先行。4勝3敗。
嘉風も持ち直してきた。やっぱり、上は強いのかなと。

とはいえ、阿武咲と千代大龍が今場所を盛り上げている。これも間違いなさそうだ。
千代大龍は阿武咲の陰にも隠れているわけだが、この日も貴景勝を吹っ飛ばした。



ただ、気になったのは貴景勝だ。
気になったのは相撲内容ではない。仕切りの時、行司に「手が仕切り線より出ている」のを指摘されたことだ。

触れてはいなかったが、ちょっとこれは今場所気になっていた。
2日目、宇良戦。
貴景勝2
立ち合いからすぐに当たりたい貴景勝と、それを避けたい宇良。そんなところだろう。
だが、「ちょっと出てないか?」と感じていたが、やはりちょっと出ている。

3日目、正代戦。
貴景勝3
手の手前側は微妙に仕切り線の上かな、といった程度で、やっぱり出ている。

5日目、千代の国戦。
貴景勝5
これは問題ないか。

貴景勝の相撲からすれば、少しでも前で。
これは理解できる。でも、ルールはルール。

もちろん、それをOKかNGか判断するのは行司であり審判であるのだが、こういうのは行司や審判に目をつけられてしまうと、指摘されやすくなる。そして貴景勝も「ちょっとはみ出して立つ」ということに慣れてしまうと、それを指摘されたりしたときに、少なからず心理的影響が出ないとも言い切れない。

将来を担える力士だ。こんなつまらないことで調子を崩してほしくない。
きちんと修正して、ちゃんと仕切り線を超えないで手をついて立つ。その中で勝っていく。
「自分の立ち合い」が仕切り線オーバーでは成り立たない。

もちろんできるだけ前に出て立つは大事なことだ。だが、その「できるだけ」というのは仕切り線だ。しっかりと仕切り線に手をついて立つ癖をつけてほしい。こんなところから貴景勝の相撲が乱れてしまっては、一番損をするのは貴景勝だ。

今日の一番がきっかけになればよいのではないかと思う。

平幕中下位では大翔丸。
平幕の1敗・2敗の中では、そこまで好調感を感じないが結果を残している。
幕内に上がっても、この地位でもようやく勝ち越せるレベルだったのが、この1年程度の大翔丸だろう。
正直なところを言えば、今場所の大翔丸が特別に良いのか、と言われればそこまで良いという印象はない。だが、1敗を保てている。

今場所どうのというよりも、ある程度先を見たときに、明らかに調子が良くて結果を残す力士より、こういう力士のほうが本当の力を蓄えてきているのではないかと思えることがある。千代大龍のように、明らかに体調を戻してきて当りが強くなったようにも見えない。阿武咲のように急激に力をつけてきているようにも見えない。だけれども、しっかりと勝負所をおさえて白星につなげている。

今はまだ、たまたま白星に恵まれているのか、調子がいいのか、地力をつけてきているのかわからないところがあるのだが、もう少し、大翔丸に注目してみようかとも感じている。

ただ、徳勝龍。今場所は体を持て余している相撲が目立つのもまた気になる。

日本列島は台風がやってきているが、土俵上はかなり落ち着いてきた。
そんなことを感じる7日目だったが、豪栄道がどこまで引っ張っていけるか。阿武咲他1敗力士はどこまでついていけるか。そんな中盤から終盤にかけてとなるのではないだろうか。

今日、中日の注目は、豪栄道-玉鷲か。あまり合口のよくない玉鷲に対して豪栄道がしっかりと玉鷲の動きを封じ込めるか。豪栄道の動きで相撲がとれるかだろう。高安戦で足首を痛めたが、もうそれは感じさせない。そうなれば、やっぱり玉鷲は怖い存在だ。

再び荒れるか、落ち着きをより強くさせるか。そんな分岐点にもなるかもしれない。

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タイトルに記した数字。
ぱっとこれが何の数字かお分かりいただけるだろうか。

日馬富士はあと21勝、御嶽海はあと20勝。

この数字、平成4年、貴花田の「年間最多勝の最低勝利数までの星数」である。
平成4年、当時20歳の貴花田が60勝で年間最多勝となった。
この60勝という数字は、年6場所になって以降、最低の数字である。
ちなみに年間5場所だった平成23年でも60勝を超えており、平成23年は66勝の白鵬だった。

もちろん貴花田が弱かったから60勝に留まってしまったわけではない。
平成4年といえば、1月場所に貴花田が初優勝。そして9月にも優勝を果たしたが、まだ大関昇進前の話だ。
悪く言えば、上位が不甲斐なかったから。ということにもなるだろう。そこに貴花田の成長するタイミングがマッチした結果、とも言えるだろう。

だが、この平成4年の年間最多勝60勝は、年間最多勝の最低記録として残っている。

平成29年の土俵はあと24番残されている。
つまり、残りすべて勝ったとしても、現時点で36勝を挙げていないと60勝には届かない。

現時点で平成29年、36勝以上を挙げている力士は8名いる。
高安44勝、白鵬42勝、御嶽海40勝、日馬富士39勝、貴景勝38勝、北勝富士37勝、逸ノ城・玉鷲36勝。

高安は今場所の再出場はないだろう。それは白鵬しかりだ。
となると、高安は来場所復帰し、全勝したとしても59勝。60勝には1つ届かない。

現実的に考えたら、今年残された24番で貴景勝が22勝2敗、北勝富士が23勝1敗、逸ノ城・玉鷲が24戦全勝というのは考えられないだろう。はっきり言えば机上の空論だ。

御嶽海だって残り24番を20勝4敗、日馬富士は21勝3敗。
やってやれない数字ではないと思うが、かなりハードルは高くなってきた。

とはいえ、やはり60勝に到達させられる可能性がそれなりに感じられるのは、もう日馬富士と御嶽海。この両名だけといってもよさそうだ。

では、平成4年というのはどんな年だったのだろうか。私個人でいえば、高校に入学した年だ。そのくらいの年齢になっていたので、もう大相撲観戦者としてははっきりと記憶にも残っている時代にもなっている。

平成4年は1月場所旭富士の引退から始まった。
そして若干19歳の貴花田が史上初の10代優勝を果たした場所でもあった。そしてこの場所が伯父の当時の二子山理事長の理事長としての最後の場所でもあった。場所後に理事選が控えており、次期理事期間満了前に定年を迎える二子山親方には理事選に出る権利がなかった、という時代だ。叔父から甥へ優勝賜杯が手渡されたシーンは、いまだに幾度となくVTRでも流れる。

ちなみに平成4年1月場所の幕内番付と地位は以下の通りだ。
平成4年1月

前年、平成3年に千代の富士と大乃国が引退。
小錦はまだ20代後半だったが、霧島も30を過ぎており、次世代の担うのは誰か。
生まれ年でいうのなら、昭和30年代生まれの時代から40年代の生まれに移行するとき、そんな時代だった。
その中で、年齢的には一番良いとも思える20代中盤の琴錦、安芸乃島、貴闘力といった面々に対して、それより若い、曙、貴花田、若花田、貴ノ浪、武蔵丸といったところが幕内に定着しかけたころだ。「大相撲戦国時代」とまで言われた。

5月には曙が初優勝をし、大関に昇進した。
この年の優勝は貴花田と曙が2回、水戸泉と小錦が1回ずつだった。

そして11月場所の番付と成績は以下のようなものとなった。
平成4年11月
北勝海も引退していなくなった。小錦は3月場所で優勝を果たし、史上初の外国人横綱も期待されたが叶わず、霧島はこの場所を最後に大関の座を明け渡した。

曙は新大関の場所でいきなりケガで全休。
そのため、年間最多勝争いという意味では57勝で貴花田の後塵を扮したが、単純に土俵上での勝率で見れば、この年の1位は曙だった。

曙貴時代の始まり。そんな年だったのだろう。
どうでもいいが、貴花田が宮沢りえさんとの婚約を発表したのがこの11月場所前だった。

宮沢りえはともかくとしても、誰が上がっていくかというところから、曙と貴花田の時代が到来する予感をさせる年になった、というやはり「時代の移り変わりの年」だったのだろう。

翌、平成5年は横綱に昇進した曙が2位で68勝だった大関に昇進した貴ノ花(貴花田から改名した)、こちらも大関に昇進した若ノ花(同じく若花田から改名)の2人に8勝差をつけた76勝。年間最多勝の平均値が73.7勝(平成23年は6場所換算値にした中での平均値)であるため、それを超える数字ともなり、曙が一歩抜け出した年になり、戦国時代には終止符が打たれかかった年ともなった。

今年の状況は平成4年に近いのだろうか。
ちなみに、その前年、平成3年は大関の霧島が年間最多勝だったが62勝。次点がやはり大関の小錦で58勝だった。
ちなみに、この62勝は当時のワースト記録であり、平成3年、4年と2年続けてワーストを更新した年ということにもなる。

平成3年は千代の富士の引退、大乃国の引退があった。
千代の富士引退場所では横綱の旭富士が優勝をし、当時中学生3年生だった私は、この旭富士の優勝で旭富士の時代が来ると思ったものだったが、旭富士の時代は、悪く言えばこの場所だけだった。

年間最多勝争いという意味では、9月場所、11月場所と休場した旭富士が46勝、北勝海は休場が3場所あり38勝に終わった。

今年はここまで日馬富士が健闘しているわけだが、ほかの横綱を見ると白鵬が42勝、稀勢の里が35勝。鶴竜に至っては、そもそも皆勤が3月場所のみで18勝しか挙げられていない。上位は在位しているが休場続きで星が伸びない、というのを見ると、平成4年より平成3年に近い状況か。強いての違いはまだ横綱が誰1人、引退はしていないというだけで。

横綱が6場所すべて皆勤すれば。横綱の中で争われるのが年間最多勝だろう。
昨年は「大関稀勢の里」だったわけだが、昨年の稀勢の里は横綱に昇進するプロセスの中で成しえた記録とも言える。優勝も優勝決定戦もない中での年間最多勝ではあったが。

その中で強い横綱ならば1場所程度なら休場しても受賞できる。それもまた横綱の強さであり、千代の富士や貴乃花が成し遂げている(全休がありながら年間最多勝を獲得したのは貴乃花ただ1人。千代の富士は1勝2敗12休という場所があった)。

平成3年、4年が「荒れた年」であり、5年が「落ち着きだした年」だったのだろう。
今年の年間最多勝が日馬富士になるのであれば、それは平成3年の霧島に近い状況なのか。
御嶽海が受賞するのであれば、それはまた平成4年の貴花田のようなものなのか。

単純に年間最多勝者の勝利数が少ないことが悪いというわけではない。
だが、そこから25年近くがたち、それは「平成初期の大相撲戦国時代」と呼ばれ、今が「平成後期の(余談ですが結局平成は30年で終止符を打たせるの?)大相撲戦国時代」ということになっていくのか。

そして、大相撲戦国時代と言われた平成4年の数字を下回るのか。
下回らせないためには、日馬富士にはあと21勝、御嶽海には20勝が求められる。

過去の60勝台前半の年を見ると、昭和44年。柏戸が引退した年。北の冨士が63勝、次いで玉乃島(玉の海)62勝、清國61勝。大鵬は2度の途中休場があり59勝だった。昭和47年、前年に玉の海が急死。北玉時代がもろくも短期間で終焉を迎えた翌年であり、この年は63勝でこの年大関に昇進した輪島だった。北の冨士は全勝場所もあったが全休場所もあり44勝に留まった。どちらも時代の潮目といえる時だったのだろう。

今場所は御嶽海が残りすべて勝っても64勝。このレベルの年になるということだ。

誰が受賞するかということ以上に、終わってみたら年間最多勝者は何勝を挙げているのか。
ここにどうしても関心がいく。

せめてもの60勝到達者は出るのか。
まだ9月場所の最中ではあるが、今年の残り19番。
誰がどういう形で抜け出していくのだろうか。

どうでもいいが、阿武咲は1月・3月は十両なので対象外だが、阿武咲は今年ここまで43勝。
地位を無視すれば、今年一番勝った力士、ということになる可能性もありそうだ。年間最多勝受賞とはならないだろうが。ちなみに、全段含めて、地位を鑑みずの「年間最多勝者」となった力士はすべて幕内在位だ。仮にも阿武咲の今年の勝利数が御嶽海や日馬富士を上回るようなことにもなれば、それはそれで、また珍記録が生まれることにもなる。

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