障害者

2017年03月10日

視覚障害者、自立訓練の実施1割 指定福祉事業所

各地の社会福祉法人などが運営し、身体障害者の自立や就労訓練を行う「指定障害福祉サービス事業所」(2015年1月現在、全国185カ所)のうち、視覚障害者の自立訓練(機能訓練)を実施しているのは1割未満の16カ所にとどまることが厚生労働省の調査で分かった。生活圏と無関係な訓練場所で白杖(はくじょう)を使う歩行訓練を行うなど視覚障害者のニーズとずれていることが利用率の低さを招き、実施事業所の少なさにつながっているとみられる。厚労省は自立支援の不備を認め、改善を図る意向だ。

身体障害者対象の自立支援制度は、障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)に基づき、厚労省が06年に告示した「障害者福祉サービス運用算定基準」に沿って実施されている。算定基準は視覚障害と他の障害を区別しておらず、指定障害福祉サービス事業所で自立訓練を担当する専門の生活支援員の定数基準を「障害者6人に付き最低1人」などと定める。

国内最大の視覚障害者組織、日本盲人会連合(日盲連、会員約5万人)によると、視覚障害者の自立訓練は「生活支援員1対障害者1」が望ましい。(1)他人の行動を視認できないため、複数で同時に同一の訓練をすることが難しい(2)自宅、職場など生活圏が個人ごとに異なり、必要な訓練内容も違ってくる−−などが理由だ。日盲連は長年、同省に制度見直しを求めてきたが、実現しなかった。藤井貢・日盲連組織部長は「実態に合わない訓練は受けず、『自己流』で歩いている人が多いのではないか」と指摘する。


毎日新聞 2017/3/9



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