2006年03月31日
飼育観察記・2006年3月
『瓢箪池の様子』
もう、アオサギは来なくなった。海の干潟の方が効率的で豪華な食事にありつける季節になったらしい。アオサギの残飯である瓢箪池の生き残りのワキン達にとってはメデタシメデタシなのだが、また秋か冬には再び魚を食いにやって来るだろう。この池の魚達は愛想無しで人が覗けば睡蓮鉢の影に隠れる。餌を投げても人影が消えるまでは食べない。一冬、アオサギに追いかけ回されたせいで危険地帯と安全地帯を把握した模様。添付の写真も魚影らしき物をやっと撮影できたしだい。愛想の有無に関わらず餌も与えるし水にも気を配る。ただし、ナンキン荘のナンキン達と比べると、手抜きしていることは正直に認める。今、池で泳ぐ魚は初代の孫にあたる。初代と二代目には美しい魚(シュブンキンと桜ワキン)が居た(カテゴリー「魚ファイル」参照)が、選別・削除という作業を繰り返さなければ、残る魚は赤か黒の鮒になるだろう。この選別・削除という物悲しい作業(個人的な意見)無しで美しい魚が舞い踊る池にするのが瓢箪池物語のテーマなのだが、実現の可能性は小さい事は薄々は感じる。ただし、美しい魚の定義を広く解釈すれば解決できる問題かも知れんと考える。
3月下旬のある暖かい日、水面で動く小さな影を発見。なんと!2センチから3センチほどの魚が突然沢山現われた(数十匹)。勿論、突然発生した訳ではなくて、以前から池のどこかで生息していたのは明らかだが、今回、初めて存在を確認できた。殆どが黒い稚魚の体色をしている。今年産まれの稚魚なのか?・・昨年の秋に産まれて稚魚のまま冬を越したのか?・・しかし、金魚は秋や冬にも自然繁殖するという話は聴いたことがないので、もしかすると「チワワワキン」という、いつまでも子供の体型を維持する新種の可能性がある。あるが、管理人が新種好きなのと、無理矢理強引に新種にする傾向もあるので、可能性と言う以外は語る術無し。この小さい魚の誕生と生い立ちは、いまだ謎。
『ナンキン荘の様子』
昨年の秋に猫に襲われ傷を負った魚も傷跡は残るが全員体調良好で今年の冬を越した。8匹のナンキンが猫に殺られ、残るナンキンは現在13匹。素赤や赤勝ち更紗が殺られ、何故か白い魚が多く残る。「猫は赤い金魚から襲う」という、金魚学に一石を投じる生物学的仮説を世界へ発表したい欲望が渦巻くが、複数回の観察結果ではないし、確認の為に生体実験を行なう予定もないのでこの件は封印。
3月は春だが2回寒波が来て雪まで降った。この変化自在な季節は要注意。気遣うことは気候の変化を機敏に察知して水温の高低差を小さくすること。方法は冷える日の前後日は簾で水槽を覆い暗くすれば水温変化は和らぐ(どれほど魚が喜ぶかは不明)。水深が浅く水量も豊でない水槽で生きる魚には、これぐらいはしなくちゃねっ!・・と、思う。
日中の水温が10度を超える日には一日一度、少しの餌を与える。餌を与えると水中に良からぬ物質が発生するので換水もする。エアーポンプが故障して、もう2ヶ月ほど水中に空気を送ってないが息苦しい素振りを見せる魚はいない。しかし、間もなく産卵シーズンを迎え、色々と本能的な激情がありハアハアいう魚が出るかも知れんので近日中には再稼働予定。明日から4月、ナンキンの産卵が気がかりになる季節となった。ホントはモッとモッとモッと以前から気にかけ周到な準備するのが正解だが、締め切りが迫ってパワーを発揮するタイプなので、何かとこういう状況になりがち・・。懸案は、明け3歳になるメスナンキンが無事に卵を産んでくれるか?・・オスナンキンが女に優しい連中か?・・しかし、これは魚任せなので心配するのは無駄。もう一つの懸案は、生まれる稚魚の生きる糧であるミジンコの大量確保なのだが、まあ、卵を池に沈めて静観するというラクチン栽培漁業(別名、ホテマクリ繁殖、詳しくはカテゴリー「魚や飼育のことなど」をご参照くだされ)も検討しておるので、その時はその時。
この3月の間に人工ミジンコ生産を予定していたが、現在になっても準備すらしていない。しなかった訳は、我家の近所では春になれば何の努力もしないで広大なミジンコ発生池が出現することを思い出したのである(既に出現済み)。実は田圃のことなのだが、管理人は他人の汗と努力を有効利用することにウシロメタさは無い。昨年の観察では、この田圃には2週間ほどでミジンコが湧いてくるはずなので、それを掬くえば種ミジンコが手に入る。それを瓢箪池仕様の培養液に泳がせれば10日ほどでミジンコがウハウハ湧いてくる手筈(これも昨年の観察から)。産卵は早くて4月下旬と予測しているので、なんとか締め切りギリギリで間に合いそうなのである。もし、湧いて来なければ、田圃で巡回採取という力技もある。2006年瓢箪池式ミジンコ・ウハウハ製造や、ナンキン達の春の祭典(産卵)の様子などは、またいずれ・・。
『追記1』
ブラインシュリンプという定番の金魚の稚魚用の餌が存在するが、我家の経済的事情と管理人の志向性に反するので不採用。
『追記2』
瓢箪池物語、3月末に更新!・・などと宣言してしまい公約を果たす為に「今夜は焼酎無しでキーボードをカチャカチャやるど!」と、一瞬考えたが、実際は焼酎有りでカチャカチャしたしだい・・これからは、も少しファジーな公約にしようと思う今日この頃。
もう、アオサギは来なくなった。海の干潟の方が効率的で豪華な食事にありつける季節になったらしい。アオサギの残飯である瓢箪池の生き残りのワキン達にとってはメデタシメデタシなのだが、また秋か冬には再び魚を食いにやって来るだろう。この池の魚達は愛想無しで人が覗けば睡蓮鉢の影に隠れる。餌を投げても人影が消えるまでは食べない。一冬、アオサギに追いかけ回されたせいで危険地帯と安全地帯を把握した模様。添付の写真も魚影らしき物をやっと撮影できたしだい。愛想の有無に関わらず餌も与えるし水にも気を配る。ただし、ナンキン荘のナンキン達と比べると、手抜きしていることは正直に認める。今、池で泳ぐ魚は初代の孫にあたる。初代と二代目には美しい魚(シュブンキンと桜ワキン)が居た(カテゴリー「魚ファイル」参照)が、選別・削除という作業を繰り返さなければ、残る魚は赤か黒の鮒になるだろう。この選別・削除という物悲しい作業(個人的な意見)無しで美しい魚が舞い踊る池にするのが瓢箪池物語のテーマなのだが、実現の可能性は小さい事は薄々は感じる。ただし、美しい魚の定義を広く解釈すれば解決できる問題かも知れんと考える。
3月下旬のある暖かい日、水面で動く小さな影を発見。なんと!2センチから3センチほどの魚が突然沢山現われた(数十匹)。勿論、突然発生した訳ではなくて、以前から池のどこかで生息していたのは明らかだが、今回、初めて存在を確認できた。殆どが黒い稚魚の体色をしている。今年産まれの稚魚なのか?・・昨年の秋に産まれて稚魚のまま冬を越したのか?・・しかし、金魚は秋や冬にも自然繁殖するという話は聴いたことがないので、もしかすると「チワワワキン」という、いつまでも子供の体型を維持する新種の可能性がある。あるが、管理人が新種好きなのと、無理矢理強引に新種にする傾向もあるので、可能性と言う以外は語る術無し。この小さい魚の誕生と生い立ちは、いまだ謎。
『ナンキン荘の様子』
昨年の秋に猫に襲われ傷を負った魚も傷跡は残るが全員体調良好で今年の冬を越した。8匹のナンキンが猫に殺られ、残るナンキンは現在13匹。素赤や赤勝ち更紗が殺られ、何故か白い魚が多く残る。「猫は赤い金魚から襲う」という、金魚学に一石を投じる生物学的仮説を世界へ発表したい欲望が渦巻くが、複数回の観察結果ではないし、確認の為に生体実験を行なう予定もないのでこの件は封印。
3月は春だが2回寒波が来て雪まで降った。この変化自在な季節は要注意。気遣うことは気候の変化を機敏に察知して水温の高低差を小さくすること。方法は冷える日の前後日は簾で水槽を覆い暗くすれば水温変化は和らぐ(どれほど魚が喜ぶかは不明)。水深が浅く水量も豊でない水槽で生きる魚には、これぐらいはしなくちゃねっ!・・と、思う。
日中の水温が10度を超える日には一日一度、少しの餌を与える。餌を与えると水中に良からぬ物質が発生するので換水もする。エアーポンプが故障して、もう2ヶ月ほど水中に空気を送ってないが息苦しい素振りを見せる魚はいない。しかし、間もなく産卵シーズンを迎え、色々と本能的な激情がありハアハアいう魚が出るかも知れんので近日中には再稼働予定。明日から4月、ナンキンの産卵が気がかりになる季節となった。ホントはモッとモッとモッと以前から気にかけ周到な準備するのが正解だが、締め切りが迫ってパワーを発揮するタイプなので、何かとこういう状況になりがち・・。懸案は、明け3歳になるメスナンキンが無事に卵を産んでくれるか?・・オスナンキンが女に優しい連中か?・・しかし、これは魚任せなので心配するのは無駄。もう一つの懸案は、生まれる稚魚の生きる糧であるミジンコの大量確保なのだが、まあ、卵を池に沈めて静観するというラクチン栽培漁業(別名、ホテマクリ繁殖、詳しくはカテゴリー「魚や飼育のことなど」をご参照くだされ)も検討しておるので、その時はその時。
この3月の間に人工ミジンコ生産を予定していたが、現在になっても準備すらしていない。しなかった訳は、我家の近所では春になれば何の努力もしないで広大なミジンコ発生池が出現することを思い出したのである(既に出現済み)。実は田圃のことなのだが、管理人は他人の汗と努力を有効利用することにウシロメタさは無い。昨年の観察では、この田圃には2週間ほどでミジンコが湧いてくるはずなので、それを掬くえば種ミジンコが手に入る。それを瓢箪池仕様の培養液に泳がせれば10日ほどでミジンコがウハウハ湧いてくる手筈(これも昨年の観察から)。産卵は早くて4月下旬と予測しているので、なんとか締め切りギリギリで間に合いそうなのである。もし、湧いて来なければ、田圃で巡回採取という力技もある。2006年瓢箪池式ミジンコ・ウハウハ製造や、ナンキン達の春の祭典(産卵)の様子などは、またいずれ・・。
『追記1』
ブラインシュリンプという定番の金魚の稚魚用の餌が存在するが、我家の経済的事情と管理人の志向性に反するので不採用。
『追記2』
瓢箪池物語、3月末に更新!・・などと宣言してしまい公約を果たす為に「今夜は焼酎無しでキーボードをカチャカチャやるど!」と、一瞬考えたが、実際は焼酎有りでカチャカチャしたしだい・・これからは、も少しファジーな公約にしようと思う今日この頃。
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この記事へのコメント
1. Posted by 桜子 2006年04月02日 00:31
今回も楽しく拝見させていただきました。今月末に更新されると知りながらも、何度か見にきてしまいました。私のような隠れ瓢箪池ファンも多いと思います。(コメントを書いた時点で「隠れ」ではなくなってしまいましたが…) 瓢箪池、ナンキン荘はどんな恋の季節となるのでしょうか。次回も楽しみにしております。
2. Posted by 瓢箪池管理人 2006年04月02日 09:06
ご愛読感謝です。
2年程前に気晴らしで始めた瓢箪池物語ですが、指で数えられるほど沢山の愛読者の皆様のおかげで、まだまだ連載予定です。最近の月末は、締め切りに追いつめられた小説家気分を味わいます(気分だけ・・)。
2年程前に気晴らしで始めた瓢箪池物語ですが、指で数えられるほど沢山の愛読者の皆様のおかげで、まだまだ連載予定です。最近の月末は、締め切りに追いつめられた小説家気分を味わいます(気分だけ・・)。