2004年08月20日

飼育観察記・始まりは2003年夏

 始まりは2003年の夏、8月の始め頃、当池で20年ほど生きていた最後の鯉が死亡。池を埋めてしまう案もあったが瓢箪池前オーナーがせっせと小銭を貯めて造った池を埋めるのも忍びないと想い、池に金魚を放したのが物語の始まり。

sk03nathu5 魚の泳がない池は侘びしく、ご近所を悩ます蚊の繁殖池と噂されることを恐れ、近くのホームセンターのペットコーナーへ生まれて初めて金魚という未知の生物を買いに行くことになる。「ボウフラを食う魚ならなんでも良しっ!」だったのだが、蚊取線香でも七色に光る美しい線香がいいと考え、ふと熱帯魚の水槽に立ち止まる。店員に庭池で飼える熱帯魚は無いかと尋ねたが無いとのこと。店員には「変な客。」と思われたに違いない。鯉は置いてなかったので残る選択肢は金魚のみ(今考えればメダカという選択もあった)。殺虫剤代わりの金魚なのだができることならゴージャス感とボリューム感を演出したい。3匹のオランダシシガシラ(頭に瘤があり鰭は長めの金魚)でゴージャス感漂わせ、ボリュームアップのため小赤(フナのような赤いワキンの幼魚、肉食熱帯魚の餌)といわれる金魚を50匹購入。今思えばシャリの上に3粒のイクラがのった鮨というセンスのない買い物であった。帰宅・・ビニール袋を開けドボドボと池に放す。オランダシシガシラがヒラヒラ泳ぐ姿に見蕩れる。「こりゃいいじゃん。」と思った。

 翌日より小赤が数匹づつ死んでゆく。約10日後、オランダシシガシラ死滅。「まあ金魚ってこんなもんだろ・・所詮、こんなところで生きてゆける生物ではないのだろう・・。」と、この時は思う。しかしもう一度、金魚を買いに行くことになる。お盆に久しぶりの従兄弟が子供を連れて遊びにくる。子供には賑やかに魚が泳ぐ池を見せたかったのである。なぜ今度は20年近い生存の実績のある鯉にしなかったのか?というと、いつ埋めてしまうか判らない池で20年も住んでもらっては家主としては迷惑なのである。(ところが金魚でもワキンなら20年の寿命があることを後日知る)それとオランダシシガシラが池で泳ぐ風景が気に入ったのである。それも非常に・・。
 ホームセンターの金魚はすぐ死ぬ(実際はそうではない)と思い今度はペットショップへ行く。店の人に手短かに池の事と金魚が死んだ様子を話す。この時、池に放す前に最低でも水温合わせ、水質合わせが必要なことを知る。なるほど・・全然しなかった。オランダシシガシラをもう一度、購入したかったのだが当時品切れ。ワキンに次いで丈夫な金魚だというシュブンキンとコメットを7匹ずつ購入。ボリューム感アップのためまたしても小赤を50匹購入。・・帰宅・・。店の人から教わったとおり魚が入ったビニール袋を30分、池に浮べ水温を合わせる。その後ビニール袋を開封。そして一時間で4回ほど池の水を袋へ足しながら水質を合わせ放流。今度はドボドボ放流ではない。生存率アップを信じていたが数日後からシュブンキンとコメットが次々と死んで行く。吹き流しと言われる長い尾鰭が溶けるように短くなっていく。

 8月末、この頃はシュブンキンとコメットは皆死滅。生き残りの数十匹の小赤だけがチラホラ泳ぐ池となる。瓢箪池物語の序章はショボい風景で始まる。

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