2004年08月22日

ランチュウブラザーズ2003

 2003年の秋、池に泳がす魚をどんな金魚にすべきか?と、インターネットの金魚サイトを数々訪れるうちに「ランチュウを飼わなければ金魚のことを語る資格がないのでは?」と、いう想いが能に巣食い始める。ランチュウ界に見事に洗脳されたのである。そして当時のテーマだった『豪華絢爛系ビオトープ』の生態系の王者としてランチュウは相応しいのではと考えるようになる。

sf0408ranchu2003 11月、ランチュウ3匹をインターネットオークションにて購入。この3匹のランチュウ飼育は、それまでに培われた飼育技術の総決算(と言っても僅か3か月のキャリア)、持てる技術・知識の全てを駆使し、あわよくば来春は産卵・繁殖、瓢箪池はランチュウが群れ泳ぐサブタイトルに偽りのない『豪華絢爛系ビオトープ』を目論んだ(サブタイトルは2004年に変更。雑記『ビオトープの看板、撤収』を御参考下され)。ワクワクする数日を過ごした後に宅配にて我家に初めてのランチュウが到着・・飼育開始・・これで金魚を語る資格を得たのか?
 到着時から3匹の中の一匹が傾いて泳ぐ。片鰓が閉じている。まさかシロート相手にいきなり鰓病か?!と動揺する。なにはともあれ「培われた知識」とやらを元に初期飼育必須である0.5パーセントの塩水での飼育と絶食。数日後、真っすぐに泳ぎ始めた(「培われた知識」もまんざらではない)。早く池で泳がせたい誘惑はあったが、オランダシシガシラが小赤ブラザーズに小突き回され死んでいった観察経験があったので、池の一部をネットで仕切りワキン族と隔離。猫が出没するので上部にネットも張った。2週間程かけて池の水での換水を繰り返し、ゆっくりとタライのランチュウ水槽と池と同水質の状態にする(金魚の移動はソフトランディングが基本・・「培われた知識」より)。晴天の休日を見計らい池に放す。赤い芋虫が水中を進む風景だったが、鮫の様に泳ぐ愛想無しのワキンだらけの池なので「やっぱキンギョはヒラヒラ泳ぐに限る。」と、つくづく思った。ただ、このランチュウ達はヒラヒラと言うよりはヨタヨタと表現した方が適当なのがちょっと気になった。
 当時、池の水温は10度から12度。数日後、ランチュウ達は池底で動かなくなる。水温のせいか?とも考えたが、例の1匹が、またもや傾く。そのまま様子を見るか?再度、タライ水槽に移すか?で悩む。そして数日後、その1匹が水面に背を出す。空気に触れてる背中が乾いて充血している。再度、3匹ともタライへ移動。ランチュウに付き物の鰓病と判断し、水温を上げるためにヒーターを購入。水温20度を維持、0.5パーセントの塩水浴を続ける。1匹が直ったと思えば、次の魚が病気になる。たった3匹のランチュウが入れ替わり立ち替わり体調を崩す。もし50匹のランチュウを飼育したらどうなるのか?・・ヒーター、エアーレーション完備の別館ヒョウタン池クリニックを設立、毎日、病魚のチェックで院長さん大忙し・・と、いう悲惨な光景が浮ぶ。この虚弱な体質、運動能力の低さ、視界の狭い顔付きで、管理不行届きの池でフリーパスで侵入する天敵、水中に潜むオゾマシイ魑魅魍魎の攻撃に耐えられるのか?・・ランチュウを王者とした豪華絢爛系ビオトープが霞み始めた。
 到着時より調子の悪かったランチュウが水面に背中を浮かせたまま2004年1月に死亡。その後、もう一匹が死亡。残った一匹も同じ症状をみせていたが回復。こいつはタフな奴だと思いきや、その後、現在の2004年8月までに鰓病らしき症状2回、水カビ病3回発症。治療を施し全て回復。これはこれでタフな奴なのか?
 タライで一匹で暮らす姿を見ると連れを増やしてやりたくなるのだが、いずれどれかが死に、またどれかが一匹になる。いっそ、池に放すかとも考えるのだが、寄生虫まみれのドーベルマンの群れ(池で泳ぐワキン族のこと)に箱入りチワワが一匹という風景は、なにやら凄惨すぎる。このままタライ水槽で一生を送る魚となる。しばらくの飼育でも、この魚が人に愛される訳は理解できた。


z0410ranchu2 『追記』2004年10月3日 

 兄弟らしい2匹が先に逝き、残された一匹暮らしのランチュウが9月に死亡。片鰓が閉じる鰓病の症状を見せ、塩水浴と餌切りで対処したが悪化。2週間ほど底で傾き動かない日が続き、ある朝、水面に浮いていた。むっちりボディでひょこひょこ泳ぐ愛くるしい姿が居なくなって淋しさはあるが「病気はどうだ?生きてるか?死んでるか?」と気掛かりな毎日が終わったことには内心晴れやかな気分もある。
 たった3匹のランチュウの少しばかりの飼育経験ではあったが長寿を願い飼育法を調べ、病気の症状を見せるたび治療法も調べたことが結局は金魚の初期飼育、給餌、換水、塩水浴治療などの金魚飼育の基礎を学ばさせてもらったことになり、現在、28匹のナンキンの幼魚が3週間経っても一匹も落ちることなく育っているのは、この経験によることは間違いのない事実。
 遅くなったが名前を付けたい・・「ラスト・ランチュウブラザーズ2003」・・遺影が残せた。享年2歳。

seebee at 11:29│Comments(0)TrackBack(0)clip!魚ファイル 

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