池の環境・設備
2005年04月30日
シャワーノズルコレクション
池にはエアーレーションという水中でゴボゴボして水中の溶存酸素量を上げる設備は無い。この強制酸素注入機がないことで、どれほど魚は苦しがっているか定かではないが、これまでの観察では苦しくて水面に顔を上げる魚は見なかった。それでも川からの新水を細かい水の粒にして給水すれば幾らかは呼吸が楽な環境になるのではという考えで色々と試した結果、自然と散水用ノズルが幾つか集まった。人から羨望の眼差しを受ける類いのコレクションではないが、もしノズルマニアの方がいらっしゃればちょっと解説などをしたいと思うのでお付き合いくだされ。
池の中央付近に石の中島がありその中に噴水が設置されていた。昔はちゃんと水が出ていた記憶があるが、噴水用のカランを回しても水が出ない。長年使ってなかったので噴水ノズルは溶けた様に錆び付き、管の中には泥やゴミが詰まって水が出なくなっていた。が、掃除をしたら水は出るようになった。有効利用しない理由はないので噴水を復活させることにした。
最初に購入したのは一番左の赤と緑のオモチャの様な農業用の灌漑スプリンクラー。放水が始まると回転運動が始まりカチャカチャと大きな音を鳴らしながら機関銃の様に水を飛ばす。しばらくはこの騒音を我慢したが取り外した。パッケージには「カチャカチャ煩いです。」と書いていて欲しかった。隣の金属製のノズルも回転運動を伴い散水する。噴水らしい水の軌跡を描き、池にレトロな風情をもたらし気に入っていたが、ノズルの小さな穴にゴミがよく詰まり回転が止まる。止まれば数人の小便小僧が放尿する風景となり、これまたジョボジョボ煩い。しかし川の水に含まれるゴミのせいなのでメーカーを責めるつもりは全くない。ノズルを外して洗浄するのが面倒なのと、取り外すには中島まで約2メートル水平に跳躍して完璧な着地しなくてはならないが、年のせいか恐怖を感じるようになり、これもしばらくして外した。本気で探せば良い噴水用ノズルはあるかも知れないが、池の辺りに給水用の蛇口もあり、ホースの先に取り付けるタイプの方が使い心地がいいのでは考え購入したのが青いノズル。問題は無いが水の粒がバシャバシャした感じで淑やかさが無い。隣のガンタイプのノズルはちょっと高価だったが放水パターンのバリエーションが豊富で池への給水だけでなく洗車や庭木への散水などにも重宝している。その隣は同じ物だが、冬の寒い日に内部の水が凍結膨張して壊れてしまった。「道具は大事にしなくちゃね。」と諭してくれた恩があるので捨てないで持っている。このホースによる給水法には問題がひとつあり、1日使わないと、最初の数十秒はゴムが腐った様な匂いのする水が出て来る。ホースの長さが15メートルあり、ホース内に溜まっていた水が変質するらしい。魚の泳ぐ池の給水でビニールホースを利用される方はご注意されたし。
池の中央付近に石の中島がありその中に噴水が設置されていた。昔はちゃんと水が出ていた記憶があるが、噴水用のカランを回しても水が出ない。長年使ってなかったので噴水ノズルは溶けた様に錆び付き、管の中には泥やゴミが詰まって水が出なくなっていた。が、掃除をしたら水は出るようになった。有効利用しない理由はないので噴水を復活させることにした。
最初に購入したのは一番左の赤と緑のオモチャの様な農業用の灌漑スプリンクラー。放水が始まると回転運動が始まりカチャカチャと大きな音を鳴らしながら機関銃の様に水を飛ばす。しばらくはこの騒音を我慢したが取り外した。パッケージには「カチャカチャ煩いです。」と書いていて欲しかった。隣の金属製のノズルも回転運動を伴い散水する。噴水らしい水の軌跡を描き、池にレトロな風情をもたらし気に入っていたが、ノズルの小さな穴にゴミがよく詰まり回転が止まる。止まれば数人の小便小僧が放尿する風景となり、これまたジョボジョボ煩い。しかし川の水に含まれるゴミのせいなのでメーカーを責めるつもりは全くない。ノズルを外して洗浄するのが面倒なのと、取り外すには中島まで約2メートル水平に跳躍して完璧な着地しなくてはならないが、年のせいか恐怖を感じるようになり、これもしばらくして外した。本気で探せば良い噴水用ノズルはあるかも知れないが、池の辺りに給水用の蛇口もあり、ホースの先に取り付けるタイプの方が使い心地がいいのでは考え購入したのが青いノズル。問題は無いが水の粒がバシャバシャした感じで淑やかさが無い。隣のガンタイプのノズルはちょっと高価だったが放水パターンのバリエーションが豊富で池への給水だけでなく洗車や庭木への散水などにも重宝している。その隣は同じ物だが、冬の寒い日に内部の水が凍結膨張して壊れてしまった。「道具は大事にしなくちゃね。」と諭してくれた恩があるので捨てないで持っている。このホースによる給水法には問題がひとつあり、1日使わないと、最初の数十秒はゴムが腐った様な匂いのする水が出て来る。ホースの長さが15メートルあり、ホース内に溜まっていた水が変質するらしい。魚の泳ぐ池の給水でビニールホースを利用される方はご注意されたし。
2004年11月06日
自作水作君(濾過器)
管理人も飼育者のはしくれ、何か披露できるアイデア設備はないかと探したところ・・あるではないか自作水作君が・・瓢箪池別館で使用する自作濾過器のことを少しばかり・・。
水作エイトMという既製品の簡易型濾過器を所有しており実際に使用もしたが現在は自作の濾過器を愛用している。メーカーが知恵を絞ったであろう売れ筋商品を捨ててまで自作濾過器を使うのは意地や見栄ではなく使い心地が良いのである。当初「自作水作君 VS 水作エイト」というタイトルで両者の性能比較レポートとして語るつもりであったが科学的に公平な比較をする術がないため使用感のみを正直にお伝えしたい。
制作はこれ以上無いほど簡単。素焼きの平鉢に濾過リングを入れ、その上にエアーストーンを載せただけのシンプルなもの。美しい伊万里焼きの鉢なぞ使えば水槽は一夜にして竜宮城かと思われる。ただ濾過性能を優先すれば釉薬のない素焼きの方が苔も濾過バクテリアも付着し易い。ただ、器は何でもよく、底に穴ありエアーストーンの泡が上昇水流を作るため底穴から水が器の中へ流入できる隙間があれば良いと思う。魚の運動面積を損なわないために水深の半分ほどの高さの鉢が具合良さそうに思える。
生物濾過能力(アンモニア・亜硝酸などの毒性物質を分解する能力)の発揮には濾過バクテリアの繁殖を待たなければならないが水槽の魚の数、大きさに合わせた濾過器の制作が容易でしかも経済的。物理的濾過能力(水中の浮遊物を濾し取る能力)についてはウールマットがある水作エイトの方が浮遊物(植物プランクトンを含む)を良く吸着させる。しかし自作水作君もなかなかのもんで鉢底にウールマットを敷けば十分張り合える手応えがあるし濾過リングのみでも気になるほどの浮遊物はない。
しばらく水槽に沈め放置していると糞や餌やゴミが鉢の中や下に蓄積するので定期的(当環境では夏は月2回、春秋は1回程行なう)には濾過リングをザルに移し、換水時に排出する飼育水でザバザバと素早く洗い流す。この時、濾過バクテリアも幾らかは流れてしまう。洗浄後は水槽の換水量をやや多めにしている。
以上、嘘偽りの無い使用感である。高性能を誇る代物ではないが、鉢に付いた苔をついばんだり、鉢の影で日中の日差しを避ける魚も見かけ「拠り所」のような場所にもなっている。当記事を読んだ貴方は、はたして瓢箪池式水作君を自作するのか?
水作エイトMという既製品の簡易型濾過器を所有しており実際に使用もしたが現在は自作の濾過器を愛用している。メーカーが知恵を絞ったであろう売れ筋商品を捨ててまで自作濾過器を使うのは意地や見栄ではなく使い心地が良いのである。当初「自作水作君 VS 水作エイト」というタイトルで両者の性能比較レポートとして語るつもりであったが科学的に公平な比較をする術がないため使用感のみを正直にお伝えしたい。
制作はこれ以上無いほど簡単。素焼きの平鉢に濾過リングを入れ、その上にエアーストーンを載せただけのシンプルなもの。美しい伊万里焼きの鉢なぞ使えば水槽は一夜にして竜宮城かと思われる。ただ濾過性能を優先すれば釉薬のない素焼きの方が苔も濾過バクテリアも付着し易い。ただ、器は何でもよく、底に穴ありエアーストーンの泡が上昇水流を作るため底穴から水が器の中へ流入できる隙間があれば良いと思う。魚の運動面積を損なわないために水深の半分ほどの高さの鉢が具合良さそうに思える。
生物濾過能力(アンモニア・亜硝酸などの毒性物質を分解する能力)の発揮には濾過バクテリアの繁殖を待たなければならないが水槽の魚の数、大きさに合わせた濾過器の制作が容易でしかも経済的。物理的濾過能力(水中の浮遊物を濾し取る能力)についてはウールマットがある水作エイトの方が浮遊物(植物プランクトンを含む)を良く吸着させる。しかし自作水作君もなかなかのもんで鉢底にウールマットを敷けば十分張り合える手応えがあるし濾過リングのみでも気になるほどの浮遊物はない。
しばらく水槽に沈め放置していると糞や餌やゴミが鉢の中や下に蓄積するので定期的(当環境では夏は月2回、春秋は1回程行なう)には濾過リングをザルに移し、換水時に排出する飼育水でザバザバと素早く洗い流す。この時、濾過バクテリアも幾らかは流れてしまう。洗浄後は水槽の換水量をやや多めにしている。
以上、嘘偽りの無い使用感である。高性能を誇る代物ではないが、鉢に付いた苔をついばんだり、鉢の影で日中の日差しを避ける魚も見かけ「拠り所」のような場所にもなっている。当記事を読んだ貴方は、はたして瓢箪池式水作君を自作するのか?
瓢箪池別館
設置場所は屋外の屋根付き駐車場の片隅、透明な屋根の波板を透し午後からは柔らかな日差しが入り、車が無く天気が良い日は洗濯物干場となる。車の乗り降りで魚を脅かすことになるが、庭をグルリと見渡した結果、一番総合ポイントが高い場所と判断し此処に設置した。防寒防熱、過度の水温変化を抑えるため住宅建材として売られる断熱グラスウールマットで水槽を巻き、底には古い毛布を敷いているが、安定した地温の中に埋められ水量の多い池よりは一日の水温変化は大きい。屋外飼育でこの水量(約100リットルと約70リットル)、水深(約25センチ)の容器では断熱材を施しても気温の変動が激しい時期は魚にはちょっと厳しいかなと感じる。しかし雨水は入ることはないので「贅沢いうヤツは出て行け。」ということにしている。
写真は現在(2004年11月)の様子。左のプラ舟に大きめのナンキンの当歳魚9匹が泳ぐ。右のタライは病魚の多発を想定し病魚用に用意したのだが利用することがなく此処にも魚(小さめのナンキン12匹)を泳がせている。2口あるエアーポンプで各水槽にエアーを送り、両水槽とも簡易な自作の濾過器を沈めている。右端の小さな白い箱は『予期せぬ魚』4匹が泳ぐ発砲スチロール水槽。真ん中の高く据え置いたタライは池と同じ川の水を貯める貯水槽として利用。この場所では一日汲み置けば飼育水槽とほぼ同じ水温になる。注水はエアーチューブで引力とサイフォン効果で水槽に少しづつ落とす。水槽より高く設置しているのはこの自然の法則を有効利用するため。注水したい量を把握しエアーチューブを貯水タライの適当な水位に落とし、水位がチューブの先より低くなれば自然に注水が止まる。この方法は非常に気に入っており注水完了までゴソゴソしなくても最初の10秒ほどの段取りが済めば遊びにも仕事にも行ける。排水は100円のビニールポンプで底の糞やゴミを吸い取りながら地面に流している。これも引力とサイフォン効果を利用するのでポンプをずっとシュポシュポする必要は無いのだが、この排水作業が一番面倒で嫌いな仕事。しかし水換え作業に倦怠感を感じ始めると同時に魚の調子が落ち始める。魚の飼育の手間は水槽の大小には関係がなく給排水方法の効率が決め手となる。天井には雅やかな簾などで一部日除けをし昼食後の快適な昼寝場所を提供。玄関先に位置するので気になるらしく覗き込む来客もいて「昔、自分も金魚を飼っていた。」と告白する方もいらっしゃる。近所の猫も背伸びして覗くがコイツらは金魚の鑑賞を楽しんでいる訳ではない。この窃盗誘拐犯にはネットでバリケードしてカワイコチャンを守っている。
仮設のバラックが並ぶ殺伐とした風景だが魚はそんなことは気にしない。我家へ到着する魚は此処にしばらく滞在するが、池へ放たれるまでの仮住まいであり永住することはない。旅立ちが終われば仮設住宅は撤去される。
写真は現在(2004年11月)の様子。左のプラ舟に大きめのナンキンの当歳魚9匹が泳ぐ。右のタライは病魚の多発を想定し病魚用に用意したのだが利用することがなく此処にも魚(小さめのナンキン12匹)を泳がせている。2口あるエアーポンプで各水槽にエアーを送り、両水槽とも簡易な自作の濾過器を沈めている。右端の小さな白い箱は『予期せぬ魚』4匹が泳ぐ発砲スチロール水槽。真ん中の高く据え置いたタライは池と同じ川の水を貯める貯水槽として利用。この場所では一日汲み置けば飼育水槽とほぼ同じ水温になる。注水はエアーチューブで引力とサイフォン効果で水槽に少しづつ落とす。水槽より高く設置しているのはこの自然の法則を有効利用するため。注水したい量を把握しエアーチューブを貯水タライの適当な水位に落とし、水位がチューブの先より低くなれば自然に注水が止まる。この方法は非常に気に入っており注水完了までゴソゴソしなくても最初の10秒ほどの段取りが済めば遊びにも仕事にも行ける。排水は100円のビニールポンプで底の糞やゴミを吸い取りながら地面に流している。これも引力とサイフォン効果を利用するのでポンプをずっとシュポシュポする必要は無いのだが、この排水作業が一番面倒で嫌いな仕事。しかし水換え作業に倦怠感を感じ始めると同時に魚の調子が落ち始める。魚の飼育の手間は水槽の大小には関係がなく給排水方法の効率が決め手となる。天井には雅やかな簾などで一部日除けをし昼食後の快適な昼寝場所を提供。玄関先に位置するので気になるらしく覗き込む来客もいて「昔、自分も金魚を飼っていた。」と告白する方もいらっしゃる。近所の猫も背伸びして覗くがコイツらは金魚の鑑賞を楽しんでいる訳ではない。この窃盗誘拐犯にはネットでバリケードしてカワイコチャンを守っている。
仮設のバラックが並ぶ殺伐とした風景だが魚はそんなことは気にしない。我家へ到着する魚は此処にしばらく滞在するが、池へ放たれるまでの仮住まいであり永住することはない。旅立ちが終われば仮設住宅は撤去される。
2004年10月03日
瓢箪池の環境・設備の概要を少しばかり
ロケーションは西日本の沿岸部。温暖な地方と言われるが冬には雪も降り薄氷が数回張る。田園に囲まれた住宅街のかつて鯉が泳いでいた典型的な石造りの和風路地池。広さ約6坪(畳12枚)、水深約30センチから50センチ、総水量約7トン。瓢箪池と呼んでいるが、実際は死にかけたアメーバーの様な不整形の池。なんのバリケードもなく虫、カエル、鳥、動物、近所の人がフリーパスで訪れる。(池にまつわる生物、参照)
日当たり良好、風通し良好。ただし西側に開けているため夏は過剰な日射を受け、そして冬には冷たい木枯らしが西から吹き込む。周りに植樹が多いため大風の後は池に浮く落葉掬いの大仕事が発生。普段、水面に浮いたゴミ、落葉は掬うが底に沈んだものは放置している。底を網でさらうとヘドロと共に魑魅魍魎が舞い上がるような感じがして嫌なのである。2004年の夏にイカリムシが大発生したので、池の大掃除は定期的に行いたいと思っている。
池に注ぐ水は一般的ではないが傍を流れる川の水を利用。魚にとっては命の源だが性質・効能は不明。たとえ有害物質・生物を含む飼育には不適格という水であったとしても「それがどうした?」と開き直る以外になく、川の上流でオシッコするのを止めたぐらい。いつか天気が良い休日に「源水を訪ねて三千里」のいうテーマでこの水の正体をあばく旅を計画中。管理人自身も朧げにしか把握してないのである。田舎暮らしの恩恵で只で欲しいだけ使えるが問題も多いのである。
生命維持装置は川の水を池に引き入れる電動給水ポンプのみ。エアーレーション、浄化設備及びその他の機械的環境維持装置はない。これは飼育哲学によるものではなく瓢箪池前オーナーが設置しなかったのが理由の全て。給水口は池の中島の石に一つ、オーバーフローの反対側に一つ、庭木への散水用の蛇口が池の辺りに一か所。コックを捻れば即、飼育水として使える水が供給でき、約6時間程で満水にすることができる。池底に2か所の排水口とオーバーフローパイプが一か所。2本の排水パイプを抜けば僅か10分で約7トンの池を干せる。
エアーレーション設備がないことにより(特に夏期の高水温時)溶存酸素量低下による酸欠が原因で衰弱する魚がいるかもしれないがシャワーノズルでの給水と多めの換水を心掛けている。それでも浮く魚がいれば「弱い者は去る」という自然淘汰と思い諦めることにしている。溶存酸素量の少ない環境では成長が遅い、病気の発症が増えるとの飼育指南を読んだことがある。
日当たりが良いことと濾過設備がないことで春夏秋はすぐに植物プランクトンが増殖し青水ができる。効能は底のヘドロや落ち葉の堆積という管理の怠慢を隠蔽してくれることか。逆に冬は透明な水となり怠慢が暴露される。池に漏水があるため給水するのだが、その給水量が冬期の植物プランクトン密度を薄めてしまうことが原因ではないかと考えるが本当の理由は不明。夏期の植物プランクトン・藻の大量発生と、魚からの老廃物・水中の落葉等の有機物が腐敗する際の水質悪化には無料で無限の川水大量注水という力技で対応している。このやり方に不満があり脱落する魚がいても「弱い者は去る」という自然淘汰と思い諦めることにしている。美醜よりも強靭な生命力の持ち主が瓢箪池の王者となりえる。
最も重大な環境要素、管理人。管理人の性格、人格、飼育技術、野望、欲望、面倒をみられる時間が魚の運命、生存に決定的な影響を与える。ただ魚はそこまで管理人が重要人物であるとは知らない。当池の管理人については研究熱心なところもあるが学者ほどの根性はない。その方向性はいつも少ない努力で大きな成果。薄情者なのかそうでもないのか未だ不明。勤務先が自宅に近いので昼休み時間にも少しばかり池の面倒がみられる。このことは魚にとっては非常に大きなご利益となる。温泉旅館に泊まるとする。一日に一度の湯加減調整と食事。一日に二度の湯加減調整と食事。どっちの旅館に泊まるか迷う人間はいない。
日当たり良好、風通し良好。ただし西側に開けているため夏は過剰な日射を受け、そして冬には冷たい木枯らしが西から吹き込む。周りに植樹が多いため大風の後は池に浮く落葉掬いの大仕事が発生。普段、水面に浮いたゴミ、落葉は掬うが底に沈んだものは放置している。底を網でさらうとヘドロと共に魑魅魍魎が舞い上がるような感じがして嫌なのである。2004年の夏にイカリムシが大発生したので、池の大掃除は定期的に行いたいと思っている。
池に注ぐ水は一般的ではないが傍を流れる川の水を利用。魚にとっては命の源だが性質・効能は不明。たとえ有害物質・生物を含む飼育には不適格という水であったとしても「それがどうした?」と開き直る以外になく、川の上流でオシッコするのを止めたぐらい。いつか天気が良い休日に「源水を訪ねて三千里」のいうテーマでこの水の正体をあばく旅を計画中。管理人自身も朧げにしか把握してないのである。田舎暮らしの恩恵で只で欲しいだけ使えるが問題も多いのである。
生命維持装置は川の水を池に引き入れる電動給水ポンプのみ。エアーレーション、浄化設備及びその他の機械的環境維持装置はない。これは飼育哲学によるものではなく瓢箪池前オーナーが設置しなかったのが理由の全て。給水口は池の中島の石に一つ、オーバーフローの反対側に一つ、庭木への散水用の蛇口が池の辺りに一か所。コックを捻れば即、飼育水として使える水が供給でき、約6時間程で満水にすることができる。池底に2か所の排水口とオーバーフローパイプが一か所。2本の排水パイプを抜けば僅か10分で約7トンの池を干せる。
エアーレーション設備がないことにより(特に夏期の高水温時)溶存酸素量低下による酸欠が原因で衰弱する魚がいるかもしれないがシャワーノズルでの給水と多めの換水を心掛けている。それでも浮く魚がいれば「弱い者は去る」という自然淘汰と思い諦めることにしている。溶存酸素量の少ない環境では成長が遅い、病気の発症が増えるとの飼育指南を読んだことがある。
日当たりが良いことと濾過設備がないことで春夏秋はすぐに植物プランクトンが増殖し青水ができる。効能は底のヘドロや落ち葉の堆積という管理の怠慢を隠蔽してくれることか。逆に冬は透明な水となり怠慢が暴露される。池に漏水があるため給水するのだが、その給水量が冬期の植物プランクトン密度を薄めてしまうことが原因ではないかと考えるが本当の理由は不明。夏期の植物プランクトン・藻の大量発生と、魚からの老廃物・水中の落葉等の有機物が腐敗する際の水質悪化には無料で無限の川水大量注水という力技で対応している。このやり方に不満があり脱落する魚がいても「弱い者は去る」という自然淘汰と思い諦めることにしている。美醜よりも強靭な生命力の持ち主が瓢箪池の王者となりえる。
最も重大な環境要素、管理人。管理人の性格、人格、飼育技術、野望、欲望、面倒をみられる時間が魚の運命、生存に決定的な影響を与える。ただ魚はそこまで管理人が重要人物であるとは知らない。当池の管理人については研究熱心なところもあるが学者ほどの根性はない。その方向性はいつも少ない努力で大きな成果。薄情者なのかそうでもないのか未だ不明。勤務先が自宅に近いので昼休み時間にも少しばかり池の面倒がみられる。このことは魚にとっては非常に大きなご利益となる。温泉旅館に泊まるとする。一日に一度の湯加減調整と食事。一日に二度の湯加減調整と食事。どっちの旅館に泊まるか迷う人間はいない。