池にまつわる生物

2007年06月16日

マツモムシ

ims070616mathumomushi 体長1センチから2センチ程。胸部には臭腺があり、強く押さえたりすると臭気を発する(カメムシ目)。光りを感じる方向に腹側を向ける習性があり、いつも背泳ぎのような恰好をしているが、飛ぶときはひっくりかえってから飛び立つ。すばやい動きで小魚や昆虫、オタマジャクシなどを捕らえ、針のような口吻で体液を吸う。不用意につかむと口吻で刺されることがあり、とても痛い。成虫で越冬をする。(以上は参考文献より)

 添付写真は、アメンボの子供の死骸に近づくマツモムシ。田んぼで泳ぐ姿は、見かけたことがあるが、これまで我家の池では見た記憶がない。が、今年(2007年)は、ウヨウヨしている。成虫で越冬するとのことなので、池の掃除をしない限り、来年も大発生することになろう。管理人にとって迷惑な存在か?そうでもないのか?は、判定が難しい(ワキンの稚魚にとっては大迷惑間違いなし)。元はボウフラ(蚊の幼虫)退治にワキンを池に放したのが瓢箪池物語の始まり(カテゴリー/03年飼育観察記/始まりは2003年夏/を参照くだされ)。この虫もせっせとボウフラを退治してくれてると考えると、少しは可愛く見えるのが不思議。

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2005年03月23日

池にまつわる重大生物、飼育者

 飼育者が池(あるいは水槽)にまつわる最重量級生物であることに異議がある方は居まい。そして最重要級の環境要素でもある。以前、自分のことは池の環境でチラッと紹介したが、今回は個人的な事は控え目にして飼育者という生物について。
 飼育者は一方的且つ独断的に魚の運命・生存を握る。水質、餌、気候その他の生存環境を超越し、その存在は魚にとっては全知全能の神さまに匹敵するが、実際は全知全能からはほど遠く、アタフタすることも多い。だからという訳ではないと思うが魚は飼育者を軽く見ているふしがあり、唯一、尊敬の仕草を見せるのは餌の時だけで、それ以外の時間は無視されるか嫌われるだけ・・魚のためを想い、セッセと換水・掃除・治療をしても疎まれているだけである。それでも、飼育者を軽く見てくれるのが魚の可愛い処でもあり、死んでもそれほど心傷まず、中には選別と称し生きたまま生ゴミに出来る飼育者も存在するのはこの希薄な関係に依ると考える。金魚は犬や猫や人間の様に一緒にジャレたりチューしたりは出来ないが長く面倒を見ると絆とか情とか言われる関係が生まれる。金魚は長生きする生物なのだが、この愛嬌はあるが愛想の無い生き物と5年・・10年と付き合う覚悟を決めて飼育を始める飼育者は少ないような気がしている。自分も最初は一夏の慰み物と考えていた(03年飼育観察記『始まりは2003年夏』参照)が、どうせ長い付き合いになるなら一番好きな魚を飼おうと考えたのが出雲ナンキン兄弟を我家へ呼んだ訳。

『追記』
 管理人は魚との付き合いは無味無臭人畜無害を心掛けているが、人間とはそういう訳にはいかず、味方もいれば敵もいる。ついでに自作格言を披露。『弱い5人の味方は一人の強い敵に負ける』

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2004年12月20日

アオサギ

ims0412aosagi 瓢箪池の心配事リストのトップがアオサギの飛来である。ここいらでは珍しい鳥ではない。数キロ先の干潟には全国有数の生息地ではないかと思う程のアオサギがいるが、瓢箪池には、この2年ほどは舞い降りた形跡は無い。干潟の豊富な餌のおかげで、わざわざ人間と遭遇するリスクを冒してまで人家の池までは来ないのだろうと推測している。
 近所の鯉の飼育家によると30センチぐらいの鯉なら2、3匹丸飲みして帰るらしい。金魚であれば一回の飛来で壊滅状態になることが想像できる。以前、瓢箪池にいた鯉はすべて50センチ近い魚体を持っていたので諦めて帰ったらしいが、管理人自身も数回、池の淵に佇むアオサギを見たことがある。管理人の気配を察っすると飛んで行ったが、近くで見ると実に巨大な鳥で唸る羽音と共に飛び立つ姿は荘厳と言ってもいい風情であった。魚さえ食わなければ毎日来て欲しいと思う。聞く話では餌が少なくなる冬に人家の池の魚を襲う傾向があるらしい。生きるのに必死な心情がよく解る。もうひとつ聞く話だと油断した頃にやって来て魚を食うらしく「そのうち殺られるぞ。」と近所の魚を庭池で飼う人にいつも脅される。とても不愉快。
 魚をアオサギに食われないためには以下の対策が有効と考える。
(1)池をネットで覆うか、糸を張る。
(2)青水をうんと濃くする。(魚がいないことにする)
(3)池の水深をアオサギの足より深くする。
(4)犬を池の番人にする。(役にたたない犬もいるかも)
 ただいまのところ、何もしていない。いつか後悔する日が来るのだろうと思うが、その後悔する日までは野暮なネット越しに魚を見ないですむことがご利益。

『追記』(2005年1月16日)
2004年のクリスマスイブに池に飛来する。2週間ほどで池の魚を食い尽くした。野暮なネット越しに池を見ることを受け入れることにした。

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2004年11月11日

人間の子供

ims0411kodomo 魚の天敵リストでは下位に位置するが予測不可能な行動をとり、この生物による将来的な被害は全く読めない。トノサマガエルのように川へ流すわけにもいかず、一日中見張りするわけにもいかず、放置している。現在、定期的に池に出入りする子供は約3匹、オス2匹、メス1匹。同じ子供でも傾向としてオスメスで行動が違う。
 オスの場合・・網で魚を掬いたがる。釣りたがる。餌を与えたがる。メスの場合・・水に色を付けたがり、正体不明の液体を池に流す。人間の子供は大きくなると天敵リストからは外れる。それまでは魚がのたうち回ろうが、池の水がショッキングピンクになろうが、管理人には猫やアオサギと同じ天敵の仲間だったり自然災害の範疇に入る。それが嫌なら網を張り、鍵を掛け、子供が恐れ寄り付かない大人になれば被害を食い止めるには有効なのだがそこまでして魚を守る気力はない。本当の心配は子供が魚に危害を加えるよりも子供が池に落ちる心配の方が大きい。30〜50センチという水深は小さい子供を水死させるには十分な深さがある。池に柵を巡らすことを本気で検討している。
 網で魚を追い回す残虐非道なオスの子供の写真もあるが添付写真にはフォトジェニックな人間の子供を採用。

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2004年11月07日

ims0411neko 出没する猫、約5匹。時々、池の辺りで魚を狙う猫もいるが管理人に言わせると学習能力が足りないか新顔の猫である。管理人が網で追いかけても捕まらないワキン族が猫に殺られることはない。人影、猫影があれば池の縁には1メートル以上は近付かない。写真の猫は新顔時代、頻繁に魚を狙っていたが今は「無駄な努力」を悟りあっさり素通りする。しかし、これは数々の修羅場を潜り抜け生き残った用心深く機敏なワキン族のことであって、別館のお坊っちゃんお嬢ちゃん育ちの管理人の指まで舐める恐いもの知らずのナンキンを池に放すには何か対策が必要であると考える。既に4匹のナンキンを池で失ったが、(飼育観察記04年10月を参照)犯人が猫である可能性は十分にある。猫の腕の長さから推測すると手の届かない安全地帯と近寄れば爪で引っかけられる危険地帯とがある。現在、危険地帯にマタタビでもバラ撒き魚のことを忘れさせるか、何かバリケードを設置する以外に魚を守る案はない。
 ところで猫には右利き・左利きという利き腕はあるのだろうか?ちょっと観察を怠ってしまった。利き腕の爪を剥ぐようなことは考えていない。

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2004年10月30日

トンボ

ims0410tonbo 池には数種の無数のトンボが訪れる。夏には、蜂の群れかっ?!とビックリするほどのトンボが群れ飛ぶ日もあった。そして産卵のため瓢箪池を利用する。卵に未来はないのだが雨上がりの水溜まりに産卵しているトンボもいる。
 もう16ヶ月も掃除をしていない池底には数センチの堆積物が沈澱している。堆積物の中や睡蓮鉢の中にはいつもヤゴが生息しており、一年中、金魚という御馳走まで揃っている。そして池に浮くゴミを掬えばヤゴの抜け殻が入るし、睡蓮の葉の上でも抜け殻を見つけることもある。しかし池に産み落とされる膨大な卵の数にしては飛び立つ成虫は少ないと感じている。もしや魚が池底でモグモグと餌を漁るのはこのヤゴを食べているのではと思うのだが水中の出来事なので推測するだけで本当のことは判らない。それを知るには魚を解剖し腹の中を見るか、魚にヤゴを与え反応を観察するしかないが、そこまでやる気力はない。結果はどうあれ管理人はヤゴの保護はしないし、魚の保護もしない。
 トンボが産卵しヤゴになり成虫になり飛んで行く過程を見届けただけで、「トンボさん、よかったネー!瓢箪池のおかげダヨー。」などと単純に言えないことにフト気付く。瓢箪池の周りにはまだ田圃も溜め池も緩やかに流れる川もあり、卵から成虫になるまでの確率を瓢箪池とそれらの場所とを比べた場合どちらが高いのか?という疑問が生まれた。もし瓢箪池の方が低いとすれば総体的なトンボの羽化率を下げていることになるのでは?と考えてしまう。実際に瓢箪池が地元のトンボ族の繁栄にいくらかでも貢献しているのか?埋めてしまった方が貢献するのか?・・判定は管理人には不可能。優しくしているつもりが本当は可哀想なことをしてる・・という一つの例かも知れない。「瓢箪池じゃなくて、もっと他のイイとこで卵生みな。」と言ってやりたいが地元のトンボは「いろいろ事情がアンダヨー。」と言うのだろうと思う。

サイトのご紹介。
『やまねのね』
昆虫専科のサイトではないが、可愛げあるトンボの写真と作者のコメントが充実。

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2004年10月22日

アメンボ

ims0410amenbo 華奢な体と長い足を持ち水面を歩く世にも不思議な昆虫。あまりに軽い存在でこれまで気にとめることもなかったが、数えてみると随分いる。軽い存在であっても調査を怠らないのは管理人も進歩したところ。生態の概要は「春から夏にかけて繁殖、水中の水草などに産卵し孵化した幼虫はすぐに水面に浮び、水上生活を始める。餌は昆虫や魚の体液だが自らが魚を襲うことはない」とある。池の魚がアメンボと水面で遭遇しても餌にするではなく、魚にとっても軽い存在であるらしい。アメンボにとってはパラダイスではと思えるほど瓢箪池は生存繁殖の全ての要素を満たす。ちょっと気にしてみると少しだが存在感が増す。
 どうしてもアメンボが憎くて嫌がらせしたい方は洗剤を水に溶かし水の表面張力を奪えば溺れるそうだ。狂うほど暇な日に一度試してみたい。

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2004年09月26日

ミズカマキリ

ims0409mizukamakiri 池に浮いたゴミ、落葉を網で掬うと稀にこの昆虫が入る。当初、名前も正体も不明だったが、今はミズカマキリという飛翔能力があり水の匂いを嗅ぎ付けて飛んで来る、魚の稚魚にとっては天敵であることが解った。なんと絶滅危惧種 らしい。瓢箪池が格調高いビオトープに思えてきた。『生息地の条件: 清涼な水と水草及び稚魚の3つの環境がそろっていなければ生息ができない』とある。清涼な水と言ってくれるところが嬉しいではないか。また一段と格調高いビオトープにステップアップ。ビオトープの看板に負い目を感じる管理人にとっては救いの昆虫である。これまではトノサマガエルと同様の川流しの刑に処していたが、これからは絶滅危惧種に免じて池での生活を黙認。ただし、大繁殖された日にはビオトープの看板は捨て去り管理人は鬼になる覚悟であるが、さすが天下の絶滅危惧種、滅多に会うことはない。もしや魚の子も食うが自分の子も魚に食われる野生の定めか?

『追記』2005年1月16日
ビオトープの看板を外す。雑記「ビオトープの看板、撤収」参照。

参考ページ 
http://www.pref.okinawa.jp/okinawa_kankyo/shizen_hogo/rdb/sp_data/l-01123.html

2004年09月25日

トノサマガエル

ims0409tonosamagaeru 昨年も確か9月になり涼しくなった頃、このトノサマガエルが出没し始めた。昨年の今頃、死んでいる魚は見ないのに何故か数が減ると不思議に思ったが、コイツに殺られるたのである。一度、魚を襲う現場を目撃したが、5センチ程の小赤を丸飲。感動するほどの早業であった。感動を与えてくれた礼に足の骨2、3本折ってやろうかと一瞬ではあるが考えてしまったが、そこまでの礼をするほどのことでもないので発見しだい逮捕のうえ川流しの刑としている。写真は刑が執行された直後の無念さ漂う後ろ姿である。この季節、これからしばらくは巡回パトロールの任務が増える。
 「ビオトープを語るならカエルぐらい仲間に入れてやれよ。」と責める人がいると思われるが、「ようこそ金魚バイキング瓢箪池へ」と銭を持たないカエルにスマイルを送るほど管理人は寛大ではないし、それでも責められるようならビオトープの看板は外してもいいのだが、もし今後もトノサマガエルの出没が9月以降なら、それまでに当歳魚が10センチ近くに成長していれば多分殺られることはないと思うし、それでも殺られたら「だからここはビオトープだって言ったでしょ・・。」ということで言い逃れができると思っている。
 このトノサマガエルを池に立ち入らせないためには池を編み目が2センチ程のネットで覆うか、あるいは高さ50センチ以上の侵入出来ないバリケードを張り巡らせることしか思い付かないが、今のところその気力は無いし、網で囲ったビオトープなど世間が笑う。それでも、もし瓢箪池がネットで覆われることになったら、一匹一万円の魚が放たれたと思って欲しい。
 その他のカエル族では、睡蓮の葉の上でアマガエルが一服する姿は何度も見かけるが、そのまま放置。

サイトのご紹介。
『やまねのね』
カエル専科のサイトではないが、カエルを虐めるのは止めようと思うに十分な可愛げあるカエルの写真と作者の暖かいコメントで綴られるサイト。


『追記1』(2004年10月22日)
 上記でトノサマガエルが出没し始める時期は述べたが池から退却する時期も述べたい。水温が15度付近まで下がる日がある10月中旬頃から池から姿を消す。どこへ行くのかは不明。

『追記2』(2005年1月16日)
ビオトープの看板を外す。雑記「ビオトープの看板、撤収」参照。

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