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子供と異世界

余計な種明かし




劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2
Air / まごころを君に(cinema)

監督 庵野秀明 1997年 日本


いまごろ何を考えてんだとおっしゃる向きが多いかとは思いますが、ものすごく評判の高かったアニメなので、まあ一回くらい通しで見ておこうかなと。

レンタル屋の割引日に、テレビ放映版をまとめて借りて参りました。

↓実行前の2号のコメント。


本気で見るのか? 
まあ、見たっていいけど、
アニメなんだから! 
期待しすぎちゃダメだから!!
ツッコミ禁止で!!!


はいわかりました。突っ込みません。

でも第8話まで見たら、おなかがかゆくてたまらなくなったので、いきなり劇場版最終話に飛んでしまいました。

ああー、ここまで飛ばすと、さすがにわけがわかんないです。

でもまあ、いいです。
最初から全部見た人も、ラストは何がなんだかわかんなかったみたいなので、同じことですね。



夢オチかなって思ったら、いくらなんでもそれは違いました。

でもさ、夢オチでこそなかったけど、これだけオタクひきこもり系ヒロイズム妄想でひっぱってきて、最後に結局全否定ってのは、ちょっと冷たいですね、作者の人。
ファンと等身大の、冴えない主人公が、かわいこちゃんたちの間でもみくちゃになったり、ヒーローになったりと、さんざん、感情移入でいい気持ちにさせておいてさ、最後に「(相手の女の子なんか)誰だっていいんでしょ」とか「自分のことも嫌いなんでしょ」とか、それはないじゃん。

アヤナミちゃんの扱いも、ずいぶんでしたよね。


しかし、そうは言っても、やっぱり見てよかったですよ。
聞くと見るとじゃ大違いでした。
視聴前の想像と大幅に異なる点は、

  
  • エヴァってロボットじゃないんだ(ガンダムと似たようなものかと思った)

  •   
  • エヴァってメスなんだ!!(そもそもオスメスがあるとは…)

  •   
  • 綾波が主人公じゃないんだ(他の登場人物を知らなかった)

  •   
  • 綾波がヒロインってわけでもないんだ

  •     (てっきりそうなのかと)
      
  • これ、わりとアダルトだ (エロもグロもある。小学生以下はダメ。
       個人的には中学生もやめておけと思う)

  •   
      
    あと、エヴァがコード付き(へその緒?)ってのも、けっこう衝撃的でした。

    う〜ん、細々したディテールが人気を呼んだのでしょうけど、フィクションを作りこむためのフィクションてのは、どうも私はめんどう臭くて……。(指輪物語(原作)もそれでのめりこめない部分があったし、イーガンもそのあたりがちょっとうっとおしい。)


    劣等感、引きこもり、自傷行為、過剰適応。思春期の問題を類型的に取り上げすぎるのもどうかと思うし、どうせマンガだとはいっても、クリスチャニズムをこういう形でいじるのは、あんまり賛成できない。
    あれこれ作りこんだ割には、最後の止揚が説明不足で(だからみんなわかんないんだよ!)、感覚的になりすぎちゃった気がします。

    これなら「2001年宇宙の旅」とか「幼年期の終わり」のほうが、よっぽどわかりやすいかも。

    内容が難解なんじゃなくて、描き方の問題なんだと思うよ。

    あ、結局、つっこんじゃった。


    segrokamomesegrokamome  at 19:21コメント(1)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

    大人になるということ





    アバウト・ア・ボーイ(book)
    ニック・ホーンビィ著 森田義信訳 
    新潮社(新潮文庫)  2002年
    これは映画化されたのを先に見ました。全体的に、映画(ポール・ウェイツ監督、ヒュー・グラント主演)のほうがよりハッピーですし、後半部分を原作よりもわかりやすく、かつ映画として盛り上がる形に変えてあります。が、原作のテーマを全く損なわない改編ですので、これはこれでよかったのではないかと思います。

    家族のささえがないために、正常に成長できない男と少年の話です。
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    segrokamomesegrokamome  at 17:50コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

    綴り字のシーズン (book)


    綴り字のシーズン
    マイラ・ゴールドバーグ著(2000年) 斎藤倫子訳
    東京創元社(創元コンテンポラリ) 2002年


    気の滅入る話です。家族関係ホラーと言ってもいいかもしれない。

    綴り字コンテストのことは、その昔、シュルツの「スヌーピーとチャーリーブラウン」シリーズで知りました。
    何度もマンガのネタに使われているところをみると、アメリカの大抵の子供にとって、かなりのストレスを伴う共通経験らしい。
    日本だと、お受験なんかが同じようなシチュエーションかもしれませんね。
    子供の能力に過剰期待してしまうのは、どこの国の親も同じのようです。


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    segrokamomesegrokamome  at 23:00コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

    リバーズ・エッジ (comics)





    リバーズ・エッジ

    岡崎京子作・画 宝島社 1994年


    桜の木の下ではなくて川っぷちには死体があります。それは、憤りの犠牲になった子猫であり、生まれそこなった赤ん坊であり、届かない想いに殉じた少女の屍でもあります。
    彼らの周りには死の気配が満ちていて、未熟さゆえにともすれば踏み迷い、捕らわれそうになりますが、意外にもすぐそばを大きく川が流れている。川はやがて大海に注ぎます。
    そこは危険な戦場などではなく、私たちの生きるこの世界です。彼らもやがては川辺の叢から一歩踏み出して流れに身を委ね、広い世の中へと泳ぎ出さなくてはなりません。周囲と全てを共有する子供ではなく、殻に被われ、しっかりした核を持つ一人の人間として。
    譲らず、取り込まず、互いの世界を尊重しつつ手を取り合う、大人の社会がそこには展開するはずです。まあ、実際はそんなに理想的なものではなくて、いろいろなことが起こりますが。

    ヘルター・スケルター」の美少女モデルこずえちゃんが登場。りりことの対照で異様に老成していた彼女でしたが、ここではある意味普通の高校生らしい一面をのぞかせています。



    segrokamomesegrokamome  at 23:32コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!