読書の秋

秋が深まってきて読書のペースも上がってきました。という事で、
最近読んで面白かった本をいくつか紹介します。

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

著者の佐藤優氏は、元外交官で2002年に鈴木宗男事件に絡んだ
背任容疑で逮捕、起訴された事で有名ですが、現在は主に文筆家として
活動されているようです。

人間の叡智 (文春新書 869)
人間の叡智 (文春新書 869)

先ずこの本を読んで、佐藤氏の知性と教養、グローバル社会に対する
鋭い分析力と洞察に驚嘆したのですが、それを支えているのが、
月平均300冊(多い時は500冊!)の読書という事で納得しました。
私も割と本は読んでいる方だと思っていましたが、この方と比べると全く
足元にも及ばず、世の中には本当に凄い人がいると心底驚いた次第です。

ご自身が読んできた本の解説は勿論、高校の教科書と参考書を使った
一般教養の勉強法の紹介、独自の熟読法や速読法から一冊を5分で
読むという超速読法のやり方、更に漫画や村上春樹の小説を読む効用等に
ついても言及してあり、大変興味深い内容でした。

ただ彼の読書スタイルをそのまま真似る事は、会社勤めの一般人には
ほぼ不可能だと感じましたし、実践としては、そのエッセンスの一部を
取り入れるだけで十分だと思います。

ビジョナリー・カンパニー 4 自分の意志で偉大になる
ビジョナリー・カンパニー 4 自分の意志で偉大になる

ビジネス本の中での一番のヒットはやはりこの本ですね。もはや
ビジネス・パーソンにとっての必読書と言っても良いシリーズの4作目。

作者のジム・コリンズは、今や「ドラッカーの後継者」とも言われている
世界的ビジネスシンカーですが、時代を超えて成長を続ける企業の原則を、
実際に調査した膨大なデータから帰納的に導き出していく研究の成果は、
我々のように実際に企業で働いている者にとって、常に大いなる示唆と
刺激を与えてくれます。

特に今回の著書では、所属業界の株価指数の10倍以上を達成している
企業(インテル、マイクロソフト、サウスウエスト航空等)を10X型
企業と命名して様々な角度から分析、その共通の成功の法則を導き
出しています。

過去の三冊と比較しても、今回提示された法則(20マイル行進、銃撃に
続いて大砲発射、SMaCレシピ)は非常に解りやすく、実際の企業運営に
十分応用が可能であると感じました。当社の幹部の方にも、是非読んで
頂きたい名著です。

あとこのシリーズはいつも翻訳が適切であり、日本語として非常に読み易い
点も秀逸ですね。


日記風ブログ、8月25日(土)

先週末は中国出張だったので、昨日は2週間ぶりの休みで疲れていた
為か朝は8時過ぎまで寝入ってました。起床後バタバタと用意して、
10時からのKAIL(九州アジア経営塾)のオープンセッションに参加。

講師は株式会社九電工の橋田鉱一社長。橋田社長はKAILの
設立に力を尽くされた方で現在は副理事長を務めておられます。

「人は財(たから)」と題した寺子屋式セッションであり、カジュアルな
語り口で、ご自身のビジネスマンとしてのキャリアを振り返りながら、
独自の経営観や人生観についてのお話を伺う事が出来ました。
橋田社長の人間的魅力に溢れるお話に種々刺激を受けたのですが、
特に「企業価値向上の為に一番重きを置くのは、株主利益や
顧客満足ではなく、広く社会の為になるかどうかだ」
、との言葉に
大きな学びを得ました。

その後帰宅して読みかけの本のページを開きました。

夜と霧 新版
夜と霧 新版

ユダヤ人精神分析学者が自らのナチス強制収容所体験の体験を
語った本で、絶望的環境の中での人間の尊厳や生きる本質的意味に
ついて、深く考えさせられます。読みながらどうしても様々な事に
思いが巡ってしまうので、スピードが上がらず、今回も読了せず...

その後、嫁さんと電車でキャナルシティに出かけて、ユナイテッドシネマで
話題の「アベンジャーズ」を観ました。

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マーベル・コミックのヒーローが何人も出てきて、ある意味ゴージャスな
作品です。日本だと、石ノ森章太郎作品の仮面ライダー、キカイダー、
サイボーグ009、ゴレンジャーが集合したような感じでしょうか!

内容はかなり大味でしたが、アクション的にはそれなりに楽しめました。
何よりIMAX 3Dによる映像が凄かったです!料金は2200円でしたが。

映画の後は、櫛田神社の近くの「信州そば むらた」で食事をしました。
ここは蕎麦はもちろん、つまみも美味しくて、ワインも置いてあり、
お店の雰囲気もとても良いです。特に〆の田舎蕎麦は絶品でした。

帰宅後レンタルしていたDVDを観て大笑いした後、就寝。

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [DVD]
ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [DVD]

こうやって振り返ると、結構盛りだくさんの土曜日でした。(^^)/


リーダーに必要な素養とは?

米国で20世紀最高の経営者と評されるGEの元CEOジャック・ウェルチは、
ビジネスリーダーに必要とされる素養を「4つのE」で表現しています。

Energy (エナルギー)
Energize (エナジャイズ)
Edge (エッジ)
Execute (エクゼキュート)

つまりリーダーは、「まず自らが元気でエネルギーに溢れて、周囲の人も
元気づけて(エナジャイズ)、ここぞという時にエッジが効いた決断を
ズバッと行い、決断した事を果敢に実行(エクゼキュート)する事」
と説いています。

勿論実際に組織の中でリーダーシップを発揮していくには、他の要件も
あると思いますが、彼が自分の部下についてリーダーとしての適正を
判断する際には、まずこの4つのフレームワークを使っていたそうです。

私自身の乏しい経験から言っても、この「4つのE」がリーダーシップを
発揮する為の不可欠な要件である事に深く同意しますし、日々の仕事に
おいても意識するようにしています。何よりシンプルで覚えやすいのが
良いです。

ジャック・ウェルチに関しては本人の自著も含めて多数の本が
出版されいて、私も何冊か読みましたが、「4つのE」を含む彼の
リーダーシップの真髄に一番迫れるのは、やはりこの自伝だと思います。

ジャック・ウェルチ わが経営(上) (日経ビジネス人文庫)
ジャック・ウェルチ わが経営(上)

ジャック・ウェルチ わが経営(下) (日経ビジネス人文庫)
ジャック・ウェルチ わが経営(下)

またこの他リーダーに必要な素養として、「シンプル思考」もあると
思います。リーダーはともすれば複雑化しがちな日々のビジネスに
関する事象を、絡まった因果律を解きほぐす事で単純化していく
能力が求められると思っていましたが、最近この本を読んで更に
その意を強くしました。

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学
Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学

アップルの製品に共通する特徴として、シンプルなデザインが
ありますが、例えば先日購入したApple TVはその本体は勿論、
リモコンもごくシンプルなシェイプです。試しに家にあるもので
比較してみたのですが、右からソニーのブルーレイ・レコーダー、
液晶テレビ、パイオニアのオーディオ、パナソニックのエアコン、
そして
左端がApple TV用のリモコンです。アップルのシンプルさは、
やはり
際立っています。

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またこの本によるとアップルは製品だけでなく、仕事の進め方や会議の
やり方、意思決定の方法、マーケティング等についても、とことんシンプルに
行う事に非常に拘っていて、その拘りこそがスティーブ・ジョブズ
復帰以降の好業績に直結し、そして今やその時価総額が史上最高の会社と
なるまで上り詰めた要因の一つであると思います。

私も経営者の端くれとして、今後も「4つのE」と「シンプル思考」を
追及していこうと思います



オリンピックを観て思った事

ロンドンオリンピックが遂に閉幕しましたね。
今回はいつもにも増して、日本選手(特に女性!)の活躍が
大きな感動を与えてくれた大会だと思います。

競技そのものは勿論ですが、試合後の選手の発言にも印象深いものが
多々ありました。その中で一番私の心に刺さったのは、ボクシングの
ミドル級で金メダルを取った村田諒大選手の言葉です。

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今朝の日経新聞の27面に掲載されてました。

金メダルを首にかけられても、表彰台の真ん中で君が代を聞いても涙は
出なかった。
(これについて彼が語った事)

「これがゴールなら感動して泣き崩れるけど、金を取ってスタートだと
思った。金メダルが僕の価値じゃない。これからの人生が僕の
価値になる。恥じないように生きていくだけ。」

一方でとても残念だったのは、サッカーの三位決定戦の後で起きた
プラカード事件」。スポーツの祭典であり、一番敬意を払うべき
オリンピック憲章の精神からも、あってはならない事だと思います。

外交的には李明博大統領が竹島(=独島)を訪問した直後のタイミング
だった事。また個人的にも最近読んだ本の影響から、サムソンだけで
なく韓国に対して従来とは少し違った見方を意識していた時期なので、
余計に残念でした。

サムスンの真実
サムスンの真実

当社は現在韓国向けに多くの商売を行っており、韓国が市場としても
非常に重要であると共に、複数の韓国企業とも単なる商取引だけでなく、
新興市場での協力も含めたパートナーシップを構築しています。また
ビジネスを介しながらも、個人的に懇意にして頂いている友人も
沢山います。

これまでの両国の歴史観、相互の国民感情、政治的駆け引き等、
日韓の間には隣国同志特有のセンシティブで扱いづらい事案が多々
ありますが、企業としてはそういった事を超えたところで、お互いの
経済合理性を追及する上で 補完的で Win-Win な関係を築いて
いくべきと思います。

今回の事も含めて、日韓関係にはどうしても光と影の部分がある事を
否定はできませんが、一人の企業人としてはそういった事を十分に
踏まえながらも、清濁併せ飲む気概をもって、これからも韓国の
企業やビジネスマン達と益々積極的にお付き合いして行こうと、
決意を新たにしました。


「超」入門 失敗の本質

会社の会議室の一つに図書コーナーがあります。作ったのは三年前。
もともと私が本社の自室の本棚に置いていたビジネス関連図書400冊
余りを、そのまま会社に寄贈したのが始まりです。

今ではビジネス書だけでなく、小説や一般教養本、歴史書なども含めて
700冊程度になっています。私は自身で購入した本は全て本棚に置く
感覚で、図書コーナーに寄付していますし、社員の方からも多数
寄付して頂いてます。

社員の皆さんには図書コーナーの利用を薦めているのですが、私自身は
今まで借りた事はありませんでした。で、昨日ちょうど読みたいと
思っていた本を見つけたので、早速借りてみました。

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

最近雑誌に掲載される本のベストセラーランキングに良く登場しています。
内容は21年前に出版された組織論の名著「失敗の本質」の解説書です。

オリジナル版は太平洋戦争において日本軍がなぜ米軍に負けたかを、
国力の差ではなく作戦や組織による「戦い方」の視点から解説しています。
ただ表現が若干難解で、現代の企業経営への応用が容易でないとの
評価があった為、経営コンサルでもある著者が、7つの視点から23の
ポイントに纏めて、また現代の企業や政府の事例を織り交ぜながら、
解り易く解説しています。

非常に読み易い本で、2時間ちょっとで読了しました。しかし内容は
大変示唆に富み、「戦略とは追いかける指標の事である」との
言葉は、シンプルながら本質を付いていてすごく腑に落ちました。

早速オリジナル版「失敗の本質」を、アマゾンで発注しました。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

あとこれを読んで2年前に読んだ本を思い出しました。

組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)
組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

こちらはやはり日本陸軍が太平洋戦争中に実施し失敗したいくつかの
作戦を題材にして、最新の経済学理論に基づいて現代企業にも
共通する組織の問題を解き明かす内容です。すごく読み応えがありました。

終戦記念日も近いですが、こういった観点から先の戦争を振り返って
みる事もありかなと思います。


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