どのような地域、県でも、付近の中学生や親・保護者が「あの高校に行きたい、行かせたい」と認められる高校がある。

当塾に通う中学生の学区でも同じで、西隣の宝塚市にある県立宝塚北高校(GSコース)が偏差値69~67で一番上、私立では雲雀丘学園と関西学院大学の高等部が同じぐらいで67~69、その次に続くのが県立宝塚北高校の普通コースと、川西市内にある県立(川西)緑台高校が偏差値63~60、私立では仁川学院の特進コースも同じぐらい、そして宝塚西高校が偏差値59~57となる。
 
その次なら南にある伊丹市の県立伊丹高校と県立伊丹北高校がともに偏差値55~53、次が市立伊丹高校(GCコース)で偏差値50だ。

参考には
 

今あげた順位は各予備校やらネットやらにある偏差値で、高校入試には内申点なども考えにいれないといけないから、あくまで目安だ。また私自身の経験からは、別の見方がある。とりあえず今あげた高校に入学できたら「いいなあ~」と思われる、この学区の人気高校だ。そして、塾に在籍する人がその高校に合格すれば「あの塾は良い」という評価を受ける。真実は、本人が一番頑張ったのであり、その親・保護者に先見の明があったからで、塾は今流行の言葉を使えば、「トリクルダウン」を受けただけだ。

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じゃあそれ以外で、このあたりから通える範囲にある高校はどうなのか?というと、だいたい偏差値的には50~45ぐらいで制服以外は、どこも似たり寄ったりだ。実際に通う生徒たちも見た目、普通の子ばかりで可愛いものだ。こう思う自分も年を取ったな、と感じる。

世にはJK・JCビジネスという名前に変えた売春方法もあるようだが、大人なのにあのような年齢の人が性的に好きだ、という感覚があまりよくわからない。もっとも私はこの仕事が長いので、脳の大事な部分が実は麻痺・損傷していて、そう思う方が生物学的には正常なのだ、と反論されるかもしれないので、この話はおいておく。

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さきほどのレベルの高い高校に対して「あの高校に行くのは嫌だな~」と思われる高校が、やはりどこにでもある。通う生徒の素行が悪いとか、学力が低いとか、制服がダサイとかが一番多い理由だが、たまに自分の今通っている中学からたくさん進学し過ぎるから、もある。新鮮味がないからだろう。

この付近では県立M高校がそれにあたる。一応名前は伏せる。ただし私自身には他意はない。そういう人が、生徒や親・保護者に多い、というだけだ。でも、おや、その名前は聞いたことがあるぞ、という人が、なぜか全国にいる。野球部が甲子園に出たこともないし、その他のスポーツでも有名ではないから、普通なら無名高校のはずだ。

実は数年前にこの高校に在籍していた生徒が、いじめを理由に自殺をした(らしい)ことで、保護者と学校・県の裁判になり、今も係争中(のはず)だ。やはりこの出来事の内容も、私自身はあまり良く知らないから、何も意見しない。ご自分の責任で調べて判断してもらいたい。

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学力のレベルもあまり高くない上に、このような出来事が起きてしまったので、残念なことにM高校にとっては完全なイメージダウンになってしまった。また十数年前のことだが、この高校では、定期テストを中止に追い込もうと、在籍生が体育館に火を付けた事件もあった。本人はボヤ程度にするつもりだったようだが、乾燥した季節だったのが災いして、全焼する結果になったことと、10年ぐらい前に素行の悪い生徒がかなりたくさん入学して、あたりを騒がせたこともあって、付近の住民にはイメージが悪い。
 
もちろんそんな人たちは卒業してしまって、もういないから、今はそんなことはない。だが、一度立ってしまった「評判」というものを払しょくするのはなかなか難しい、という例になるだろう。学校経営ってホントに大変である。M高校は、20年ほど前は,中堅の進学校として頑張っていたのだ。私はそれもよく知っている。栄枯盛衰は世のならいだから、地元の人間としては気を取り直して、再び頑張ってもらいたいと期待している。

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以上のような理由とも言えない理由で、入塾してくる生徒のほとんどが「M高校だけは避けたい」という。ならもっと勉強すればいいのだが、これを口に出す人ほど勉強しないで、結局M高校となることも多い。不言実行タイプの方が良さそうだ。

表向きは一応「中学生対象」の塾ではあるが、私は信頼できる筋、特に卒業生のルートから頼まれて、高校生の学習指導も時々することもある。まるでウラの稼業のようだ。ただし一般募集はしていないし、急に電話をかけてこられても、高校生が対象の依頼なら断る。あまり時間もない、変な人が来て、自分にとって甘美な想い出である「私にとってのキセキの世代」の記憶を汚したくないからでもある。
もしおヒマなら、「キセキ」の続遍である「学力観の歴史的背景を考える」もお読みください。

そうやってこっそりと、当塾に通ってくれるM高校の生徒は、男女とも例外なく、素直で可愛い人たちばかりだ。ただし極少数なので、全体の正しい評価にはならないから、黙っているしかないのは事実だ。こういうのを「判官贔屓」とでも言うのか?ともかく、何も知らずに「M高校は嫌だ」という中学生を見て「それは偏見だし、そもそもキミは、文句や自分の希望を言えるほどの努力をしてないし、現時点で実績もないデショ」と心の中では思っている。

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中学で偏差値が50以上行かなかった人は、たいていが1年生の時に中学の勉強の波に乗れなかったことが多い。いわゆる「中1ギャップ」に陥るわけだ。あるいは精神的に成長しなかった、あるいは家庭内で何かもめごとが起きたなどだ。
 
プロ野球でも「開幕ダッシュ」に失敗すると優勝は難しい。全員が元気なうちに勝ち星を稼いでおくことが、怪我人の増える夏場と疲れの溜まってくる終盤を乗り切れる必須要素だ。

このような人が中2の秋ぐらいから頑張っても、先行する人たちはその中2の秋にさらに加速するから、まず追いつけない。そして中3で偏差値55~60以上に達してしまうと、勉強のコツがわかり暗記能力も本人の精神も成長するので、またさらに加速する。勉強の面白さ=巨大なマシーンの動かし方がわかってきて、どんな本でも、時間さえかければ、内容が理解できるようになる。

教科やその人の資質によっては、中3の半ばで中学の勉強を終えてしまって、高校内容まで進むこともできる。私はそういう「修羅の道一直線」の人の存在も知っている。こんな化け物に変身した人たちに、未だに「やる気がわかない」と言っている人が追いつくことなぞ、できるわけがない。
 
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そんなM高校や同じレベルの高校に行く人でも、学力向上の仕組み=からくりを知っている指導者に出会うと、「このままではいけない、高校ではやりなおそう」と思うのであろう。かなり努力をするようになって、それなりの大学に入る人もいる。私が見た中で、一番がんばった人は地方国立大学や、京都外国語大学、変わったところでは嵯峨美術大学に入った。特に美術大学の英語と国語はまさに「異次元で異世界」で、かなりまいったことを覚えている。認識論を英語でやられては、たまったものではなかった。なにはともあれ、私の指導・協力はあくまできっかけで、本人の資質が開花したのだろう。遅咲きだが、いわゆる「化けた」のだ。

このような「やりなおそうとする高校生」がだいぶん打ち解けてくると、中学での自分の「いい加減さ」を告白してくれたりする。

それがまた興味深く、面白い。
 
一番面白い印象を受けたのが、「公立高校の過去の問題=赤本も解かないで入学できた」というM高校生だった。学校の勉強レベルでふうふう言っている、偏差値50以下だった過去の彼・彼女が、中3になって公立高校の過去問題集を本屋で開けてみると、ものすごい情報量の文字が襲ってきて、めまいがしたらしい。親・保護者に買ってこい、と命令された手前、買うが家でそれを開けることはなかった、と言う。

「見なかったことにしよう」である。

で、その高校入試の赤本はどうしたの?と聞くと、執念深いのか、単に忘れていたのかもしれないが、なんと持っていたりする。せっかく買ったんだ、読んでみようと言うと、素直に持ってくる。当たり前だが、高校でやりなおしている人なら、数学もちゃんと解けるし、長いと思っていた英文でも「こんなものか」と思えるはずだ。

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情報収集を怠った・拒否した・避けた、そして中学で自分を磨くことをさぼったことが本当の敗因だから、大学入試はちゃんとやろう、とアドバイスをすると、次の日に、自分の行きたい大学の過去問題を買ってくる行動力を発揮することもある。
 
こうなればしめたもので、毎日10分間必ずその過去問を「見る」のですよ、と勧めると、その気が出てきたのか、ちゃんと実行する。「臥薪嘗胆」を実践するわけだ。

このような「リベンジ」に目覚めないと、50以下の高校からは、レベルの低い大学にしかいけないし、それがいわゆる「Fランク大学」だと、もっと大変なことになる。専門学校に行くか就職した方が良いのだが、現在の高校の先生は、高校生の就職活動を支援することより、「とりあえず大学行っておけば」と勧める方がラクだし、親・保護者も自分たちの時代の意識で「大学ぐらい出ていなければ」と思ってしまうと、4年後に苦しむことも多い。
 


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何を言いたいのか。
スラムダンクの安西先生曰く「諦めたらそこで試合終了です」は完全に正しい。

中学を卒業して高校生になっても「試合」は続行中で、むしろそこからだ。いや、またバスケットボールに喩えたら、first period が終わったばかりで half time にもなっていない。

希望通りの高校に入れなかったとしても、すねたり、あきらめて座り込んでいるヒマはない。それなりの名の通った大学に行きたいのなら、「敗者復活戦」にさっさとエントリーしなければならない。

世界はとんでもなく進んでいる。
日本でもあの人がこんな「大学」を作った。


中学生ではまだリンクの向こうにある社会人大学は、遠い話だ。これはあくまで世界はこうなりつつある、ということ。でも彼らが大人になるころにはアタリマエになっているだろう。

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なにはともあれ、希望通りの高校に入れない、というのは、けっこう痛いものだ、というのは変わりがなく、それは当人にしか分からない。親・保護者はそういう事態を回避するためにも中学生のご子弟が、情報収集を怠っていないか、必ず監視することが大切だ。

情報収集をしていない人は例外なく「逃げて」いるのである。

ただし親・保護者が率先して情報収集をするのはだめだ。促す、宥める、賺す、脅かすなりして、本人からするように仕向けなければならない。一番良くないのが、親・保護者がその高校のファンになることと、アンチになることだ。今、例にあげたM高校だって「家から近くて便利だし、学生の間ぐらいのんびりしたい」のポジティブ・シンキングで通っている人だって多いのである。

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覚せい剤所持容疑で逮捕された清原 元選手について、コメントを出していた桑田氏を見て、「ああ、歴史は勝者が書くというのはホントだな」と思ったのは私だけでしょうか。

では今日はこのへんで失礼します。

m(_ _)m