前のブログで述べた「偏差値45~50」のことを少し続けたい。

そもそも偏差値50とはなんだろうか。これについては下に詳しいので読んでください。


人は流されて生きる。そうでない人もいるが、たいていは流されている。

学生も同じだ。特に中学生から高校生は集団の雰囲気に流されて生きているし、個性的であろうとすると、いじめられたり、無視されたりするから、個性を出さないようにして生きている窮屈な時もある。
とにかく同じ流されるなら良い環境を選択するべきだ。

で、「偏差値50の壁とその実態」の話になる。
例えば、行きたい高校が偏差値55ぐらいのところだとする。
偏差値50というのはテストの素点で平均点を取る実力です、と先ほどのサイトに説明がある。平均点は科目や学校によって違うが大体60点前後が多い。すると偏差値55以上はおおよそ、70以上~80点以上になるだろう。

------------------------------

そうか70~80点あれば偏差値55の高校に行けるのか、と思うだろうがそれは甘く危険な考えだ。
 
偏差値55以上の学校は偏差値60を取っている人の「第2候補」でもある。
偏差値60のA君が、心配性とか、成績の伸び悩みなど、何かの事情で上の高校をあきらめ、偏差値55の学校を受けることにした。高校受験ともなれば人生の一大事だから安全策も取るだろう。

すると今偏差値55のB君は押しのけられて偏差値50の高校への受験を余儀なくされる。
次に偏差値50だったCさんは偏差値45の学校へ、と「玉突き事故」は連鎖する。
 
中学の担任先生はすべての情報=生徒の志願状況を握っているから、言葉巧みに彼らを指導=誘導するはずだ。誘導の対象は「同じ総合得点だが、弱点を持つ者」だ。「浮いたコマ、弱い者」を狩るのは戦術の基本で、この手並みにはうっとりしてしまう。具体的には各科目の得点にバラつきがあって、安定性に欠ける人だ。

多くの中学生はこのことを知らない。
だから塾生には「偏差値55の学校に行きたければ5科目とも80点以上取った方が安全」と指導するのが私の役割でもある。さらに内申点の確保も考えなければならない。

---------------------------- 

前のブログで偏差値45~50に位置する地元の高校を紹介したが、ある科目は平均点かそれより上、別の科目が平均点かそれより下のこともあるような人は、以上のことから結局偏差値45~50の高校になる。
普通の平均点は、多くの人が取るから平均点だ。
よって偏差値45~50の高校に、1つの中学からたくさんの人が進学することになる。

自分の通っている中学が公立、多くは市立中学だと思うが、小学校からいっしょだった人たちと同じ学校に通う3年を過ごす。2年ぐらいになれば、そろそろ「勉強と成績」いう価値観が学校を支配し出し、アホな友達は、馬鹿にはしないが、普通の知り合い程度に「格下げ」する生徒が出てくる。

また出てこなければいけない。
精神的成長とは具体的にこれだ。

そういう風に成長した彼や彼女は、小学校からの面々を見て、「いい加減飽きたな~」と思い始める。そして青年は荒野を目指す、とか、雄象は密林へと向かうかのように「今のままでは嫌だな~」と思って高校ぐらいは別の街にあるところに行こうか、と考える人もいる。もっとも100㎞も離れているところではなく、せいぜい3㎞~4km離れているぐらいの所にある高校なのが可愛いけど。

------------------
もしこのブログ読む奇特な人に平均点を取ってホっとしているご子弟がおられたなら、褒めてあげると同時に、「もう一つか二つ、上に行かないと危ないよ」と諭す必要が次に出てくる。
「偏差値50の壁」の話をしてあげればいい。

40点を60点にするのは意外に簡単だ。
しかし60点を80点にするのは中々大変である。
つまり時間がかかる、ということ。
同じ20点でも「一回戦突破」と「3,4回戦突破で決勝リーグ進出」ぐらいの差がある。

英語なら教科書に出てくる単語でテスト範囲なら、すべて正確に覚えるように繰り返し練習させる。
60点ぐらいの生徒は日頃から単語テストをしないので、覚えがあやふやなことで失点する。
例えばこういうテストを作って何回もさせる。満点取るまであきらめは禁止だ。

単語テスト

英文も全部覚えさせる。今2月で、中学1年なら3単現形と現在分詞と過去形も同時に覚えさせる。そして学校に提出する問題集は早く済ませて、書店で売っている準拠問題集を複数解かせる。

当塾ではそんなこと、常套手段だ。

数学なら覚えるまでくりかえし問題を解く。理科や社会も複数冊、問題集を買ってきて、基礎から発展まで解かせる。国語の漢字は全部書けるまで練習する。学校でもらっているドリルは絶対さぼってはいけない。また教科書準拠の市販の問題集を2~3冊買ってきて、それらも全部解かせる。

これぐらいやると80点が取れる。
「偏差値50を60にアップするぞ≒次のテストでは80点取るぞ」と言っている生徒諸君、実行するんだね?
自分の言葉に責任を持とう。

----------------------
親・保護者は、ご子弟が四の五の言うならおやつを取り上げてもいいし、お小遣いを減額しても良い。うまくやったならお金以外の何か「ボーナス」をあげる。子供がやる気を出すまで待っていては時間切れになる。

もし部活が忙しいとか、部活で疲れて帰ってくるのですぐに寝てしまうとかいう悪循環に陥っているのなら、子供が気が付かないうちに部活の顧問と密かに話し合って、しばらく停部させる「荒治療」を取る。
「大義名分」は「学生の本分は勉強」を押し立て、後になって子供の泣き顔を見たくないなら、今やるべきだ。

その時、ついでに部活の顧問に「お前のためだからしばらく勉強して、できるようになって復帰しろよ。信じて待っているからな」とかなんとか言ってもらって、偽善者 兼 悪者になってもらうことだ。
うまくノセて使う。

でないと家庭内に荒波が立ってしまう。家庭内の平穏=人の和こそ成績アップの根底にある。そもそも部活の顧問は入試の時に責任なんか取ってくれない、その場だけの付き合いの他人で、義理を感じる必要もアテにすることも無用である。

-------------------------

それに最近、中学校の部活動には異論がでてきて、参議院でも取り上げられた。

問われている部活動の在り方
~新学習指導要領における部活動の位置付け~

後色々とある。

特にこのサイトの先生が発端だ。


あわせてこれもどうぞ。



数年以内に大きな動きになるだろう。ある意味、部活動の滅びの始まりだ。そんなのに付き合ってどうなるのだろう。沈む船からはさっさと逃げ出した方が良い。

親・保護者はご子弟のために、柔和な顔を保ちながら、中身は悪辣な陰謀家になり、後で事情を知ったご子弟から「ウチの親は怖ぇ~」と思われるぐらいでいいのだ。

---------------------

以下余談。

以前に、戦国時代、武田信玄と張り合った北条氏康が、息子 氏政に失望していたシーンを、あくまで一つの例としてあげたブログがあった。


ここでは源氏を取り上げたい。 
歴史上、「源氏」というと鎌倉幕府を開いた源頼朝やその弟・源義経が有名だ。
だが源氏の歴史の中で一番のヒーローは、五代前の源義家であることは歴史ファンなら当たり前の事実で、彼は八幡太郎(はちまんたろう)の名で知られている。

さらに「親業(おやぎょう)」という点では、彼の父親である源頼義(みなもとのよりよし)に注目したい。
歴史上では目立つ存在ではなかったが、高橋克彦の小説「炎立つ」の中である意味「悪役」だった。

これを原作にして、1993年には主演 渡辺 謙のNHKの大河ドラマになり、ドラマ中では、大物の俳優 佐藤慶 が頼義を演じ、初めて日本国民にその存在を教えた観がある。

homuratatu01

 
頼義は息子の義家を指導しながら、「前九年の役」を制し、由比ケ浜辺に鶴岡八幡宮を建て、源氏東国支配の基礎を築いた。

この小説「炎立つ」の中で、源頼義は八幡太郎 源義家に計画の悪辣さを責められた時、
「青臭いことをぬかすな。世の中はきれいごとではやっていけぬわ。
わしがここまでやるのは、お前のためだ。わしも親から受け継いだものを大きくしただけだ。その気持ちがわからぬか」と一喝している。

義家はその言葉に打たれ、父に従った。そして「後三年の役」を制した後、朝廷から恩賞がなかったので自腹を切って部下に褒美を与えた。これが源氏勃興の契機になったことは高校の資料集程度には必ず書いてある。

受けて立つ安部氏の棟梁はもっと以前に、頼義が息子 義家を連れて奥州にやってきたのを見て、
「親は子供のためなら鬼になる。頼義め、義家のためにかなり無理をするつもりぞ」
というようなセリフをはいている。

父 頼義の子 義家を思う気持ちが、源氏の勢力を大きくし、ひいては後の武士政権=鎌倉幕府の設立につながったことになる。頼義はまさに「人を喰らう鬼」だったのだ。

恐ろしい話だ。でもどんな時代でも、親・保護者は子のためには鬼になるぐらいでちょうどいい。
私はいつもそう勧めている。

では今日はこのへんで失礼します。

m(_ _)m