2009年01月28日 00:53

邪悪!恐怖の魔女狩りか?「酒気帯び」でも一発取り消しの道交法改悪と天下り「交通安全協会」の関係

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道交法改悪され「酒気帯び」でも一発取り消しだそうだ。

「『改悪』?、『改正』だろう。酒に甘い日本では飲酒運転による悲惨な事故が絶えない。飲酒して運転するような悪い奴には徹底した取り締まりをするしかなかろう」
勿論これは正論である。本ブログも「飲酒運転撲滅」には大賛成である。日本には低級なドライバーが多く、携帯電話をかけながら運転している奴、助手席のネーちゃんといちゃつきながら運転している奴、煙草の吸い殻をまき散らす奴等クズドライバーが街中を走り回っている。
中には漫画を読みながら運転している馬鹿までいる始末である。飲酒運転を繰り返しているアル中も多い。こんな馬鹿から免許証を取り上げるのは確かに有効な方法である。多少悪質なひき逃げ事故は増えるだろうけれど…。

では、どうして「改悪」などというこれ見よがしで挑発的な見出しをつけねばならないのか?

その質問に答える前に、あなたは「全日本交通安全協会」という団体をご存じかな?

免許証を更新する時、入り口に居並んで無理矢理金を取ろうとしているあの団体である。
警察OBの天下り先と縁者の就職先確保以外にこの団体の存在意義があるのならば教えてもらいたい。
そこのHPがいきなりこれである。

全日本交通安全協会

≪全日本交通安全協会では、ハンドルキーパー運動を国民運動として定着化させることを目指し、運転者側の団体のJAF(日本自動車連盟)、酒類を提供する側の団体のJF(日本フードサービス協会)、都道府県交通安全協会、安全運転管理者協議会などと連携して、ポスター、チラシなどハンドルキーパー運動を国民に周知するための広報、運転者関係団体に対するハンドルキーパー運動への参加呼びかけ、酒類を提供する店舗に対するハンドルキーパー運動への協力要請などの活動を行っていくこととしております。≫

暴力団のシノギに、縄張り内の店舗に「おしぼり」や「芳香剤」を売りつけたり、「植木」のレンタル、なんてのがある。

「酒気帯び」でも一発取り消し…道交法改正案を閣議決定

≪政府は27日、飲酒運転など悪質運転への行政処分を厳格化することを柱とした道路交通法施行令の改正案を閣議決定した。今年6月1日から施行される。

酒気帯び運転のうち、呼気1リットル中のアルコール濃度が0・25ミリ・グラム以上の場合、違反点数が13点から25点に引き上げられ、過去に違反歴がなくても一発で免許取り消しになる。同0・15ミリ・グラム以上0・25ミリ・グラム未満の場合は6点から13点に引き上げ、免許停止期間が現行の30日から90日に。飲酒によって正常な運転ができない「酒酔い運転」も25点から35点に引き上げられる。

悪質な事故などで免許取り消しになった後、運転免許証の再取得が禁じられる欠格期間の上限も5年から10年に延長され、危険運転致死罪は8年、同致傷罪は被害者の負傷程度に応じて最長で7年になる。酒酔い運転による事故も、2〜5年から3〜7年に引き上げる。いずれもひき逃げが加われば最長の10年になる。≫


酒をたしなむ人は、「ずいぶん厳しくなったなあ」という感想をお持ちだろう。
飲酒運転が悪いのは誰もが認めるところだが、それと紛らわしい名称の「酒気帯び運転」の根拠が判然としないのである。
一応の根拠は呼気と血中のアルコール濃度である。
「少し酒を飲んで運転するのが酒気帯び運転」と思ったら大間違いである。そんな単純な話ではない。

飲酒運転

≪アルコール飲料以外にも、酒類を用いた洋菓子や奈良漬の他、ノンアルコールビールなどを食べたり飲んだりした場合、体質や摂取量によっては飲酒運転になる可能性がある(ノンアルコールビールとよばれているものでも、一般に0.1〜0.9%程度のアルコールが含まれているため、基準に該当する可能性がある)。また、栄養ドリンクにも微量だがアルコールが含まれているものがある(高いものでは3%程度のものも)。
交通事故により病院に搬送された場合、採血試料がエタノール検査に供されることがある。日本の医療機関では皮膚消毒にエタノールを含む消毒薬を用いることが多く、採血部位の皮膚消毒に用いたエタノールが採血試料に混入し、誤って飲酒運転と判定される可能性が指摘されている。≫


明らかに飲酒した後運転して検挙されたのならば納得もするだろうが、翌日だったり、「酒類」を飲んだ記憶がないのに検挙されたらどうしますか?
飲酒したら二日間は運転しなければ問題はないだろうが、日常生活でそんなことをやっていられるだろうか?

外国の飲酒運転って厳しくないんですか?

         呼気(ml)  血中(mg/ml)
日本        0.15     0.3
スウェーデン    0.1      0.2
フランス      0.25     0.5
ドイツ       0.25     0.5
スペイン      0.25     0.5
イギリス      0.35     0.8
イタリア      −      0.5
デンマーク     −      0.5
オーストリア    0.8      1.6
ニュージーランド  0.4      0.8
ロシア       −      0.5
ワシントンDC   0.38     0.8

御覧のように、日本の罰則基準は諸外国と比べて異様に厳しくなっている。何故、日本がこの基準にしたのか、その理由も曖昧模糊である。
「飲酒運転が減らないから」「低濃度のアルコール残存量でも危険だから」などと答えるのだろうが、根拠にはなっていない。呼気0.25のままにして、違反者への罰則を強化しても良かったはずである。どうして警察は「0.15」に固執するのだろうか?

警察庁「飲酒運転の根絶に向けて」

Q なぜ飲酒運転はいけないの!

以上は「お役所」のHPであるが、「少量の飲酒も危険だから罰則を強化する」と脅しているだけで、「飲酒後どれくらい経過すれば安全なのか?」という疑問には全く答えていない。
個人による差異が大きいから答えにくいのだろうが、「翌日運転だろうが、洋菓子やノンアルコールビールや栄養ドリンクを飲んだだけだろうが、呼気0.15以上出たらおまえの人生は破滅だぞ」と脅迫しているのである。

どんなことをしたら「呼気0.15」前後になるのかは、お役所は全く情報を公示していない。極めて重要な情報のはずなのだがマスコミもろくな情報を流さない。

そもそも「呼気0.15」が運転にどの程度の影響を与えるのか、そのデータも曖昧である。この程度だと、本人も「二日酔い」の自覚症状がない場合が多いだろう。風邪薬やコーヒーなどの刺激物を飲んだ時との対比データもない。

一度飲酒した人は翌日、いつ頃運転すれば安全なのか判らないまま不安にさいなまれながら運転しなければならないのである。
ちなみに(安っぽい)市販のアルコール検知器はいい加減である。それで「安全」と出ていても、「検問で引っかかっても保証しません」と当然ながら説明書に書いてある。

この手の情報はネット上でも少ないのだが、以下のサイトは多少それの説明をしている。

飲酒量 vs 呼気中アルコール濃度(経時変化)

これを見てもいい加減な計算しかできない。

「飲酒運転撲滅」といえば、誰も反対しない「錦の御旗」である。これを大上段に振りかざして庶民を恐喝して場合によっては金をせびろうという態度はいかがなものだろうか?

「酒気帯び運転」というネーミングも大いに問題がある。この言葉からは「残存アルコール量」の意味合いが正確には伝わってこない。

「酔っぱらい運転なんてする人は人間のくず」と思っていた女性が、検問でつけていた香水にアルコール検知器が反応してしまったらどう対処するだろうか?
口臭を気にして薬品でうがいをする習慣のある人も同様に危険である。
洗浄綿で汗をぬぐった直後、検問にひっかかったら…

「まさか、そんなことで検問には引っかからないだろう」と思っている御仁も多いだろうが、何せ警察は「0.15」の実態を公表していないのである。国民は「どうすればひっかかてしまうのか」さっぱり判らない。
魔女狩りと似てませんか?

霜取りスプレーをうっかり車内に発射したりしたら、しばらく車に乗れませんね。

本気で飲酒運転を撲滅させる気があるのなら、もう少しマシな改正法があると思われる。
少なくとも「0.15」に固執する態度は改めてもらいたいものである。固執するのであれば、アルコール残存量に関するデータを国民に公表するべきである。


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