【学生の方へ(要約)】

小児肘内障は健康保険請求上、肘関節脱臼に分類されます。
この外傷も脱臼ですから、後療施術を行うためには医師の同意が必要となります。
でも、一般的には整復によって治癒しますから、1日の施術だけであれば医師の同意は不必要です。

--------------------------------------

今日は、この間のレセプト時期に、W先生(大阪市)から頂いた電話での話を。
W先生は、この春に柔道整復師免許を取得して、接骨院に勤務しています。

W先生のお話では、先日、小児肘内障で来院した患者を整復したとか。

そして、整形外科への受診を促すと共に、翌日もW先生のところへ来院するように伝えたらしいです。

ところが、この患者さんは翌日になっても訪れず、結果、整復した1日しか来院していない。
レセプト用紙に指印を押捺(幼児のため、署名することができないから)してはもらっているものの、医師の同意を得ていない。これでも保険請求することは可能か?・・・と言うのがW先生からのお問い合わせの趣旨でした。(^^; →注1)

あらら・・・国家試験が終わったら、4か月もしないうちに関係法規を忘れてしまうのですねぇ。(ーー;)

・・・関係法規を教えたのは誰じゃ!?

・・・すみません。私でした。m(__)m


【施術の制限】柔道整復師法第17条

柔道整復師は、医師の同意を得た場合のほか、脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない。ただし、応急手当をする場合は、この限りでない。


W先生がこの患者さんの肘内障を整復したのは、言わば法第17条にある応急手当に該当します。
ですから、この1日だけの施術では、医師の同意を必要としないわけですね。

この場合、医師の同意を得ることなく、「左肘関節脱臼(または右肘関節脱臼)」として保険請求が可能です。

なお、肘内障の場合は、整復の日の1日で治癒するのが一般的ですね。
例え、医師の同意を得たとしても、後療施術を行うというのは好ましくないでしょう。


注1)

柔道整復師が取り扱う「医療保険療養費支給申請(いわゆるレセプト)」は、その取り扱いにおいて、患者さん本人による療養費(施術料金)の受領委任が必要となります。

具体的な手続きとしては、患者さん本人によって、レセプト用紙に署名をしてもらいます。

この時、今回のような幼児が患者さんで署名することができない場合や、利き手を受傷するなどして患者さんが署名できない理由がある場合は、柔道整復師が患者さんに代わって署名することが可能です。

ただし、柔道整復師が患者さんに代わって署名した場合は、患者さんの押印(認印)か、患者さん自身の指紋の押捺が必要となります。


整骨太郎のホームページ
整骨太郎のひとりごと(Blog)−目次