肘内障は本来、小児に特有な傷病です。
ところが、成人に起こる肘内障について日本柔道整復接骨医学会学会誌(第14巻第3号/平成18年7月発行)に掲載されていました。

【日本柔道整復接骨医学会第14回学術大会】
「成人肘内障の2症例」藤本豊久先生(藤本接骨院/愛知県)

藤本先生の報告によると、成人肘内障を治験した患者さんは57歳の男性(症例 砲72歳の女性(症例◆砲2症例です。

【発生機序】
症例 疚擇了泙砲屬蕾爾り、肘に引っ張られる外力が加わって受傷。
症例◆甬床時に手をついて立ち上がろうとした時に捻って受傷。

【症状】
症例 疉関節痛、上肢運動障害。小児肘内障と同様に前腕回内位で動かせず、手指を動かした際に疼痛を伴う。健側と比べて橈骨頭に軽度の突出を感じる。肘関節の他動運動制限あり。
症例◆畩児肘内障と同様に、前腕回内位で動かせず、肘を動かすと共に疼痛あり。健側と比べて橈骨頭に軽度の突出あり。肘関節の他動運動制限あり。

【整復】
症例 畫囲啣蔀爾鮖ち母指を橈骨頭に当て、前腕回外回内を試みるが整復できず。3分ほど牽引回外した後、前腕回外回内屈曲によりクリックと共に整復位を得る。
症例◆畍0して回外伸展、回内屈曲によって整復位を得る。

ポイントとしては、上記のような年齢であっても肘内障が稀ながらも起こり得ることでしょう。
藤本先生が今回の症例報告において参考文献としているものには、「成人肘内障の1例」清水隆昌他(中部日本整形外科災害外科学会/2003)、「成人肘内障の小経験」稲垣泰司(日本肘関節研究会/2002)があります。
ですから、成人においても肘内障に起こる発生機序によって、肘内障に類似した症状(前腕運動制限など)が見られた場合は、これを疑う必要があるようです。

なお、藤本先生の整復では、単に前腕回外回内を行っただけでは完全な整復が得られなかったとのことです。
成人に起こる肘内障では、前腕の牽引に加えて回外回内を行い整復を行う必要があるようです。


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