初検時において施術録(カルテ)に記載しておくべき施術事実にはどのようなものがあるでしょうか?
施術の事実とは、施術録の下の方にある「既往症、負傷の原因、程度、経過、症状、処置等」と印刷された部分に書く事項です。

施術録にも印刷されているように、まず負傷の原因から書くのは周知の事実でしょう。
負傷の原因は、いつ、どこで、どの部位を、どのようにして負傷したか、できるだけ詳しく書きます。
私たち柔道整復師の施術は、急性または亜急性の外傷に起因するものでなければなりませんよね?(療養費支給申請、いわゆる保険請求の対象となるものの場合)
ですから、負傷の原因が「不明」とかいうものであれば、外傷に起因するものとは見なされません。

次に、初検時の症状として書くことができるものには次のようなものがあります。

1)主訴
患者さんが何を訴えて柔道整復師の元を来院したのか? 患者さんの訴えの中で一番訴えていること。
【例】「首が回らない」「歩いた時、痛い」

2)疼痛部位
患者さんが疼痛を訴えているおおまかな部位。
【例】「右頸部」「右外果部」
また、上記の記述の後に程度を示す標記を加えることも可能です。
【例】「右頸部(+)」「右外果部(++)」
このようにすると、単に右頸部と右外果部に疼痛があると言うだけでなく、患者さんは右頸部よりも右外果部の方が疼痛を感じているということがわかります。

3)圧痛部位
前述した疼痛部位に対して、圧痛部があれば記載します。
【例】「C4右」「ATFL」
この場合も、前述した疼痛部位と同様に、圧痛の程度を示す標記を入れると良いでしょう。

4)腫脹
腫脹が認められる部位を特定すると共に、その程度を(+)などを用いて示すと良いでしょう。
また、腫脹がないのであれば(-)と記載できます。

5)発赤
炎症症状などを伴っていれば、皮膚に発赤(ほっせき=赤味)が見られることがあります。このように皮膚上に視覚的に認められるものがあればその部位を特定した上で程度を記載することができます。

6)皮下溢血
初検時から見られることは少ないでしょうが、皮下溢血が見られる場合もその部位や程度を記載することもできます。

7)熱感
炎症症状を伴うなどして患部の局所に発熱がある場合はその部位や程度を記載することもできます。

8)機能障害
関節可動域(ROM)に制限がある場合は、どのような運動に対してどれくらいの障害があるか記載します。
【例】「(頸)右回旋(+)」「(足関節)内反(++)」
機能障害であれば、ROMの角度として記載することもできますね。


初検時の症状として記載できるものは以上のようにいくつもあります。
これらの全てを記載しても構いませんが、特に顕著なものをピックアップして書くと良いでしょう。

開業柔道整復師のほとんどの人たちは、施術録を第三者に見せることなく済んでいるはずです。
それだけに、施術録への記録は疎かになりがちかも知れませんね。
今一度、自分の施術録への記載事項について確認を行い、不足していると考えられるところは訂正していくべきでしょう。


整骨太郎のホームページ
整骨太郎のひとりごと(Blog)−目次