患者さんから時々、施術証明書の発行を求められます。
施術証明書は、医師で言う「診断書」のことですね。
でも、施術証明書には本来、いくつかの制約があるのですがご存知ですか?

「診断」という文字は、医師が使うことができるものです。
私たち柔道整復師には、この文字の使用は患者さんに誤解を招く恐れがあるため使うことは許されていません。
また、診断行為は医師が行えるものですね。

医師が交付する診断書は患者さんの診断名(病名)を診断するほか、今からどれくらいの日数をもって治るか?などこの書類に記載してそれらを明らかにするものです。

一方、柔道整復師が交付する施術証明書は、現在施術を行っている傷病について施術を行っている事実や今までに行った施術期間や日数などを書類に記載してそれらを明らかにするものです。

・・・微妙な違いがお分かりですか?

医師の交付する診断書は診断名を記載した上で、その診断名について過去の状況はもちろん将来の予測に及んで記載することができます。

一方、柔道整復師の交付する施術証明書は過去の状況を記載することはできるものの、将来の予測に及んでは記載することができないのです。

将来の予測=診断・・・と解釈されるのでしょうね。

また、施術証明書には診断名を書くことができません

例外的に診断名を書くことができるのは、その傷病について医師が既に診断を行い、医師が診断名を明らかにしている場合です。
例えば、施術証明書交付の時点で、手元にはその患者さんの診断名を記載した医師の診断書がある場合を指します。
その場合であれば、柔道整復師が施術証明書に、診断書に記載の傷病名を転記することが許されるというのです。

例えば、右足関節捻挫の患者さんに施術証明書の交付を求められた場合、その書面に書くことができるのは・・・
患者さんの住所、氏名、性別、生年月日(年齢)
現在、その捻挫に対して施術を行っているかどうか。
いつからその捻挫に対して施術を行っているか、また、今までに施術した日やその内容など
交付年月日
施術所所在地、施術所名、電話番号、柔道整復師である旨と柔道整復師氏名

上記のとおりです。
これでは、どの部位を負傷しているのか、骨折しているのかそれとも捻挫なのかさえも分かりませんね。

先ほど、診断名を書くことができないと書きました。
診断は、医師が行う行為だからです。
でも、前述した不具合を解消するために、診断を行ったり診断名を施術証明書に記載することは原則できませんが、この患者さんの傷病名(ケガの病名)を書くことはいいだろう!ということになっています。

診断名はいけないけど、傷病名ならいい!

なんか違いが分かるようで分かりにくいでしょうが、要するに、柔道整復師は診断に基づいて診断名を書けないけど、診断を行わずに見た傷病名を書けるということです。

ですから、先ほど 銑イ傍した事項のほか、傷病名を書くことが可能です。
そう、前述した例の場合であれば、「右足関節捻挫」というのが傷病名ですね。

「柔道整復師が施術証明書に傷病名を記載した場合、その傷病名は柔道整復師の診断に基づくものではなく、単なる判断によって便宜的に記載した傷病名である」
・・・ということです。

何か、キツネにつままれた気分になった人もいるでしょうが、このことを分かった上で施術証明書を作成するべきですね。

明日は、施術証明書の具体的な書き方についてお話することにしましょう。

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