「2週間前、バイクで転んでを脱臼したんですけど、見てもらえますか?」と言う問い合わせがありました。

聞いてみると、バイクで転倒してすぐ救急車で運ばれ、整形外科の先生に診てもらったとのことです。

そこでは「の関節が少しずれていて、それを幾分治しましたが完全には戻りませんでした。時間の経過と共に痛みがマシになってきますから痛み止めの薬を飲み続けて下さい」と指導されたそうです。

教科書では脱臼後3週間を経過したものは陳旧性脱臼に分類されますが、臨床的には2週間も経てば陳旧性脱臼と言え、整復に困難を来たすことがあります。

関節脱臼を整復しても、完全には復位しなかった」・・・整復障害がありそうです。骨折でも合併していたのか?と思いましたが、救急病院では何の固定もしていないとのことです。

また、脱臼してからずっと痛みは続き、上肢が動かせないままだとも言います。
脱臼では、日数の経過に伴って疼痛が緩和してくるのですけどね。
それもまた不思議です。

脱臼と診断されているのですから、その後療施術を行うためには医師の同意を必要とします。
患者さんには、電話でもいいから救急病院の先生に、接骨院に行っても良いか確認してもらって後療施術の同意を得てもらいます。

肩鎖関節脱臼外観






16歳の男子高校生です。
受傷後17日を経過しています。

右肩に疼痛を訴えていましたが、肩関節脱臼ではなく、どうやら肩鎖関節脱臼だったようです。

肩鎖関節と言ってもピンと来ないだろうと思って、救急病院の先生はこれを肩の関節と表現されたのでしょうね。

これなら、「少しずれたまま」と言う表現にもうなずけます。
健側に比較して患側は、全体的に腫れたままですね。

しかし、患者さんが言うように、右上肢を重力に抗して動かせないのは事実です。
上腕を側胸壁に沿わせて、僅かながら動かせる程度です。

肩鎖関節部ではピアノキー現象を認め、肩を内転させると共に肩鎖関節部にクチッとクリック音が生じます。

腋窩に毛布を入れてテコにし、胸を張らせるようにして鎖骨外端を押圧します。
その肢位で包帯固定を施行し、上肢の重量で肩鎖関節部の鎖骨外端側に押圧する力が加わるようにしてみました。

固定法






そうすると、痛みは軽減し、上肢機能はかなり改善されました。
ただし、しばらくはこの固定を維持してもらわなくてはなりません。


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