先日、Blogに対するコメントで、アテローム脂肪腫ガングリオンの鑑別方法についてご質問がありました。

言われてみるとそうですね。(^^;
いずれも、皮膚表面からポコッと盛り上がっています。
どのようにそれぞれを鑑別しているのか?質問されるまで太郎も気付かずに見ていました。

よく見かけるガングリオンでさえ、どのような判断基準をもってガングリオンだと判断していたのか、いざ聞かれてみると返答に困ります。(>_<)

Blogに質問をしてくれた時はとりあえず太郎が考えている鑑別方法をお話しましたが、昨日、太郎の学校の非常勤講師のM医師(外科+内科)に質問してみました。

今日のBlogでは、その先生から伺ったお話を。


【アテローム】(atheroma)

粉瘤(ふんりゅう)とも呼ばれるもので、汗腺が詰まるなどして汗として体外に排泄されなかった排泄物質が皮下に蓄積して作られます。

「粉瘤」(コナのコブ)と書くだけあってアテロームは、米粒大よりやや小さめの粒が寄り集まってこれを形成します。
豆腐の「おから」のようなものが溜まった状態です。

最初は1粒(?)のおからの粒子が次第に蓄積して数を増し、どんどんと大きくなっていきます。
ある程度の大きさとなると(アテロームの形成過程がほぼ終盤ともなると?)、寄り集まったおから粒子の外側表面が膜となり、外皮(envelope エンベロウプ)を形成します。

汗腺が詰まって起こることから、アテロームが形成される部位は汗腺がある部位となります。
背部にできたものをよく見かけますが、身体のどこにでもできる可能性がありますね。

太郎の肘にできたアテローム




【画像 


【画像 は前腕近位端後額面にできたアテロームです。
このアテロームは数年前、太郎の肘にできたものです。(^^;

アテロームは初め、ゴマ粒大よりやや大きな粒として現れます。
ただ、痛みを伴わないため、この時期に患者さんが気づくことは稀です。

従って、患者さんがアテロームで医療機関を受診するのは、ある程度の大きさとなってからです。

前述したように、目で見ただけではアテロームなのか、それとも脂肪腫やガングリオンなのかは判断がつきにくいものです。

M先生も、長年の診療を経て、手先で触診した上で診断すると言います。

アテロームを触診すると、envelopeの中に粒子状のものを感じることもあります。
また、指先でアテロームの一部を押してみると、その部分が陥凹します。

アテロームのenvelopeの中味は、おからのようなもので液体ではありません。
おからは言わば、紙粘土のような硬さと考えて下さい。

紙粘土はビニール袋に入って売られていると思いますが、その一部を指で押すとへこみます。(注)
へこむとは言え、紙粘土の体積が減るのではなく、指で押されてへこんだ体積分の紙粘土は圧力がかからない部分へ逃げてそこで膨張しますね。

ビニール袋に入った紙粘土を押すと底は凹んだままですが、アテロームは時間の経過に伴い元の形に戻ります。
ただ、元の形へと復元されるのには速くても数十秒、遅いものでは数分を要します。

アテローム外観







【注意】
今日のBlogでは、アテロームに触れた感触を市販されている紙粘土を例にお話しました。
実験に用いる紙粘土はホームセンターなどで市販されていますが、あまり強く押すとビニール袋に穴を開けてしまいますのでご注意下さい!


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