「ヒヤリハット」という用語をご存知ですか?

私たちの業界では、聞き慣れない用語かも知れません。
太郎はこの用語を、介護関連の専門書で知りました。
近頃では、新聞でも見かけるようになりました。

「ヒヤリハット」は日本語で、「ヒヤリとする!」とか「ハッとする!」という2つの言葉による造語です。

安全用語の一つで、ヒヤリ!とかハッ!とした出来事ではあるものの事故にまでは至らないものを指します。

ですから、新聞などでは「事故一歩手前のヒヤリハット」という表現が用いられていますね。


【ハインリッヒの法則】 = 1:29:300

アメリカの技師ハインリッヒは労働災害事例の統計を分析し、ハインリッヒの法則を導き出しました。

重大な災害の発生件数を1とします。
そうすると、軽傷の事故の発生件数は29、無傷の事故の発生件数は300になるというものです。

すなわち、1件の重大な災害(死亡・重傷)が発生する背景には、29件の軽傷事故と300件のヒヤリハットが存在するというものです。


ハインリッヒの法則









日常、ヒヤリハットの状態にまでいかなくても(もしくは自覚していなくても)、場合によっては事故になり得る状態となると相当な件数になるかも知れません。

「いつもやっていることだから」とか、「今までは平気だったから」という考え方や行為が、いつヒヤリハットを飛び越えて、重大な事故に発展しないとも限りませんね。

いつ起こるか知れない事故を未然に防ぐためは、ヒヤリハットに該当する考え方や行為を見つけ、その段階で対策を講じておくことが大切です。

私たちの接骨院で考えられるヒヤリハットには、どのようなものがあるでしょうか?

接骨院それぞれでヒヤリハットは様々でしょうが、とりわけ多いだろうと考えられるものには次のようなものがあるでしょうか。


【接骨院現場におけるヒヤリハット事例】

1) ベッドサイドに移動して使う医療器械などの電気コードに患者さんが足を引っ掛ける。

日ごろ、壁際に設置したまま使用する医療器械では問題ありませんが、極超短波治療器(マイクロ波)、超音波治療器、超音波画像観察装置などはベッドサイドに移動させることがあります。
また、ベッドサイドにまで移動させてなくても、それらを置いた場所まで患者さんが施術室内を移動します。
これらはコンセントのある位置までコードでつながっていますから、コードの位置によっては患者さんが足を引っ掛ける危険性があります。

2) テーピングシザースやはさみなどを受け渡しする際、患部の上を越えて行っていたため、手が滑って患部の上に落ちてしまう。

テーピングシザースやはさみなどを受け渡しする際には、患部の上を越えて行うのではなく、万が一落としても患者さんにケガを負わせないように注意することが必要です。

3) 棚の上に置いた物品を取る際、手が滑って患者さんの上に落ちてしまう。

ベッドサイドに棚を設置している接骨院を時々見かけますが、この上に置かれた物品を取る際に手が滑った場合、患者さんの上に落ちてしまうようでは接骨院の管理が行き届いていないと考えられます。
ベッドの配置を換えるか、棚の上に物品を置かないことがヒヤリハットの予防につながります。

4) 患者さんのスリッパが傷んでいて、患者さんの転倒を引き起こしてしまう。

以前のBlogでお話した「患者さん用スリッパにご注意」にもあるように、いつの間にか傷んでしまったスリッパが思わぬ事故を引き起こしてしまうこともあります。

5) 患者さんが床埋め込み式のアップコンセントにつまずいて転倒する。

接骨院によっては床に、アップコンセントを埋め込んでいるところもあるでしょう。
患者さんの通路でアップコンセントが上げっ放しになっていれば、つまずいて転倒する危険があります。
太郎の接骨院でもアップコンセントが設置してあって、以前、これを収納した状態であったのに、患者さんがその上を歩いた際に(?)アップコンセントが上がってそれにつまずいて転倒した事故がありました。
この時の患者さんは、大腿骨頸部骨折を受傷してしまいました。


今、太郎が思いつくだけでもこれだけありますが、実際にはもっと他にあるでしょう。

このようなヒヤリハットを分析し、それが大きな事故に発展しないうちに予防策を講じることが大切ですね。


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