以前のBlog「保険者が行う療養費の適正化による弊害」では、太郎の接骨院を受療した患者さんに対してある健康保険組合から送られてきた受療状況の確認書を紹介しました。

【関連Blog】
「保険者が行う療養費の適正化による弊害」
「患者さんは「ぎっくり腰」を捻挫と思っていない?」
「療養費の適正化によるチェック項目」
「療養費の適正化−健康保険組合員に送付された内部文書」

患者さんに対して送られた受療確認書類











患者さんの元に郵送されてきた書類の中の1枚(画像)には、<参考>として、柔道整復施術において健康保険が適用される場合とされない場合が記載されています。


【以下、<参考>部分を抜粋】

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<参考>

・健康保険が適用される場合

外傷生の捻挫、打撲、挫傷
骨折、不全骨折、脱臼(医師の同意のあるもの、応急手当のとき)

・健康保険が適用されない場合があります。(保険者が認めたものを除く)

仕事や家事等日常生活による単なる疲れ(原因不明の負傷)、肩こり、腰痛等
打撲、捻挫が治った後の漫然とした施術、マッサージ代わりの利用
治癒する見込みのない長期間かつ漫然とした施術
急な交通事故などに起因する腰部等の疼痛など
外科・整形外科で治療を受け、同時に柔道整復師に施術を受けている場合

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太郎の接骨院では昨日、患者さんたちの中で保険者が行っている療養費の適正化について話題に上っていました。

患者さんに対して接骨院の受療状況を問い合わせるなどする療養費の適正化については、限られた保険者だけではありません。
今では、健康保険組合(保険者)の多くが、何かしろの療養費の適正化に取り組んでいると言えるでしょう。
太郎の接骨院をこの時、受療していた患者さんのうち3名の方が、過去に療養費の適正化に基づく調査を受けたことがあるとのことでした。
なお、この3名の患者さんはそれぞれ異なる保険者です。

外傷性疾患でないものを外傷として保険請求したり、施術を行っていないのに行ったとして保険請求するなど不正を働く柔道整復師が増えてきているという昨今、保険者が行う療養費の適正化は致し方ないのかも知れません。
太郎が接骨院を開業した20年余り前では、療養費の適正化などは行われていなかったのですけどね。

さて、画像の書類は昨日の患者さんが受け取ったものではありません。
また、昨日受療された3名の患者さんの保険者とは異なる保険者から送られてきたものです。

しかし、昨日受療された3名の患者さんのいずれもが、送られてきた文書の中に、接骨院で健康保険施術の適用となる傷病と適用とならないものに関する記述があったことを記憶していました。
その記述は形式こそ違うようですが、いずれも、患者さんが誤解を招く(?)可能性のあるものだったと言います。

例えば、前述した<参考>,砲蓮◆峪纏や家事等日常生活による単なる疲れ(原因不明の負傷)、肩こり、腰痛等」とあります。

これは・・・

・仕事(業務)上で受傷したケガ
・家事等日常生活による単なる疲れ(原因不明の負傷)
・肩こり(外傷性ではない単なる肩こり)
・腰痛(外傷性ではない単なる腰痛)

・・・を意味するのでしょうが、それを1行の記述にしたため、「腰部の痛み(腰痛)は保険施術の適用とならない」と捉えかねません。

患者さんに対して保険者が、療養費の適正化の一環としてこのような文書を送付するのは、このような言葉足らずのものであれば患者さんの誤解を招き、言わば接骨院に対する受療を妨害している!と指摘する人もいます。
保険者が、患者さんに対して正確な情報を伝えてくれるのであれば、むしろそれは歓迎すべきところなのでしょうが、言葉足らずで患者さんの足を遠のかせるようであれば、私たちにとっては迷惑な話でしょうね。

前述したように、20年前にはこのような療養費の適正化が図られていませんでした。
これは、柔道整復師が保険者から信頼を得ていたからと言えるでしょう。
それが今や保険者からの信頼を裏切ってしまう柔道整復師が増えてきて、療養費の適正化が図られることとなったと言えるでしょう。

ひとたび失った信頼関係は、ちょっとやそっとで回復することはないでしょう。
かと言って、柔道整復師の信頼を損ねたままでいて良いわけがありません。

柔道整復師は、医療保険制度の中で活動しています。
医療保険制度とは切っても切れない関係にあるわけです。
当然、保険者とは信頼関係になければなりません。

保険者からの信頼が次第に薄れてきている現状を真摯に受け止め、これを回復させるように努めるべきでしょう。
そのためには、柔道整復師の一人一人が、柔道整復師の受療委任制度を理解して、適正な保険施術に努める必要があるかと思います。

さて、今日は大変偉そうなことをお話して失礼しました。m(__)m
接骨院で働く柔道整復師の皆さんの一人一人が、個人レベルで保険者の回復に努めようとすれば、長い目で見れば業界全体がそういう風潮にならないのかな〜などと言う考えが起こった次第です。(^^;


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