医療等の状況

小中学生が学校でけがをした場合、画像のような「医療等の状況」という書類を持ってくることがあります。
これは、独立行政法人日本スポーツ振興センター災害共済給付制度に基づく給付金請求に必要な書類です。

この制度には、義務教育下の小学校や中学校はもとより、高等学校、高等専門学校、幼稚園、保育所に至るまで、ほとんどの学校が加入しています。


【参考】
災害共済給付の加入状況(平成16年度)


これらの学校等の管理下における児童生徒等の災害(けが)に対し、災害共済給付(医療費、障害見舞金及び死亡見舞金の支給)を行うものです。
ここでいう「学校等の管理下にける災害」とは、授業時間中はもちろん、休憩時間中やクラブ活動中など、学校(管理)施設内で発生したけがを指す他、通学途中のけがにも適用されます。
会社員(労働者)の労災保険(労働者災害補償保険)の適用と似ています。


さて、この用紙の提出を受けた場合は、児童生徒等の傷病に対する施術について証明します。

注意事項としては、以下のとおりです。

「医療等の状況」作成時の注意事項

1) レセプト(療養費支給申請)と同様に、1か月ごとに書類を作成する。
2) 学校等の管理下における災害(災害給付制度の対象となる傷病)のみについて記載する。
3) 健康保険施術協定料金に基づく料金を記載し、自由施術の適用分は含まない。
4) 学校側の事務手続き上、月が変わり次第できるだけ早いうちに前月分の書類を交付してあげる。


「医療等の状況」に記載するのは、災害給付制度の対象となる傷病についてのみです。
例えば、災害給付制度の対象となる傷病と、同制度の対象とならない傷病を合わせて施術していた場合は、同制度の対象となる傷病についてのみを抽出して記載することになります。

【例】

学校で右足関節を捻挫して来院したA君が、その施術期間中、左肘関節を捻挫して施術を行った場合。
なお、左肘関節捻挫は自宅で受傷したもの。

この場合、「医療等の状況」には、右足関節捻挫のみについて記載し、左肘関節捻挫については記載してはいけません。


前述した【例】の算定は、A君の施術料金(総費用額)から左肘関節捻挫に要した料金(施療料、後療料、冷罨法料、温罨法料等)を差し引きます。
即ち、初検料や再検料は、「医療等の状況」で証明する中に組み入れるということです。

また、「医療等の状況」に記載するのは健康保険施術料金です。
例え、災害給付制度の対象となる傷病に対して行った施術でも、もし、自由施術分を組み入れてあったとしても、「医療等の状況」に記載するのは健康保険施術協定料金に基づく金額のみとします。

なお、「医療等の状況」には、初検料にはじまる保険施術料金算定上の料金種別(分類)があり、それぞれの料金や回数、施術期間などを記載する欄が設けられています。
20年ばかり前まではこの欄に記載していましたが、現在では、この欄を省略しても良いことになっています。

医療等の状況記入欄

ですから、「医療等の状況」を作成するに際して柔道整復師の記載欄は、画像の中で赤い枠に囲まれた部分となります。

なお、初検料をはじめとする料金明細欄は省略しても良いというだけです。
記載してはいけないわけではありませんので、計算を分かりやすくするように記載しても構いません。

いずれにせよ、「医療等の状況」で証明する金額には、誤りがないように十分留意することが必要です。

なお、災害共済給付制度は現在、独立行政法人日本スポーツ振興センターの行う事業となっていますが、その前は日本体育・学校健康センター、もう一つ前の世代では学校健康会(学校安全会)などと何度か名前が変わっています。
ですから、古い先生では学校健康会などという呼び方の方が分かってもらいやすい場合もあります。

さて、明日のBlogでは、「医療等の状況」への具体的な記載方法についてお話することにします。

明日のBlogにつづく】


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