先日お話したBlog「病気とは闘うか?」では、慶應義塾大学医学部放射線科の近藤誠医師による理論を紹介しました。
がん治療において、治療しないという選択肢の存在を明らかにするものです。

それとよく似た考え方で、がん治療においてサイモント療法というものがあります。
サイモント療法は米国のカール・サイモント医師の理論に基づくもので、患者さんの身体を蝕もうとしているがん細胞をNK(ナチュラルキラー)細胞がやっつけていくイメージを刷り込もうとするものです。
自己暗示にかける要領でしょうね。
「病は気から」とよく言われますが、これを反対にして「病を気(気持ち)で治す」とも言えなくはないでしょう。

事実、サイモント療法によってその効果が証明されているようです。
159名の末期がん患者に対してこの治療法を実施したところ、14名の患者さんたちの身体からはがん細胞がなくなり、29名の患者さんたちは病状が安定してきたと報告されています。

自己暗示によって「自分は健康になる」というポジティブ(積極的)な認識が潜在意識に確立され、病気を克服して元気になった自分を想像することが潜在意識の中に浸透したのかも知れません。
潜在意識は人の身体を支配しているところもあるので、イメージや認識したことが現実化していくように潜在意識が反応し、結果、自然と身体がそのように機能していくようになると考えられています。

さて、がんの治療にさえ効果が見られているサイモント療法です。
がんが治ってしまう!って思い込むだけで治るなんて、なんとも本当なの?と疑いたくなるような理論ではあるものの、あながち頭ごなしには否定できないだろうと考えるのは皆さんも同じだろうと思います。

私たちは、患者さんの外傷に対して施術を行います。
その外傷はさまざまで、骨折や脱臼もあれば、軟部組織の損傷もあるでしょう。
私たちはその損傷に対して施術を行い、自然治癒力を高めようと働きかけるわけですね。
施術によって自然治癒力を高めているのですから、言い換えれば、施術を行わないことには本来の自然治癒力のみに頼るだけでしょう。
でも、ひどい腰痛に悩まされた人が来院して、私たちの顔を見ただけで(施術を行う前に)痛みがマシになった!なんていう人を見かけたことはありませんか?

また、自分が予想していた症状の経過を大幅に上回って(予想よりもずっと早く)、症状が改善されてきたり、はたまた知らない間に治ってしまっている!なんてことも、1度や2度の経験ではないかと思います。
そんな経過をたどった患者さんを思い出してみて下さい。
その患者さんの傷病が、たまたま非常に良好な経過をたどっただけなのでしょうか?
こういった経験をした患者さんは次の機会に受傷した時も、また受療してきます。
2度目に受療した時もまた、一般的な治癒過程よりも早い過程を経て治るのではないでしょうか?

施術に当たる柔道整復師に対して患者さんは、全幅の信頼を寄せてくれているように思います。
この先生に見てもらったらすぐ治る!と、自己暗示にかかっているようです。
一方、施術を担当する私たちにしても、前は想像以上に早く治ったから!なんて意気込んで(思い込んで?)、施術に当たっているのかも知れません。

患者さんにしても、私たち施術者側にしても、心理的な何かが働いているのではないでしょうか?
私たちの施術はサイモント療法を用いているわけではありませんが、この治療法とよく似た効果が得られていることもあるように思います。

【サイモント療法の関連サイト】
「『イメージ療法』でがんを治す」 (がん免疫療法)
「潜在意識でガンを治す」 (株式会社山本富士雄事務所)
「免疫療法の考え方と進め方」 (波平レディスクリニック)


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