ちょっと前の新聞記事なのですが、「腰痛・ひざ痛 研究促進−高齢者の“介護予防”強化へ」という見出しで次のような記事が掲載されていました。

【以下、日本経済新聞(平成19年8月24日付け)から抜粋】
厚生労働省は腰痛やひざ痛を患う高齢者が介護状態になることを防ぐ大規模な研究を来年度から始める方針を固めた。高齢者向けの予防マニュアルも作成し、全国の自治体に配布する。
疾患を持つ高齢者の介護予防を強化し、現在高齢者の7人に1人を占める要介護者の割合を、2014年までに10人に1人とすることを目指す。

記事に掲載された研究は、厚生労働省が進める「新健康フロンティア戦略」の一つです。
これには、国民が健康に過ごせる期間を延ばすための具体策を盛り込むことになっています。

介護が必要となった主な原因として、関節疾患と骨折・転倒を合わせた割合が2割に達しています。(平成16年国民生活基礎調査)
厚生労働省では「腰痛、ひざ痛は高齢者の日常生活における活動を鈍らせ、悪循環に陥ると健康な生活が送れなくなる可能性がある」と分析し、腰痛やひざ痛になる要因を調べたり、疾患と要介護度との関係について検証を進めるとのことです。

研究の中の一つには、痛みやしびれが人体内で発する電気信号を映像化し、診断を容易にする手法に関するものがあります。
ご存知のとおり、現代医学で痛みの程度を測定するにはPain Scale(ペインスケール)やvisual analogue scale(ビジュアルアナログスケール/VAS)しかありません。
研究が進められてもし、痛みやしびれを映像化できるようになれば画期的です!

【関連Blog】
(Pain scale)「柔道整復に必要とされる疼痛レベルのデジタル測定器」
(visual analogue scale)「疼痛の評価−visual analogue scale(VAS)」

研究とは別に、高齢者向けの介護予防マニュアルの作成を計画しているとも言われます。
高齢者向けの筋力トレーニングなどのマニュアルは既に作成されていますが、今度は腰痛やひざ痛を患う高齢者向けのトレーニング法などの内容を盛り込んだマニュアルと言われています。
さて、介護保険法の改正によって介護予防に力が注がれるようになりました。
柔道整復師も機能訓練指導員として、支援を必要とする(将来、介護が必要となりそうな)高齢者に対して筋力トレーニングなどを主とした機能訓練指導に携わっています。
でも、機能訓練指導を含めた介護予防制度は「高齢者に税金を使ってトレーニングをさせているだけ!」との批判も上がっているところです。
介護の現場や行政(保険者)では、介護予防が始まると共に一時的に要介護者が減ったものの、これはこれまで程度の軽い(要介護状態区分の低い)要介護者が要支援者に回ったから。その後、現場において要介護者に相当する人はこれまでと同様に増えてはいるように思われると言っています。
実際のところどうすれば、介護を必要とする高齢者の増加に歯止めをかけることができるのでしょうね?


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