外傷性脱臼の多くは、患者さんが来院してからすぐに整復するのではなく、数分間ベッドに寝ておいてもらってから整復するのがお勧めです。

太郎が整復を経験したものだけでのお話ですが、特に顎、肩および肘関節(小児肘内障を除く)の整復では、脱臼であることを確認してからしばらく放置するのです。
整復に先立って患者さんにはベッドに寝てもらい、しばらくじっとしておいてもらう(リラックスしてもらう)ように指示します。

お分かりかと思いますが、これは筋緊張などの整復障害を取り除くためです。

もちろん、患者さんが来院してからすぐ整復を行っても、スムーズに整復できるケースも多くあります。
このようなケースでは、何もしばらく放置などせず、すぐに整復しても構いません。

しかし、整復障害となる筋緊張などは整復前に起こるだけでなく、いざ整復操作を始めると起こるケースも時としてあります。
整復前の筋緊張の様子はある程度予測がつきますが、整復の途中で筋緊張が起こるかどうかは整復を始めてみないと分かりません。

太郎の行なう脱臼の整復は主に、顎関節ではHippocrates法(口内法)を、肩関節では牽引整復法(または中枢牽引法)です。
また、いずれの脱臼の整復を行う場合でも最近の太郎は無痛整復(痛みを伴わない整復)にこだわっています。(^^;
これを目的とするため、あらかじめ取り除くことができる整復障害はできるだけ回避しておく必要があるのです。

太郎の経験上、顎関節脱臼や肩関節脱臼では脱臼による痛み(脱臼による不具合?)をはじめ、初めて脱臼した場合は整復に対する恐怖感から筋緊張が助長されるように思います。
筋緊張は整復前からある場合もあれば、整復を始めて起こるケースもあります。
特に、初めて脱臼した患者さんの場合は整復前はもちろん、整復を始めるとさらに筋緊張が増すケースも少なくありません。

このような患者さんに対しては、ベッドに横になってもらってしばらく放置します。
ベッドに寝て間もなくはまだその筋緊張が起こっているものの、楽にして寝てしばらくすれば、徐々に筋緊張が緩むのが分かるほどです。
疼痛や恐怖によって筋を緊張させても、そう長く筋緊張を持続させることは難しいのでしょうね。
時間の経過に伴って筋が弛緩した場合は、整復を始めると幾分筋緊張が戻ることもありますが、整復前ほど(整復障害になるほど)筋緊張は起こりません。
長時間筋を緊張させた状態を持続させていたため、疲れてもう筋緊張を起こすだけの力がないのかも知れません。

先にも述べましたが、整復前には筋緊張が認められなかったケースでも、整復操作を始めると筋緊張が起こってくる場合があります。
これは、筋緊張を起こすだけの力がまだ温存されていたと考えられるでしょう。

整復前に筋緊張が認められないケースでスムーズに整復ができた場合は問題ありませんが、もし整復途中に筋緊張が起こるなどして整復がうまくいかなかった場合の再整復は、1回目に増して整復障害が現れます。

恐らく、柔道整復師(術者)に対する患者さんの信頼感も整復に影響するのでしょう。
柔道整復師に対する不信感(整復に対する恐怖心?)も、大きな整復障害の一つのようです。
従って、脱臼の整復は1回で行うとともに、できるだけ痛みを伴うことなく行うことが肝要です。

取り留めのない文章で、太郎の言わんとするところが伝わりにくいかと思います。m(__)m
いずれにせよ、太郎の経験上、脱臼の整復を行う場合は整復前における整復障害の有無に関わらず、数分間ベッド上に患者さんを放置してから行うことがお勧めかと思います。


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