患者さんが加入する傷害保険の中には、いろんなものがあるようです。

ケガをして医療機関(接骨院を含む)に入院または通院した場合、入院日数や通院日数に応じて保険金が支払われるものが最も多いでしょう。

接骨院の現場に患者さんたちは、傷害保険金の給付を受けるための専用の(?)診断書を持って来られるケースが多いですね。
以前のBlogでは、この保険金給付用の診断書の書き方について触れました。

ところで太郎は以前、「ほねの保険」の保険金給付請求のための診断書を書いた経験があります。

どこかの生命保険会社か損害保険会社が作った傷害保険でしたが、骨の損傷に限定された保険だったと記憶しています。

一般的な傷害保険であれば、骨折はもちろん、捻挫や打撲などどのような外傷であっても保険給付の適用となりますが、「ほねの保険」に限っては、確か骨折に限定されたものでした。

何年も前のことで、「ほねの保険」の診断書の作成なんてその時1回きりの経験でしたので、記憶は定かではないのですが・・・。

女子高校生Aさんが通学途上に自転車で転び、太郎の接骨院を受療したものです。

手背に腫脹を認め、中手骨部には変形こそありませんでしたが骨損傷を疑う所見がありました。
完全骨折ではありませんでしたが、もしかして不全骨折では?という症状です。

超音波診断装置で検査を行うと、やはり不全骨折を疑う部位に一致して、骨梁の不整が描出されました。

プライトンとテーピングを用いて応急手当を行い、施術情報提供書を作成しました。
患者さんはたまたま太郎の接骨院を受療したまでで、日ごろはかかりつけの整形外科があるから翌日以降、その整形外科を受診したいと希望されたからです。

そのAさんが太郎の接骨院を受療したのはそれっきりです。

それから何か月か経って、Aさんのお母さんがやって来られました。
「ほねの保険」に加入していたので、その保険金請求のための診断書を書いて欲しいと言います。

「太郎の接骨院を受療して、翌日からかかりつけの整形外科を受診したのでは?」と聞いてみたところ、実は整形外科を受診せず、自宅で湿布を続けるなどして加療していたと言います。(^^;

超音波診断装置で検査を行った際、私は、Aさんに対して「骨の表面のラインが痛いところに一致して途切れているね。骨にヒビが入っているかも知れないね」というような説明をしたと思います。
本当のところ、絶対的な自信がないほどだったんですよね。(^^;
対診してみても、「骨損所見は認められません!」などと回答が返ってきたかも知れません。

「ほねの保険」の診断書も、一般的な傷害保険の診断書とほとんど変わりありません。
不全骨折という絶対的な自信はありませんでした。
けど、翌日からはかかりつけの整形外科に転医すると聞いたものですから、施術情報提供書を作成して、「不全骨折」という傷病名をもって保険請求していました・・・もう時効でしょうから打ち明けております。m(__)m

さて、損害保険会社に対して「不全骨折」なる傷病名をつけるに当たって、対診による回答なくして大丈夫だろうか?
もちろん、医師の同意は骨折や不全骨折という診断の確定のために行うものではなく、後療施術を行うことについて同意を得るものです。

1回きりの応急手当を行った太郎は、Aさんのケガが不全骨折であったとしても問題はありません。

しかし、損害保険会社の中には、柔道整復師が医師から得る同意を後療施術にかかる同意のみならず、骨折(または不全骨折や脱臼)の傷病名の確定と捉えているところもあるのです・・・「柔道整復師には診断権がないでしょう?」という理由をもって。

どうしたものだろうと悩んだ太郎は、「ほねの保険」の診断書提出先の損害保険会社に電話で尋ねてみました。

幸い、その損害保険会社は太郎が悩むまでもなく、「先生が骨折(不全骨折)と診断されたのでしたら、その傷病名で診断書を作成して下さい」というものでした。

ただ、その保険は傷病名が「不全骨折」では適用とならない(傷病名としては認められない?)ようで、「骨折」として欲しいと言われた記憶があります。

そう言えば、太郎の知っている整形外科の先生も、柔道整復師が「不全骨折」という傷病名を用いるのに首を傾げていました。
不全骨折も骨折なのだから、わざわざ「不全」という文字をつける必要はないでしょう?というものです。

また、骨折と診断を確定した裏づけとして、超音波診断(検査)を行った事実を記載すると共に、その画像のコピーを添付も求められました。

太郎の超音波診断装置にはハード・ディスクやプリンタがついていますが、それらがない人はどうなるのでしょうね?
それよりも、超音波診断装置をお持ちでない人はどうなるのでしょう?

今になってそんな心配をしているのですが、Aさんの診断書を作成して以来、1度も「ほねの保険」の診断書の作成に関わっていませんから、もうそんな保険はないのかも知れませんね。


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