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10月31日付けの朝日新聞(13版経済14面)には、「医療費 むしばむ架空請求−不正請求のツケで保険料が高くなる」と題してまた、柔道整復師による不正請求について記事が掲載されていました。

記事は、東京都世田谷区のある駅前商店街の中にあるA接骨院におけるもの。

その接骨院では、「保険がきき、500円で肩こりをほぐしてくれる」と評判になっているそうです。
初検時には1,500円、再検では一律500円の一部負担金で施術が受けられるそうです。

その接骨院に通う40代の主婦のもとに、ご主人が勤める会社の健康保険組合から医療費通知が届いたのですが、そこには月に6〜7日しか通っていないのに治療日数が「10日」「11日」などと記されていたといいます。

不審に思った主婦は、別のB接骨院にも1日だけ行きましたが、その後に届いた医療費通知にも治療日数は「6日」となっていたそうです。

これほどまでに、施術日数を水増しして請求する接骨院があるのかなんとも信じられません。

また、A接骨院では肩こりの保険施術を売り(?)にしているし、B接骨院では「ただの肩こり」と伝えたのにも関わらず保険施術の適用となっています。

「健康保険組合が接骨院に払ったお金は、私たちが負担した保険料。不正請求のつけで保険料が高くなる。おかしい」と、主婦は昨夏から東京社会保険事務局(現関東信越厚生局東京事務所)にたびたび相談しました。

それに対して担当者は「多数の患者の証拠がないと調べられない」と、いうばかりだったそうです。

朝日新聞記事





柔道整復師による不正請求が新聞などで取り上げられても、さして驚かなくなったのは太郎だけでしょうか。
「あっ、またか」というような気分です。(^^;

A接骨院では肩こりのもみほぐしを保険施術の適用とし、それを売りにしているようです。
肩こりを保険請求しているばかりか、施術日数の水増しもあるようです。

B接骨院でも肩こりが何の問題なく保険施術の適用となるばかりか、施術日数の水増しがあるようです。

「他の業界ではいざ知らず、柔道整復師業界に限ってそんなこと、絶対にあるわけがありません!」

・・・と、胸を張っていいたいところですが、残念ながらそういうわけにもいきません。(ーー;)

本音の話、「絶対ない!とまではいい切れません。中には、不心得な柔道整復師がいることも事実です」といわざるを得ないでしょう。

しかし、この記事にあるように、1人の主婦がAとBの2つの接骨院を受療して、いずれにおいても肩こりで保険施術が受けられるばかりか、水増し請求が行われていたというのは、絶対にあり得ないとは否定できないものの信じ難いお話です。

でも、新聞で報道されるくらいですから事実なのでしょう。

これだけマスコミにおいて柔道整復師の不正請求が取り沙汰されるようになってきているのですから、開業柔道整復師の皆さんは今一度、ご自分の施術所での保険施術について合法的に運営できているか確認すべきです。

また、接骨院に勤務している勤務柔道整復師の人であれば、管理柔道整復師の人と一緒に上記のことについて確認すべきでしょう。

まず、肩こりについては、保険施術の適用となるものか、それとも保険施術の適用から外れるものなのか、明確に区別して患者さんに教えてあげるべきでしょう。

受付の時点で「肩こりです!」と訴える患者さんの場合は、はっきりと「肩こりは施術ができません!」とお断りすべきでしょう。
肩こりに対して実費施術を行うところでは、「肩こりは保険の適用ができませんので、実費となります。実費では○○円となります」といえば良いでしょう。

受付の見えやすい場所に、「当院では、(単なる)肩こりに対しては施術ができません」とか、「肩こりに対する施術は実費となります」と書いた貼り紙をしておくのもお勧めです。

そんなことをしたら、頸部(頸椎)捻挫がもとで肩こり症状を呈している患者さんまで来なくなるのでは?とご心配されるかも知れませんね。

例えば、寝違えて肩こり症状を伴う患者さんの場合では、「(A)寝違えたみたいで肩がこります」「(B)朝、起きてから肩がこります」などと、肩こりを訴えながらも保険施術の適用となる情報も提示してくれます。

(A)・・・寝違えという外傷性疾患であることを示唆。
(B)・・・朝、起きてから発症したという負傷時期を示唆。


このような患者さんに限って、「肩こりがあるのだけど、普通の肩こりではない!」と認識している傾向にあります。
従って、このような患者さんは前述した受付の貼り紙を見ても、単なる肩こりではないと思って尋ねてきてくれます。

ところで、保険施術の適用とならない肩こりの患者さんに対して実費施術を行う場合は別として、施術をお断りする場合であれば、単に施術をお断りするだけではなく、近隣の鍼灸院などに紹介してあげると良いでしょう。

それを繰り返しているうちに、今度は反対に、鍼灸院の方から患者さんを紹介してくれるようになるかも知れません。


次に、保険請求における施術日数の問題です。

施術日数の水増しはもってのほか!

柔道整復師としての資質どころか、人間性を問われる問題です。

柔道整復施術が保険施術の適用とされるのは、柔道整復施術が外傷性疾患の回復に効果があると認められているほか、柔道整復師は自分の行った施術に基づいた適正な保険請求を行うものと信用されているからです。

分かりやすくいえば、行政や保険者が、柔道整復師が行う施術や保険請求を信頼してくれているからこそ成り立っているものなのです。

施術日数の水増し請求はいわば、行政や保険者が柔道整復師を信頼してくれていることをいいことに、それを悪用するもので、裏切り行為といっても過言ではないでしょう。

ときどき、柔道整復師業界の将来を不安視するお話を耳にします。
例えば、将来でもし、柔道整復施術の保険適用がなくなるとすれば、前述したような行政や保険者に対する柔道整復師の裏切り行為に端を発するかも知れませんね。

かくいう太郎も、10月施術分の申請書をプリントアウトして確認したら、ある患者さんの施術日数が5日だったのに、初検日の1日分しか算定されていませんでした。
どういうわけか、その患者さんだけ、残り4日分の入力ができていなかったようです。
申請書の提出前でしたし、その患者さんにはもう一度署名してもらえるので事なきを得ましたが。

意図的に施術日数を水増しするのはなおさらのこと、ミスして水増し(?)してしまったとしても不正請求に何ら変わりありません。
昨年のBlog「太郎が犯した不正請求」でもお話したように、誰だってミスを犯してしまうことはあるでしょう。
この時の太郎は社会保険事務所から誤りの指摘を受けてしまいましたが、ミスがないように十分にチェックして申請を行うことが大切です。

時期が時期だけに、ミスであっても場合によっては不正請求の扱いを受ける可能性だってあるのですから。

いずれにせよ、今の柔道整復師業界には、コンプライアンス(法令順守)精神が求められるといえるでしょう。


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