長母指外転筋腱と短母指伸筋腱が橈骨茎状突起と伸筋支帯の間で絞扼(こうやく)され、摩擦のために炎症を生じるde Quervain病。
狭窄性腱鞘炎とも呼ばれます。

de Quervain病の徒手検査法については以前のBlog「Wii がde Quervain病を誘発?+テスト法」でお話しましたね。

そのBlogで紹介したEichhoff testなどで陽性を呈する人に効果的な手技がある!とH先生から報告を受けました。

de Quervain病に起因する長母指外転筋腱や短母指伸筋腱に直接アプローチするものではなさそうです。

母指球の硬結を探す。






まず手の掌側、母指球の辺りに硬結(しこり)がないか探します。
短母指外転筋や短母指屈筋の屈筋支帯に近いところから探します。

硬結をストレッチで取り除く。






硬結を触れた場合は、それを長軸方向に引き伸ばすようにストレッチングを行います。
もし、硬結が確認できなかった場合でも、この辺り(短母指外転筋や短母指屈筋)のストレッチングを画像のようにして行います。

さらに、硬結があった部位からさらに遠位に向かってストレッチングを行います。

これを行うことによって、de Quervain病の検査を行った場合に誘発される疼痛が緩和されるとか。

短母指外転筋に沿ってストレッチ。






ふ〜ん。そんなもんかねぇ〜。(ーー;)

と思いつつ、H先生に教えてもらった確認方法を行ってみたところ、なるほどそれで痛みが緩和される。\(◎o◎)/!

その確認方法とは、まず、左右の手でEichhoff testを行ってもらい、左右差がある人を探します。
de Quervain病でない人でも構いません。
手首や手指をよく使っている人の中には、このような所見を認める人がいます。

そのような人を見つけたら、前述した手技を行います。
すると、どうでしょう!
太郎が実験した人でも効果を見ました。(^^♪


H先生に聞いてみました。
「これ、どう言う理由で痛みが緩和されるのですか?」

返ってきた答えは・・・「わかりません(^^;」

よくあるんですよね〜。
こう言うの。
なぜか分からないんだけど、効果が認められる手技。

この手技はどうなんでしょうね〜。
拮抗筋のストレッチによって、何かが起こりそうですね。

こう言うように、メカニズムが分からないものの効果を認める手技などは、学会発表などで日の目を見ないことが多いですね。
柔道整復師の各自が、皆それぞれに持っている技術です。

メカニズムだの何だのって難しいことを言わずに、皆で持ち寄って共有できればいいのにと思う太郎です。

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