2013年12月

2013年12月25日

第十四回金色将棋大会後記

金色将棋大会も第十四回、八年目となった。人の絆に感謝しつつ、カアンと晴れた朝に、帯と気をキュッと締めた。
最初は申込みが少なくどうなるかと思ったが、ふたを開ければなかなか盛会となり実に良かった。

藤倉先生、石川先生、日本将棋連盟小田切さんからご提供頂いた賞品、師匠の家でとれた柚子など、用意していたもの以外の賞品も満載となり感謝に絶えない。石川先生、田中先生、連盟の小田切さんには会場にも足をお運び頂き、誠に感謝感激で御座った。今回は、仮装の方は金色通行手形を贈呈した。
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参加者を一人ずつプロフィールに沿って粋なご紹介をし、皆様に抱負を頂いて、ルール説明がなされた後、いよいよ将棋大会が始まった。

最近は大会準備などで忙しく前日も三時間睡眠にて、自分の将棋の修業はままならなかったが、駒を持てるその手に限り無い感謝と歓びを感じ、力がみなぎるのを感じた。

簡単に自戦記を記そう。

対シゲホ戦
シゲホさんは三崎マグロ大会に都内から自転車で行くなど、エネルギッシュな方だ。この日も元気に飛車を中飛車に振り高美濃囲いへと、攻撃的な構えを築く。我はスタコラサッサと居飛車穴熊に組む。地下深く王様が冬眠し暖かだ。
まだまだゆっくり駒組をすべき局面でこちらから5筋を突いて大暴れしたが、うまく受けられて切れ模様に。駒がたまったところで絶妙のカウンターが来てあわや負けパターンかに見えたが、根性で粘り、詰めろにならない一瞬の甘い桂打ちの隙に寄せきった。将棋の難しさ、穴熊のしぶとさを再確認した将棋だった。
どうにか一勝。

対Lenazo戦
Lenazoさんは金色将棋大会皆勤であり優勝多数、大会の御主人様と呼ばれる。こちらの中飛車左穴熊に、ご主人様は三間飛車に組んだ。中盤良くしたと思ったが、さながら相撲のはたきこみで懐に呼び込んで土俵を割るやうに、駒を呼び込みすぎる攻めかたをしてしまい、ついには大技を許して角を奪われ敗北。ただ、たくさん感想戦してくださり、冥土も学ぶところ多かった。
ここでお昼休憩。負けを払拭すべく、巫女による鈴祓いを受けた。
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対チャルピー戦
独特の定跡を編みだしている、この日はピエロの格好をして来てくれたチャルピーさん。
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彼との将棋ウォーズでの前哨戦では一勝二敗なので、是非とも勝ちたい所だ。
幻惑戦術の彼に毒をもって毒を制したい訳ではないが、中飛車から角交換をしたくなる変化へあえて誘う。乱戦模様の中で面白いことを言われて指し手が乱れかなり危機に陥るが、薄い中住まいの玉に殺到してどうにか勝利。二勝一敗。

対横山戦
三勝すれば入賞が見えてくる。しかしながら次は甲斐国代表経験もある強豪の横山さん。48時間ぶっ通しでネット将棋も指せる将棋持久力の持ち主だ。我もこの前、一日に将棋ウォーズ60局指していたことがあったが、彼の将棋ジャンキー度合いはそれを凌駕している。
兎も角、怯まずに中飛車で馬を作らせる怪しい変化にまた誘う。相穴熊となり、こちらは手得と左桂のさばきを、相手は馬を主張点とした将棋となる。
きわめて壮絶だった。剥がして剥がされて、お互いカナ駒を自陣にゴリゴリ打ち付けあって、決め手を与えない。
途中一方的に、パンチの雨あられのやうに攻められたところもあったが、ガードし続ける腕の奥から覗く目は決して死んではいない。相手が息があがりガードの下がる一瞬、我がフック(桂馬)が穴熊の顎(自陣馬)をとらえた。13ラウンド、最後は決死の攻撃を慎重に退け勝利した。
三勝一敗!

結果は次の通り。
一位 Lenazo
二位 佐野麻呂梨王
三位 金色清之進

十四回目の金色将棋大会は、レギュラーメンバー、町田将棋センター、新宿将棋倶楽部、電通の方など、多彩な顔触れ・多彩な衣装で満ちていた。棋士の方々の後援も受け、自らの苦心の初入賞もあり、これまで以上に印象的な会となった。皆様、誠に有難き幸せでした。

皆様の支えを胸に、これからも末永く金色将棋大会を続けて、かつ棋力向上も目指していきたい。



seinosin1 at 23:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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