山田吉彦


今年、日本の海は中国に蹂躙されている。
尖閣諸島海域は中国海警局の警備船が侵入を続け、危機的状況にある。さらに日本海が危ない。今年8月以降、日本海中央部、大和堆と呼ばれる日本の排他的経済水域内の漁場に数千隻の中国漁船が出没し、漁場を荒らしている。9月末までに、水産庁の漁業取締船は、延べ2586隻に退去勧告を発した。昨年、違法操業により警告された中国漁船は延べ1115隻であり、既に2倍以上の数だ。中国の違法漁船は、底引き網とかぶせ網という漁法を使い、根こそぎ魚介類を捕獲している。イカやベニズワイガニなどが獲られているようだ。

この数年、北朝鮮船と思われる小型漁船が大和堆で不法操業を繰り返していた。2019年に水産庁が警告を発した外国船は、5000隻を超えている。その内4000隻は北朝鮮漁船のようだ。また、海上保安庁も約1300隻に対し警告を発し退去を促した。さらに、韓国の違法操業船も後を絶たない。日本海は、違法操業の他国の漁船に蹂躙され続けているのである。

日本の海岸に漂着する北朝鮮漁船も多く、2017年104件、2018年225件、2019年158件と3年間だけで、587件の漁船が漂流・漂着している。2017年11月、北海道松前島の松前小島の着岸した北朝鮮漁船の乗組員は、島内の漁師小屋から発電機などを盗む事件を起こしている。この漁船は北朝鮮軍の管理下に置かれた船で、軍籍を持つ者が乗船していたため、不自然な漂流船、漂着船の動きに軍が関与していることが疑われている。いくつかの漂着船には、船内で生活していた痕跡が残され、相当数の北朝鮮人が日本に侵入していることも危惧される。さらに2019年には北朝鮮漁船と水産庁漁業取締り船が衝突し、北朝鮮漁船が沈没する事故が起きている。北朝鮮は、国策として日本の海域に出漁するとともに、故意に漂流・漂着させていた可能性も否めない。日本の海だけでなく、領土内にも危険は迫っているのだ。

しかし、今年は、北朝鮮の漁船は、日本海に出没していない。燃料代がかさみ採算の取れない上に海難事故の危険を伴う大和堆でのイカ釣りを中止したのだろう。また、漁船を日本海に強制的に送り出すほど、北朝鮮国内の統制は執れていないようだ。そして、北朝鮮漁船のいなくなった日本海・大和堆に中国漁船が姿を現し漁場を占領したのだ。

続き、お申し込みはこちら