務省入省1年目は北海道から九州まで各都道府県に赴任するのが100年続く伝統だ。 僕は愛知県庁でお世話になった。


当時と比べ最も面白くなった町の一つが豊橋ではないか。器の底から、ご飯、とろろ、カレーうどんの順に盛る「豊橋カレーうどん」は、毎週さまざまなイベントを行い一躍有名になった。

「地元サラリーマンが出張ビジネスマンに教えたいまちなかのお店」 「女子会するのに良いお店」などシチュエーションを 絞り、デザインにこだわった「豊橋まちなかマップ」 は、お店の名前と場所だけを羅列した地図とは一線を画し、人気を博した。

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そして、豊橋のまちづくりで欠かせないのがサーラコーポレーションだ。 都市ガス事業をはじめとするエネルギー事業を中心に、生活サポート事業を営む。  


03年、駅前の大型百貨店が撤退した。このまま では豊橋の衰退が加速してしまう。地域に密着した事業基盤も揺らぐ。サーラで土地を買い取り、 08年秋、ココラフロント(心から楽しむ東三河の交流拠点)をオープンした。


3階の屋上庭園には巨大 なシャンデリアタイプのガス灯を設置。ロマンチックな雰囲気は、まちの新たなシンボルになった。サーラの神野吾郎代表取締役は「ガス会社ですから」とユーモアを誘う。  
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ココラフロントの目玉は16階建てのホテルアークリッシュ豊橋。フランス語で架け橋を意味するアークと豊かさを意味するリッシュを組み合わせた中核都市には珍しい高級ホテルだ。

「自動車関連企業などが盛んな東三河には海外のVIP客もたくさん訪れるが、みんな日帰りで東京に帰ってしまう。それではもったいない。最初は無謀と言われたが、客の流れを徹底的に調査して高級ホテルを建設した


日本の中核都市にはVIPを満足させるものがほとんどない。そうした構造を変えたかった」「地価が比較的安い豊橋だからこそ、名古屋にもないものができた」と力を込める。  


総合プロデュースは草津温泉再建で有名な北山創造研究所が担った。フロントは最上階。すべてのお客さんにパノラマビューを楽しんでもらう。「地方のスカイラウンジはすぐ機能しなくなる。それが嫌だった。逆転の発想だ」。

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バーの大きなガス暖炉が印象的だ。炎は人に安心感を与える。  


15階には会員制のラウンジ、ライブラリーとフィットネスクラブを設置。落ち着いた雰囲気の中でサードプレイスとして活用する住民と宿泊客の交流を育む。もちろん客室にもこだわる。


関わった建築家、デザイナー一人ひとりに絵を描いてもらい客室に飾る。だから全体として調和がとれ、何回泊まっても飽きない」「ココラフロントができる前は周 りはシャッター街だった。今では多くの個性的な店が協奏する。まちが確実に変わってきた」。


最上階 から語る神野代表は嬉しそうだ。
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(この記事は、豊橋での講演を受けて、2016年10月31日週刊『トラベルジャーナル』(地域を彩る)に寄稿したものに写真などを加えたものです。オリジナルの記事は、ぜひトラベルジャーナルをご覧ください。)


もっと知りたい!
敢えてイベントはやらない。人が集まる場所を創りたい!敏腕商店街マネージャーが取り組むこと。
豊橋まちなかマップが完成~869人が教えるおすすめ52店~



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<井上貴至のプロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html


<井上貴至の働き方・公私一致>
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