高齢化や感染症・熱中症などの影響により、救急出動件数は年々増加しており、令和5年は過去最多を更新しました。救急出動件数が増えることで救急医療体制がひっ迫し、救急車が現場に到着するまでの時間や搬送する病院が決まるまでの時間が大幅に長くなっています。

 山形市では、より早く病院に搬送し、一刻も早く治療につなげるために、救急隊が救急現場の情報をより正確に病院に伝達する「救急医療情報共有システム」の運用を東北で初めて開始しました。

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 救急医療情報共有システムは、デジタルデータを活用して救急業務全体を管理する取り組みです。

 特に、救急現場で傷病者の運転免許証やお薬手帳、バイタルサインなどの情報をデジタルデータで病院と共有することで業務の効率化を図り、より早い病院への搬送につなげます。

 システムの導入により、救急隊と病院、病院内の情報伝達が正確でスムーズになるほか、複数の病院に同時に受け入れ照会ができるため、搬送する病院が決まるまでの時間を短縮できます。

 このほか、受け入れる病院では搬送される方の情報を詳細に把握できるため、搬送されるまでの間に治療の準備を進められ、より迅速で的確な治療につなげることができます。

 こうした取組を東北で先駆けてできたのも、デジ田交付金などを積極的に活用して財源を確保していることに加えて、

・保健所設置市として、山形大学医学部や医師会と連携がしっかりできていること



・K2プロジェクトを通じて、消防本部で現場からの改善・改革が進んでいること
の成果ではないでしょうか。