でわかる住宅会社

2014年08月03日

住宅を建てる時に最も重要なことは

「性能」だということはもう常識ですよね。

2020年の法制化に対応できていない住宅、

いわゆる「型古」をわざわざ選ぶ人はいません。

ただ今でも「ゼロエネ」や「健康住宅」などの文言に

惑わされで本物の高性能住宅を理解できないまま

「型古住宅」を建ててしまう方もいらっしゃいます。

高性能住宅を理解できないのはお客様ばかりでなく

プロとしての住宅会社もよくわかっていない、

(もしくはわかっていても故意にやってる。) 

会社もあるのでは?と思うくらいです。

その大切な性能と共に両輪とされているのが

「プラン」です。「間取り」という表現が適しているかはわかりませんが、

住宅の各部屋の配置や寸法、収納の量、窓の位置など

おうちの根幹となる重要な要素ですよね。

そのプランは誰が描いているのでしょうか。

またそのプランの根拠はどこにあるのでしょうか。

「無料ですのでとりあえずプラン描いてみましょうか。」

というのをよく聞きます。

無料の敷地調査やプランには大きな罠があることは

もはや住宅を建てる方の中では常識ですが、

繰り返し出てくる無料プランは一体誰が描くのでしょう。

大手メーカーであればその営業さんであったり、

過去のものを引っぱり出したり、で、

「とりあえず」持ってきます。

確かに現在はパソコンがつかえれば

誰でも簡単に描けるソフトがありますし、

そもそもプレハブメーカーはプランの自由度が

狭いので土地が決まれば作り手側の

都合でプランが出て来ます。


プラン計画に「とりあえず」ってあるんでしょうか。

そして何回も何回も変更案が出てくるものでしょうか。

こうなってしまうには住宅会社側の「理由」があります。

存在するのは「お客様の言った通りに映す」という事です。

ご主人は和室の8畳間が欲しいといい、

奥様は子供室はクローゼット付6畳で二つ、

と伝えると必ずその通りになっているプランが届きます。

お客様はそれを見ると、

「この窓もっと大きくならないかしら。」とか

「玄関収納はもう0.5間広げて。」など追加の要望が出ます。

そうすると次回は窓と収納が広がったプランが届きます。

これ、一見すると非常に親切で丁寧にご希望を聞いている、

と感じますが、これ言われたことの羅列に過ぎません。

「お客様のご要望だから」というプラン根拠を獲得したいのです。

なぜなら「とりあえず」納得して頂けるから、

つまり契約してくれるから、なのです。

このプランを描く目標は「契約してもらう」です。

一方でプランを描くことを

「住まわれる方が一生楽しく豊かな生活を送ってもらう。」を

目標にしている住宅会社はどうでしょう。

お客様のご要望、ご希望はもちろん、

ご家族構成や年齢、趣味や休日の過し方などの

ライフスタイルをしっかり捉え、

なおかつその土地の日向き、風向きを把握し、

ヒアリングしていく。

それもアトリエ建築家の独特の感性と経験、

抜群の聴取力で。

あるアトリエ建築家が言いました、

「土地とご予算が決まっていて、

きちんとしたヒアリングができていれば、

そのご家族にご提案できるプランは一つ、

あっても二つかな・・・。」













 

2014年06月03日

各住宅会社はお客様の満足度アップため、

お客様に「感動」を与える場面を作ります。


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例えば、お引渡しの際に赤いカーペットを敷いて、

紅白のテープカット、とか。

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着工式や竣工式に関係業者を集めて、

自己紹介や意気込みなどを話してもらいます。

これにお客様は喜び、感動するんです。

住宅会社に対する信頼度がアップします。 

信頼関係が向上することはお互いにメリットがありますし、

本当に大切なことです。


だた、これは実際の住宅のプランや性能、デザインとは

全く関係無い、「儀式」・「セレモニー」の類です。


真の住宅会社は提供する住宅で感動を与えます。

そのご家族のライフスタイルをしっかりつかみ、

確実にプランに反映させる。

あっと思わせるプランを提示してきます。

性能は、商材を厳選し、性能数値にこだわる。

部材の納まり一つでも洗練されたディテールで仕上げる。

そこに感動が生まれます。

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それは住んでみて、時間が経つにつれ

じわっと、徐々に大きくなっていきます。

「感動の継続」が起るわけです。

「この家で本当に良かった。」と。


赤いカーペットでのテープカットは

毎日やる訳ではありませんし、

1回やればもう十分、2回目は何の感動もありません。

冷静になって自分の手に入れた住宅に住んでみて

再び感動が湧きおこりますか?


(テープカットする家が感動しない、というこではありませんので、

誤解の無いように・・・。)


もし仮に、


各部屋にクローゼットが欲しい、とか

和室は8畳がいい、などと

ハウスメーカーの営業さんにプランお願いすると

ちゃんとその通りのプランを早速もってきてくれます。

「すぐにきれいなボードを持ってきてくれた」という感動はあれ、

そのプラン、感動できますか?

あたなの言った通りに作っただけですよね。

ソフトを動かせれば誰でもできそうです。


本当は、


あなたのご家族の構成や生活スタイル、予算から考えると、

部屋ごとのクローゼットなんかよりは、

ファミリィークローゼットの方が適しているかもしれません。

和室も8畳でなく4.5畳でいいかもしれない、

もしかしたら和室自体がいらないかも。

きちんと理由を説明されて納得いけば、

感動しませんか?

これがプロが与える本当の感動なのです。


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2014年05月02日

住宅のプランをフルーツにたとえて言う事があります。

これは「バナナっぽい外観」という訳でなく、

平面的に見たときの形のたとえです。

「形」なんですがじつは「性能」と

大きな関係があります。

小さな部屋を廊下でつないでいるプランを

「ぶどう型の平面」と呼んでいます。

部屋どうしのつながりがスムーズではありません。



ぶどう型の家




一方、

「りんご型の平面」は部屋の集まりではなく

一つの大きな空間をベースにしているプランです。



りんご型の家


それでは、どうしてこのぶどうやりんごと

性能が関係あるのかお教えしましょう。


断熱気密の性能の悪い家は、

冷暖房効率をよくするために、

各部屋ごとに仕切られた空間を空調することになり、

部屋と廊下に温度差が生まれてしまいます。

仮に性能の悪い住宅を全館空調にした場合は

高価なランニングコストを覚悟しなくてはいけません。

したがって「ぶどう型の平面」になってしまうのです。

交通事故の年間死亡者数の2.4倍もの死者を出す、

家庭内事故(ヒートショック)を起こす住宅なのです。


高気密高断熱の住宅は冷暖房効率が良いので

動線の悪い、仕切られた

「ぶどう型」のプランにする必要はありません。

いや、開放的な空間を作ることでより一層

冷暖房効率を上げることができます。

家中どこへ行っても温度差が少なく、

天井面と床面といった上下差もありません。

「りんご型の平面」となるわけです。

加えて、

「高気密高断熱りんご型」の家は

同じ坪数の「性能の悪いぶどう型」に比べ

広く感じることができます。

大きな吹抜けにスケルトンの階段、

なんてのも大得意ですから。

廊下で面積を取られることも少ないので

コンパクトなプランを作ることもできますし、

同じ予算ならその分でより広い部屋を

持つこともできますよね。

ランニングコストが抑えられることは

よく知られている高気密高断熱の住宅ですが・・・、

そればかりでなく、

プランの中で無駄なスペースを省くことが

できることがお判りでしょう。

ですのでイニシャルコストについても

ハイコストパフォーマンスである、と言えるのです。


このようなことからその住宅会社が

ぶどう型なのかりんご型なのか、

りんご型のプランにしても大丈夫な

性能を持ち合せているのか

しっかりチェックして下さいませ。


蛇足ですが・・・。

ここまで来ても未だに

「高気密高断熱の住宅は家が蒸れる。」とか

「中気密中断熱がちょうどいい。」、

「そんなに暖かくすると人間が弱くなる。」

などど意味もわからずイメージで話される方、

未だにいるんです。

データとして有病割合が改善されることが

示されている時代なのに・・・。

何も知らない素人ならともかく、

建築を生業としお給料をもらっている人でも

そんな類の発言があるんです。

お客様の事など何も考えていない、

勉強しようとも思わない、

そんな愚かな人は住宅業界から

早く出て行ってほしい、と思う、

今日この頃でした。






 R+house伊那店、関建ハートホームでは、
ご新築やリフォームのご相談を承っています。
他社様でご計画中の方や、
匿名でも構いません、

少しでも疑問に思ったことや、
性能や製品に関すること、
資金計画など、なんでも結構です。

あなたにとってのベストプランをお教えします。

お気軽にご一報ください。

sekiken.co.jp


なお、
弊社ではご希望の方のみに
ご案内や資料をお送りしており、
訪問営業や電話での強引な
セールスは行っていません。

R+house
&プラスリフォーム 
家づくりパートナー
関建ハートホーム


2014年04月20日

住宅を作る材料の一つに「断熱材」があります。

住宅にとって最も重要な「断熱性能」が

これで決まります。

断熱材の種類はさまざまあり、

グラスウールやロックウール、

セルロースファイバー、本ウールといった


繊維系のものや、

ポリスチレンやウレタン、

フェノールなどのフォーム系のものがあります。

施工方法もいろいろあり、

あらかじめきちんとカットされたものを取り付けたり、

定格板を現場で切って入れたり、

細かく粉砕して吹き込んだり、

水やガスで発泡させたりと

さまざまな方法があります。

ただし「材質」と「施工精度」がきちんと組み合わされて

初めて「断熱性能」が発揮されます。

いくら性能のよい断熱材を使っても

隙間だらけでは元も子もありません。

図1
(隙間だらけの断熱施工は結露の原因。)

また、きちっと断熱材の施工ができていても

ヒートブリッジ(熱橋)があると

そこが弱点となり家の寿命を縮めます。

ヒートブリッジとはボルトなどの金属が

外気に触れて冷やされ(温められ)

室内の空気と触れることで結露を

おこす原因となる箇所です。


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(外から貫通しているボルトが断熱処理なくそのまま。)

しかし、外壁面に

筋交(壁の中に斜めに入っている材)が

ある工法ではキッチリ断熱施工をすることは

至難の業、といえます。

「断熱構造見学会」などで

その住宅会社がどのような

断熱施工をしているか確認するのが

望ましいですね。

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(高気密高断熱住宅の断熱施工とヒートブリッジ対策)


内壁のボードを張ってしまうと

中身がどんなかわかりませんよね。

ポイントは、

①断熱材はどんなものを使っているか。

②外壁廻りは筋交工法かパネル工法か。

③気密測定をしてC値1.0以下になっているか。

④基礎や梁のボルト類の熱橋対策ができているか。

などを住宅会社に聞いて見るとよいでしょう。



気になる住宅会社があれば

「断熱構造見学会」申し込んでみましょう。




R+house伊那店、関建ハートホームでは、

ご新築やリフォームのご相談を承っています。
他社様でご計画中の方や、
匿名でも構いません、

少しでも疑問に思ったことや、
性能や製品に関すること、
資金計画など、なんでも結構です。

あなたにとってのベストプランをお教えします。

お気軽にご一報ください。

sekiken.co.jp


なお、
弊社ではご希望の方のみに
ご案内や資料をお送りしており、
訪問営業や電話での強引な
セールスは行っていません。

R+house
&プラスリフォーム 
家づくりパートナー
関建ハートホーム


2014年03月25日

住宅を見たときに、

どこがとはハッキリいえないが

この家なんかカッコいいな、

と感じたことありませんか。

逆に、なんか変だな?と

感じることもあります。

外観に限っていうと、

同じ片流れの屋根で

金属製のサイディングなのに

どうして?

色?サイディングの型?縦張り?横張り?

外観のスタイルと素材がマッチしていることも

カッコよく見える原因の一つですが

(これ、結構無視されていて、とんでもないことになってるものも・・・。)

実はディテールにこだわって作られているかどうかで

見え方に大きな差がでます。



*ディテールとは、
「建築やインテリアにおける、小さな部分、細かな部分のこと。
また、詳細を表した図面(詳細図)のこと。」




この写真は

ガルバリウムサイディングの窓廻りの額縁です。


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↑白系の横張りで柔らかい感じのデザインですね。
コーナー部に丸みがあり質感にマッチしてますが
既成品の部材でちょっと見付の寸法が大きく感じられます。

 


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↑片やガンメタ色の鋭いイメージのあるサイディング。
窓見切のコーナーはきちんと
板金屋さんにより手加工され 
スクエアな納まりになっています。 




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 ↑ちょっと見切材がゴツイかな?






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 ↑スッキリとした窓廻りになってませんか?





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↑建物のコーナーと土台水切りです。
やはりやや見付が広く感じられます。 





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↑コーナー部材の形状が工夫されていて
「段落ち」加工がされているため
スッキリとみえますね。
土台水切りも細めに加工されています。


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↑屋根の斜めの部分、
専門用語では「唐草」といいますが、
板金屋さんは注文をつけなければ
通常40㍉くらいでつくります。
これは27㍉、わずか10㍉強の違いですが
スッキリとシャープな外観に仕上ります。 


建物がカッコよく見えるヒミツがおわかりいただけたでしょうか。

これは外観ばかりでなく、

内部の階段廻りや窓枠などにも言えることで

価格にあまり影響されるものではありません。

ですから、

創る側がどのくらいこだわりをもっているか、

細部にまで気を配っているかがよくわかります。

本物のデザイン住宅を選ぶ時の

一つのモノサシになるでしょうね。