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読書日記

ジンとくる漫画

二月とは思えないような暖かい朝。

バレンタインデーです。

私は最近チョコレートアレルギーが発症してしまい、チョコレートを食べると蕁麻疹が出てしまうのです。

でも、大好きだったチョコレート、やはりこの季節になるとウキウキします。

今日はチョコレートと同じくらい大好きな「漫画」の中から、最近読んだ一冊をご紹介。

羽海野チカさんが描いた「三月のライオン(現在二巻まで発売中)」です。

「ハチミツとクローバー」も傑作でしたが、羽海野チカさんが現在連載中の漫画「三月のライオン」は前作をさらに上回る秀逸な作品です。

私の記憶では、少女マンガでありながら、ここまで真正面から将棋を描いた作品はないのではないでしょうか。

将棋にあまり縁のなかった私のような将棋素人にも、ストーリー漫画を読み進んでいくにつれ、きちんと将棋のダイナミズムが伝わってくるから凄いのです。

なにより、羽海野さんの漫画の凄いところは、登場人物の心理描写です。

孤独、絶望、希望、破壊衝動・・・勝負師の壮絶な感情を、鬼気迫る言葉で表現しながらも、羽海野さん独特の柔らかな絵柄と優しさ溢れる登場人物達の交流で読者の気持ちを癒してくれます。

羽海野さんの作品を読んだ時には、いつも自分の内臓をえぐられるような感覚があります。

それだけ、台詞に魂が込められてるんですね。

ポエムで可愛らしい絵なので、女子限定と思われそうですが、かなり骨のある漫画。

むしろ男性にお勧めです。


関根 友実sekinetomomi  at 18:53コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

湊かなえさんの「告白」を読んで

久しぶりにどっぷり小説を読みました。

昨年度の週刊文春ミステリーベスト10の第一位。

三週間くらい前に職場の先輩に薦められてずっと借りていた本なのですが、なかなか空いた時間がなくて、のびのびに。

表紙から面白そうな蒸気が立っているような本で、時間が出来たらすぐに読もうと思っていました。

本屋をぶらりとしていると、そんな蒸気を放つ本があります。

まさに巡り合いって感じなんですけど、予感のようなものを感じるときがあります。

ようやく昨夜、就寝時に手に取ったが最後・・・

もう駄目です。

一気に読みました。読まされたって感じです。

デビュー作ということですが、驚異ですね。

題名の通り、いろんな人物の「告白」で構成されている本なんですが、主体が違えば視点はここまで違うのかっていう、頭をがつんと殴られるような衝撃があります。

人物の背景や価値観、人生観の相違も緻密に描ききってる。

しかも、読みやすい。

久しぶりに、楽しい読書の時間を過ごすことができました。

湊さんの次回作が楽しみです。


関根 友実sekinetomomi  at 10:43コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!