声と顔はなくて、文字が浮かび上がる詩人回廊です。あなたは、春の車窓で何をみていますか。
    
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 たんぽぽ
               関 中子

 たんぽぽ たんぽぽ
 みんなでいれば
 どんな風が強くともおしゃべりできます
 小さな蝶もひきとめて
 よってらっしゃい お買いなさい
 あなたの夢を叶えましょ

 たんぽぽ たんぽぽ
 綿毛になって
 旅立つときも誘い合わせて出かけましょ
 新規開店スーパーで
 大売出しの旗を見つけて飛び降ります
 たちまち黄色い荒れ野原

     ☆
  
  消えていく
               関 中子
 消えていく土地
 消えていく冬
 きえていく山そして野原に川
 消えていく緑
 消えていく夏
 去っていく小鳥
 私はこのごろそれを考える

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森林
                関 中子
 ゆきたい ゆきたい ゆきたい
 わたしがここにいて
 ここからゆきたい
 目を閉じて
 たった今ゆきたい
 ゆきたい ゆきたい
 なにもかもがつながって
 どこへもここへもいける可能性
 瞬間に圧縮してゆきたい
 わたしがここにいても ゆきたい