言葉は 汚れている
通り過ぎる 旅人のように
雪が 降り注いでいる
街を 覆い隠すように
それでも
煤けた煙突が 暮れ残り
叫びのような
風が吹き過ぎる

言葉は 汚れている
悲しみとは 何なのか
喜びとは 何なのか
心の沼地に
渦巻く 不定形な流動
何色が 喜びで
どのような形が 悲しみなのか

言葉は 汚れている
沼地の流動は
言葉を得て 死んでしまう
氷河のように 
寒さに 固まってしまう
心の中で 蠢いていた
温かさが どこかに霧消する

言葉は 汚れている
他者にも 見えない
自己にも 見えない
肉体のどの部分に存在するのかも
不明な 得体の知れない
廃墟に住む
赤く 細い舌を出した蛇
昇り行く 夕陽を区切る赤道
それを上下に映す
青白く 波立つ無限の海原

参照:Web頌