今日が十日目の区切りの日である。当初はまさかと思っていたが楽々クリアした。昨日の玉ねぎおかきも、一昨日の特製自然派醤油も妻は喜んでいる。
 そして今日の商品はローヤルゼリー十本だ。昨日の前宣伝でその効果を知る。
 女王蜂は働き蜂の集めたローヤルゼリーのみで育つので二倍の大きさとか。
 それが十日分もある。百円玉を握りしめてひたすら講習を聞くのみだ。
 コマーシャル商品を毎日ひとつ紹介する。ホテルマヨネーズや、小イワシのびり辛等々、五百四十円が消費税分を値引いて更に百円値引き、もう一声で四百五十円で止まらない。なんと四百円だと煽ると大勢が手を挙げる。限定百個は一日で完売する、と自慢する店長。隣の老夫婦は各自ひとつずつ買っている。
 百円しか持参していないのでこれは全部スルーしている。
 初日の三品と二日目からの八品でこれまで千百円を注ぎ込んで大量の商品を買い溜めている。部屋の一角に段ボール箱を置ききれいに並べてある。
 今日は二月十日。ここで中止するつもりだったがもう少し様子を見よう。
 とうとう妻がついてきた。十一日目のクロワッサンを見せたとき、明日はどんこだと言うと、それなら私もついてゆくと言い出した。肉厚のどんこシイタケは千円以上するのでどうしても欲しいらしい。という事で十二日目の二月十三日は妻と連れ立ってゆく。まあ―奥さんご一緒でと顔見知りになった店長氏も大歓迎。
 しかし、どんこを手に入れた妻は二度と行かないという。宣伝会社のコピーライターをしていたから講習を信じていない。最前列で耳元に大声で響く講習がよほど応えたようだ。耳も治療中だったのだ。しかし私にはまだ目標があるので止めたいとは思わない。それは十六日目に設定されている。日参してカードに溜めた来店印が七個以上溜まると二千三百円の乾麺の大箱がなんと三百円で特売してもらえるのだ。その日が二月十六日なのだ。これだけは欲しかった。
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