クスリ抜き極め付け武勇伝

2015年09月17日

QUEER!あるいは,LOCK OUT 其三と、四

其三)
「デンデンムシ課に行って来ます。」
と言って、オフィスを出る。

二階上なので、歩いていく。
帰りも階段で。
途中でふと見ると、エレベーターが我が階に止まっている。

ガラス張りなので中がよく見える。

アルチュールがいた。
しかも、こちらを見上げている。
じ〜〜〜〜ぃっと。
そして降りて行った。

オフィスに戻ると、出る時は開け放してあったドアが閉まっていて、
当然、施錠してある。
持参のカギで開けて入る。
ね。
ちょいといたずら心が湧いて、ドアを閉める。ロックは、しませんよ。

二分も経った頃、ドアの外に人の気配が。

ガチャガチャと、鍵を回している。
解錠しようとしているのだが、鍵は、閉まる。
ドアを開けようとしても開きませんよ。
再び鍵を差し込んで、解錠。

入って来るアルチュール。

わたくしは、どこにいると思ったのかしら?

其四)
二日後。
お昼になったので、オフィスを出て手を洗い、給湯室にある冷蔵庫から
お弁当を出して、オフィスに戻ろうとしたら、アルチュールが
エレベーターの前に立っている。

そのままオフィスのドアの前に戻り、振り向くとこちらを見ている。

ドアには施錠。
もう一度振り向くと、到着したエレベーターに入って、まだじっとこちらを覗っている。

思わず
ぷいっ
と、顔をそむけてしまった。
これ見よがしに鍵を開けて、大きくドアを開いて、中に入る。

二分ほどしたら、戻ってきた。

控えめに言っても
変質者
だ。



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