き き渋谷から恵比寿まで

2019年03月13日

パーティ?

昔風の社内のお付き合いが
見直されているという。

退社後の上司をまじえての、飲み会
社内旅行
家族も加えての運動会
など。

わたくしの働いていた組織にも
社内旅行が、あった。ヨーロッパのさる公的組織の日本駐在事務所、
だった。
ガイジンは意外に好きなのですね。

それに決して参加しない女性が、いた。
彼女の国籍は、その、ヨーロッパの国。

どうして?
と、まだ素直で、目上の人の言いつけには従うものだと
思っていたわたくしは、彼女に訊ねた。

「不幸な気持ちに、なるのよ。」
という答えだった。

え?

「男性が旅館のキモノを着て、タタミにお行儀悪く座って
 おサケを飲んで、エンカを歌い、お銚子を持って
 キモノの裾をはだけてはだしで歩き回る
 なんていうのを見るのは、本当に本当に、私を不幸な気持ちにさせるの。」

なるほど。

そんな姿を見せても、仕事の時は上司然としたふるまいをして
なんの疑問も感じない人には、確かに、敬意を払いにくくなるだろう。

見たくない。
はだけた浴衣からのぞく、上司のフトモモなんて。

イヤだ。

ある時東南アジアから東京に出張で来ていた女性が
「社内旅行」
と、
「パーティ」
に招待された。

憧れのニッポンの
「パーティ」

彼女はとっておきのドレスを着用した。

きらめく生地から作られた
ひらひらとしたゴージャスなフリルが付いていて
大きく開いた襟元
肩から腕も露わな、まあ
それは素敵なドレスだった。

ずらりと並べられた長テーブル
畳の上のお座布団
一人ナベの炎
新鮮とは言えないオサシミのつま
宴たけなわとなると
カラオケ大会と化するその
「パーティ」
で、彼女はドレスとおそろいのスパンコールの付いたサンダル
を、スリッパの乱れ散る廊下に脱ぎ捨てて
数時間を煉獄の中で過ごした。

わたくしも、あまり、好きではない。
そういうのは。

英語で言えば、確かに
パーティ、ではある。



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