2009年07月

2009年07月31日

偽のデュー警部

夏、暑いときはお料理をするのがおっくうになる。食中毒も心配です。
そんなときに便利なのが「夏野菜の蒸し煮」。

いま、タジン鍋というのが流行っているらしいが、基本的には同じです。

トマト
ズッキーニ
オクラ
タマネギ
ニンニク
キノコ類
大根
おジャガ
カボチャ

などを適当に切って、薄くオリーブオイルを引いたおナベに入れ、弱火で蒸し煮にする、というただこれだけのお料理です。
食べるときはお塩だけでもいい、オリーブオイルをかけたり、マスタードやコショーを使ってもよい。
コクを付けたいのなら、ソーセージなどを一緒に蒸してもおいしいです。

おナベは、底の厚い、できれば蓋が重いものが望ましい。


数年前これを作っていた時のこと。
椎茸を包丁で切ったら、糸を引く。
身の厚いしっかりとした良い椎茸で、古いのもには見えない。
でも、糸を引く。

もしかしたら、新種の食中毒菌に冒されているのかもしれないと買ったところに電話してみた。

「そちらで昨日買った椎茸が、糸を引くのですが、大丈夫でしょうか?」

担当者が息を飲むのがわかった。

「申し訳ございません!
 すぐに代わりをお持ちします!!」

そうですか。

再びお勝手に行って考える。
椎茸君は、新鮮そうだ。
どうも腑に落ちない。

そして、はたと気がついてしまった!!

椎茸を切る前に、なんとわたくしはオクラを切ったのだった!!!

オクラのねばねばが包丁に付いていたのでしたよ。
糸を引くのも合点がいった。

再度電話する。
どうぞ、まだ我が家に向かって出発していませんよう・・・・・
願いも空しく、担当者さんは即刻椎茸を携えて炎天下を我が家に向かってしまったとのこと。
当惑するわたくし。

玄関のチャイムが鳴る。

居留守を使う、というアイデアが心に浮かぶ。


また、チャイムが鳴る。

もう、いいのですけど。
仕方がない。

滝のように汗を流して椎茸を握り締めていた担当者君は、真相を聞いて絶句していた。

ごめんなさい。

冷たい麦茶を差し上げて、お引取り願う。

椎茸?
プレゼントしてくれました。



2009年07月29日

世界一簡単なイージーパンツ・続き

というわけで、次はウエストのゴム通しの制作に取りかかる。
簡単。

上部に適当な幅をとって、三つ折りにし、ミシンを掛ける。
ゴムひもを通すところをこじ開ける。
以上です。

裾は、やはり三つ折りにしてミシンを掛ける。
長さは、適当。膝下ぐらいの見当。
二本同じ長さになっているようだと結構です。
多少違っても構うことは、ない。

できた!!


帰宅した夫に見せた。

困惑している。

なるほどまだウエストにゴムを通していないから、巨大という印象は否めない。

アイロンを掛けていないからシワくちゃでもある。
生地が曲がったらしく、少しねじれている。

最高級のアイリッシュリネンの布が、広大なパンツらしき格好をして身をくねらせているのを目にしてとっさの言葉も出ないようだ。
それは、わかる。

目を白黒させながらほめ言葉を捜していたが、見つかったようだ。

「いいリネンだ。」

そうですよ!

ゴムを通したら、少しそれらしくなった。

試着してもらった。

かがんだら、
「ビリッ」
と音がしてお尻のところが破けてしまった。

もう一度そこをしっかりと縫って着用に供した。

涼しいそうです。

お風呂上りに着ています。

少しわかったから、今度は自分のを作ろうと思う。

スカートのほうが簡単かもしれない。



2009年07月27日

世界一簡単なイージーパンツ

リネンのイージーパンツを作ろうと思い立って半年になる。
材料は、ある。
買った。
最高級のアイリッシュリネン。
自由が丘の「コスト」のヲジさんに
「頑張って下さい。」
という励ましの言葉と共に送り出されたことでもあるし、まずは夫のから始めようと思う。
失敗してもいいように。

型紙は、ない。
でも、着古した香港製のカンフーパンツ様のものがあるので、これをほどいた。つくりは簡単である。
左右を切り離して見ると筒が二本できた。片方あればよいから、一本の内側の縫い目をほどく。これを型紙代リにしようという魂胆だ。同じのを二枚切って左右を縫い合わせればよいのであろうと考える。
元カンフーパンツはワカメのようにボロボロなので、苦心しながら床の上に拡げ、最上級のアイリッシュリネンの上に重ねてみる。リネン君も折り目が付いて半年分のシワが出来ているがかまわない。
ピンを打って、ワカメに沿って鉛筆で線を引く。フローリングのでこぼこがあるが、構うことはない。
引いた線から適当に数センチ離してもう一本線を引く。
縫い代のつもりだ。

切る。
切って行くうちに上下の布がずれてきているような気がするが、気にしない。

ミシンを引っ張り出してきて、縫う。
ふと
「仮縫い」
という言葉が頭を掠めるが、もう縫い始めてしまったぞ。

股の下から始める、ということを聞いた覚えがあるのでまずそこを縫い、次に両足の内側を縫う。縫い代の始末を忘れたことに気がついたので切ったところ全部にメクラめっぽうにジグザグをかける。
はみ出たところは適当に切り揃える。

暑いのでこの辺で飽きてしまった。

続きはまた。



2009年07月23日

一番怖いもの

世界で一番怖い映画は「シャイニング」だと思っていた。
今でもそう思ってはいるが、言い換えたい。
「世界で一番怖い映画のシーンは『シャイニング』の中にある。」
この間テレビでだが、久しぶりに観なおした。
怖い。
ジャック・ニコルソンの視覚的な怖さもそうだが、ダニー少年がホテルの中を三輪車のようなもので走っていくところを下から撮影したところなど、泣きたくなるほどにおっかない。どこが、といわれてもわからないところがやはりテクニックになのだろう。
ちっとも可愛くない双子の女の子が出現する。双子、というところがまた怖い。
ひたすら怖がって楽しめばよい。

ただ、どうしても「善」と「悪」の戦いにしなければいけないところが「正しいこと」を好むお国柄でヒットさせるためには必要なのだろうと改めて思った。


ところで、わたくしが今までに行ったことのある場所で一番怖かったのは
「院内銀山跡」
である。

薄暗い木々の間に廃坑跡がぽっかりと口を開けているところには夫は近づけなかった。後で聞いたら落盤事故で大勢の人が亡くなったらしい。

昔は隆盛を極め、学校や病院、遊郭まであって、一つの町として機能していたらしいが、いまはなんにも、ない。
なんにもないが、地形だけはそのままなのだ。
その昔はおそらく町の中心の道路だったと思しきところを車で走ってみた。

単なる山道とは違い、両側には街並が広がっていたことを示す平らな場所が続く。今そこにはただ、夏草だけが生い茂り、木々の梢に風が吹き付けている。さえぎるものがないので夏の日がことさら強く照り付ける。
ここには結構大きな建物があったようだ、とか、この辺は商店街だったのだろうか、などと考える。
平らにならされた土地の隅に墓石が並んでいる。
これだけは朽ちなかったとみえる。

何かの気配だけを感じる。
角を曲がると突然古色蒼然とした建物が現れて、昔の町に入り込むのではないかと怖くなる。白昼、まぶしい夏の光の中にいるのに何か、ぞっとする。セミの声が耳の底に響く。
前にも後ろにも誰もいないのに、ただ、町の気配だけがある。

人間の住んでいた土地にもし魂というものがあるのなら、あそこにはたしかにそれを思わせるものがあった。

気配だけがあって、あとは何もない恐怖。

一度いかがですか?




2009年07月20日

狩猟世界

「一生物です。」
という言葉に対抗できない時期があった。
例えば、一生モノの
コート
スーツケース

バッグ

時計
など。

ふらふらと買い込んで高い授業料をどれだけ払ったか、考えるのもこわいです。

今はそんなことは、ない。
そして、そんなものは存在しない。

耐久性という点から言えば使用者自身よりも長生きしそうな品は確かに存在するが、飽きるかもしれないし、似合わなくなるかもしれない。どんなものにも流行は、あるし。

まあ、着物なら、染め替えたり仕立て直しをしたりして、長く使うつもりではある。
靴やバッグなどを修理をして使うのは好きなほうだし。
万年筆などのように壊れても多分捨てないであろう物、死んだらゴミになるものはある。
でも、一生使い続けられるものはあるのだろうか?

昔、ゾウさんマークで有名なバッグを買った。
一生物、ともてはやされていた品だ。
沢山の有名人がゾウさんバッグを抱えてにっこりしていた。
使えば使うほど味が出て、なにしろ、アフリカでの狩猟の為に考案された素材とデザインであるからして、どんなに乱暴に扱ってもびくともしない、というふれこみだった。

使いました。
真新しい気恥ずかしさが次第に快い使用感に変ってきた頃、シワ、が出現した。シワは年輪である。良いシワなら。
でも、段々とその部分から表面のコーティングが剥がれてきた。
すこし、べたべた、する。
気になるからそこをっ引っ張りたくなるのをガマンしていたが、それも空しく、なんにもしなくとも剥がれた個所が拡がって行き、ただの緑色をしたはげチョロケの部分が露出してきた。

五年は使わなかった。
セミの一生よりも短かかった。

数倍の授業料を払ってビッグなボストンバッグを買った夫はもう少し長く使った。
でも、同じような末路を辿った。

そういうものだと納得して買ったのならそれで良いが、なにしろ
「一生物」
というつもりだったのでがっかりした。
本当にアフリカでへヴィーな使用に耐えていたのだろうか?
「一生物です。」
と言った人たちは一生使ったわけではあるまい。
一種のレトリックなのでしょうな。

ブランド物のバッグは、湿気の多い土地ではよく気をつけないと内側が溶けかかったようになってべたつくし、耐用年数は気候風土に大きく影響されると思う。
アフリカでならもう少し長く使えたのかもしれない。
それとも、製造元では
「一生使えますぞ。」
なんて言っていないのかもしれない。
公式ホームページにはそんな言葉はなかった。
アフリカに狩猟に行くような人達が、はげチョロケの品を使い続けるとは信じ難い。

気に入ったものを大切に長く使うのは気持ちのよいことだが、一生使える物なんて実際問題としては自分の身体以外にはないと思ったほうが良い。

というのが今の結論です。










2009年07月18日

続 睡眠人生

全てのコンフォーターケースにフットクロスをつけることを法制化したいわたくしだが、もう一つ不思議に思っていることがある。

リネンのお洋服について。
リネンからヘンプに至るまでの麻製のお洋服は、夏に最適である。
ともかく涼しい。
体の中を風が通っていくような感覚がするほどだ。

リネンのボトムスを身に着けて外出すると、必ず一度は
「ハッ!」
とフリーズする。
あまりにも涼しいので、
「ボトムスを着忘れた!」
と、一瞬ひやりとするからだ。
そしてわが身を確認して安心する。
それほど麻は涼しい。

ただし。

裏地が付いていなければ、だ。

涼しげな麻のスカートにくっつけられた見るからに暑そうなポリエステルの裏地。
極端なのに到っては、麻のワンピース全体に裏地が張り巡らされていたりする。
ポリエステルを全身に纏って外出せよというのだろうか?
ショーファーつきのお車で外出する方ならよいのでしょうが、庶民はそうは行かない。大体、麻は丈夫で、お洗濯がきいて、涼しい、というまさに働く庶民のための素材なのだ。裏地をつけてドライクリーニング表示をしてどうするの?

せっかくの麻が、かわいそう。

ランズエンドで、白いリネンのシャツワンピースを買った。
アンダードレスが付いているが、見事なポリエステル製。

アンダードレスは捨てて、でもそれなしでは透けてしまうので着られない。
自分への戒めのために数年ほったらかしていたが、ふと思いついて袖を五分まで縮め、衿を取り払い、ポケットをはがして夏用のバスローブにした。

なかなか結構ですよ。

2009年07月15日

睡眠人生

唐突に梅雨が明けた。
まだ、と、言ったばかりなのに。
約束が、違います。

お布団を夏物に換えるついでにコンフォーターケースを新調しようと思った。
セールも盛りなので買いに出よう思ったら、夫が
「ネットで探せば。」
と言う。
その方がらくちんそうだし、ひょっとしたら安いのかもしれない、と、悪魔のささやきに耳を貸してしまった。

「コンフォーターケース・フットクロス」
で検索する。
色々出てくるが面倒。
ベッドリネンのサイトの中で迷子になったり、山ほど出てきても、フットクロスが付いていなかったり、
「お買い物の方法」も、面倒そう。
個人情報やクレジットカードの番号はあまり入れたくない。
届くまで数日?
今日、欲しいのです。
なかに電話番号の出ているサイトがあった。
やはり、人間に訊くのが一番なので、電話。
「そういうものは扱っていません。」
そうですか。

今使っているのはマリメッコのなので、検索。
マリメッコの製品は出てくるが、どうやって買うのかわからない。
「オークション?」
勘弁して下さい。

寝具と言えば、泣く子も黙る「西川産業」
ここのサイトは物すごく見づらい。
まあ、こちらのだったら、デパートで買うのですね。

昔「マルキョウ」なんとか、という寝具店からもらったカタログにはフットクロス付きコンフォーターケースが出ていたことを思い出し、カタログを探しまわるが見つからない。

「丸京 コンフォーターケース」で検索。
全然出てこない。
つぶれちゃったのだろうと、決める。

Linnett でオーダーすると高そうだし、Fab The Home では付けてくれないそうだ。 

これで、午前はむなしく過ぎた。

東急デパートに電話してみる。
ある、そうです。
無地。
つまらない。
セールにはなっていないようだ。
エトロのには付いています。
これも、勘弁してもらう。

やはり、人力に頼るしかあるまい。
渋谷に出動。
西武デパート
ロフト
丸井
東急ハンズ

全て空振り。
コンフォーターケースは数多あれどもどれ一つとしてフットクロスが付いていない。

皆さん寝相がよいのですか?
信じられない。
ベッドからずり落ちないですか?
いちいち引っ張り上げていたら熟睡できますまい。
でも引っ張り上げなかったら風邪を引いてしまう。

わたくしは、風邪を引く心配をしないで楽しく眠りたいだけなのにどうしてこんな苦労をしないといけないのだろうか?
善良な市民のほんのささやかな楽しみすらこの世界では簡単に手に入らないのだろうか?

太陽が照りつけて、死にそうに暑い!
絶望。

最後の力を振り絞って東急本店へ。

ここにあるのはわかっている。

セールになっているエトロと、なっていない無地。
どちらも、しっかりとフットクロスが付いているその頼もしさ!

これなのですよ、皆さん!!

賢い母さんならセールになっているエトロだろうが、わたくしは無地を買った。
エトロでは、おっかない夢を見そうです。

ちなみに「マルキョウ」は「丸京」ではなくて、「丸共」でした。ちゃんとご商売は続いていました。ごめんなさい。
フットクロス付きコンフォーターケースは、常時の取り扱いではないが、取り寄せてくれるそうです。


村上春樹が以前
「ひょっとしたら、いつかまた政治の季節が来るような気がする。」
と書いていたが「1Q84」が発売されたのと、都議選の時期がほぼ一致してこの結果になったのは単なる偶然だろうか?



2009年07月10日

ワンちゃんに玉葱はいけません

近頃のはやりに「ねこまんま」があるという。
ゴハンにオカカ、という猫ゴハンに倣って人間も一皿あるいは一椀で食事を済まそうという考えらしい。色々と意見はありそうだが、栄養のバランスさえ取れているなら、簡単にお食事が作れることは結構なことだ。
本まで出ているそうだ。

いつかここで「玄米シャケゴハン」をご紹介したが、本日は流行に乗っかって
「玄米トマトサラダ」の作り方ををご指南したい。

まず、トマトサラダを作る。
・玉葱をスライスして密閉容器に入れ、オリーブオイル、塩、コショー、お酢、を加えてふたをして思いっきり上下に振る。いつかご紹介した「ノンオイル・タマネギドレッシング」のヴァリエーション。
・湯剥きしたトマトを適当に切ってこれに加え、なじませる。

トマトサラダとして半分食べ、残りを冷蔵庫でしっかりと冷やす。

・冷凍しておいた玄米ゴハンを温める。
・熱い玄米ご飯と冷たいトマトサラダを和える。

出来上がりです。

もしあればゆで卵のみじん切りを加えても、よい。



ライスサラダは日本人にはあまり馴染まないようだが、おコメをお野菜と考える国では、おジャガなんかと同等の扱いをするようだ。
意外に美味しいのです。



ねこまんま

どうして「いぬまんま」ではいけないの?

2009年07月08日

アクロイド殺し・其弐


喫茶店で茶巾搾り事件のことを書いたところ、なんという偶然なのか、似た光景を目撃してしまった。
渋谷のデパートにある中華料理店。
二人連れのヲバ様達。

楽しげにお喋りをしながらお買い物の包みを開けている、と思ったら、
「はい」
とお一人がお連れに手渡したのは
だ・い・ふ・く !

おうちのテーブルに向かっているかのようなくつろぎようで、特に隠蔽工作を図ることもなく召し上がっていらっしゃる。
従業員が食事を運んで来ても証拠を隠滅する気配もないまま
「あ、海鮮チャーハンはこちら」
なんて堂々たる態度。
ははぁ〜〜〜〜
感服しました。

食事をしながらのお喋りも辺りを払う趣がある。
ふと耳に入ったのが
「でも、私達、幸せよね。」
の言葉。

よかったですね。





2009年07月03日

アクロイド殺し

喫茶店で
「ケーキセット。ええと、ケーキは・・」
と言ったら、ご一緒していたオバ様が目配せをしながら頭を振った。
もう一人のオバ様も
「コーヒーだけになさい。」
と、仰る。
お二人ともにこにこしている。

合点がいかないままコーヒーだけを頼んだ。お二人も同様。

「ご注文の品はおそろいですか?」
と言って従業員が引き下がるや否や、オバ様Aがバッグからなにやらアヤシイ包みを取り出した。小風呂式を解きほぐして微笑みながら取り出だしたるは、
まず、タッパーウエアに入った茶巾絞り。
あの、サツマイモを蒸して甘くお味をつけ、ラップで丸く絞った簡便和菓子ですね。
黒文字
そして
驚くなかれ
お菓子皿!

オバ様Aはお手製茶巾絞りを手際よくお皿に載せ黒文字を添えて、勧めてくださる。

いやはや。
こいつをここで食え、と。

お二人はテーブルの下、お膝の上にお皿を置き、召し上がる体制を整えている。


生きた心地のしないわたくし。
でも、頂かないわけには行くまい。

お二人に倣ってお皿を膝の上に載せ、両隣の視線を気にしつつ、従業員には「こちらに来ないで」ビームを放ちつつ喉に詰まらせながら二口ばかりで平らげた。
コーヒーで流し込む。

お二人は、レシピのお話しなどをなさりながら優雅に黒文字をお口に運ぶ。
合間あいまにコーヒも召し上がる。
「おいしいわ。」
とオバ様B。
「ありがとうございます。」
と、オバ様A。

どんどん目つきが悪くなっていくわたくし。
そわそわしながら、キョロキョロとあたりを覗う。

「どうか誰も気がつきませんように!」
と念じながら
「早く食べておしまい!!」
と、心の中で罵る。
食べているときにはお喋りはいけません。


やっと完全犯罪を成し遂げたときには心から安堵したことだった。

それ以来茶巾絞りにはあまり食指が動かなくなった。

BlogPaint

「見ては」




BlogPaint

「いけません」