2010年09月

2010年09月29日

骨折

他の人は普通可笑しいと感じない事柄を異常に滑稽と感じることがある。
笑い始めると止まらないことがある。
という困った性質を備えている。

あなたもそうかもしれませんね。

この夏は友人知人の中で、二人が登山に挑戦した。

そんじょそこらの山ではない。
一人は泣く子も黙る
「富士山」
もう一人は長野県のさる立派な高い山。

やはり山ブームは本当なのですね。

長野県のお山に登った人のお話を聞いていた。
相当困難な道のりで、気をつけないと落っこちて骨折の危険もある難所も多いとか。
冬だったら死と隣りあわせである。

「でも無事で帰って来られてよかったですよね。」
と、わたくし。

「でもね、途中で転倒して歯を折った人を見ましたよ。」

「は?」

「歯が折れて、大変そうでした。」

ここでスイッチが入ってしまった。

山に行って歯を折った!?

初めはわたくしの笑いに付き合ってくれていたその人は次第に気分を害していった。
よくわかります。
人が大変な目にあった話を聞いて笑い転げるなんて人でなしです!
同情心のカケラもない冷たい人です。

そうです!

でも、おかしい。
腕とか脚なら別に可笑しくもない。
お気の毒に、と、思う。
どうして
「歯」
なら可笑しいのか自分でも説明はできない。

涙を流して笑い続けてしまったのでした。

おしまいには、ぶたれてしまいました。
それでも止まらないわたくし。

ごめんなさい。


2010年09月27日

みるど


ツキちゃんはおっとりとしていてあんまりお勉強はできなかった。そしてのんびりとした穏やかな性格で何を言われても、にこにこしている女の子だった。多分、お家でとても可愛がられていたのだろう。
また、意外にも少し調子の良いところもあった。

「行く。
 はい、カツオ君。」

「ゴー・ウエント・ゴーン。」

「取る。
 はい、ワカメさん。」

「テイク・トゥック・テイクン。」

「持つ。
 はい、タラさん。」

「ハブ・ハドゥ・ハドゥ。」

「見る。
 はい、ツキさん。」

指名されて悠々と立ち上がったツキちゃんは、しばし沈黙。

「見る、の変化は?
 ツキちゃん!」
と、いささかイライラの先生。

なにやらぼんやりと考え込んだのち、ツキちゃんは口を開いた。

「みる・みるど・みるど。」

十数年後クラス会で再会したツキちゃんはどこやらの社長夫人に納まっていた。
幸せそうでしたよ。



2010年09月24日

犬を連れている人にご用心!

ぴょんきちさんと歩いていたら、道を訊かれた。
「ここから近い駅はどこですか?」

A駅とB駅がありますよ。ここからの距離は同じぐらいでしょうね。
あるいは、このバスにお乗りになると、JRのC駅に出ます。

「S駅に行きたいのですが。」

S駅だったらJRのC駅で乗換えですね。
ここから歩いても行けますが三十分ぐらいはかかるかもしれませんね。

「ありがとうございます。」

その方は丁寧に御礼を仰って、バスに乗り込んだ。
バスに乗ってC駅、そこで電車に乗ってS駅という経路をお取りになったみたいです。

どういたしまして。

歩き始めて気がついた。
今わたくしの歩いているこの道は、S駅に通じている。途中までご一緒すれば良かったのだ!
三十分どころか、その半分ぐらいで着くかもしれない。
あるいは別の線のO駅はここから十五分。S駅はその隣でした!

わたくしがお教えしたのはいくつかある選択肢の中で、一番遠くて、料金のかかる方法でした。


ある時、原宿駅の竹下口から出て道なりに左方向に行けば千駄ヶ谷と教えられた。
行ってみた。
しかし、途中で道は二つに分かれている。

右にぐうっと曲がっているのと、まっすぐなのと。

「道なり」
と言われた。
線路に沿っている道だと代々木に着くぐらいの見当ははわたくしにも、つく。
しかし
「道なり」
だ。
今まで来た方向を変えずに行くのが正しかろう。
どこかで千駄ヶ谷が待っているはずだ。

しかし、代々木に行ってしまった。
約束の時間は迫る。
心の中で呪いの言葉を吐き散らしながら、タクシーに乗りましたよ。

「はいはい。」
と運転手さんはあっという間に目的の場所に連れて行ってくれました。角を曲がったらすぐでした。





2010年09月20日

悪銭身につかず

買い調えなければいけないものがある。
思い当たる箇所は全て当たったが、未だに
「これぞ!」
というものが、ない。
ひとつにはなるべく近いところで済ませようとしているのがいけないのだが。

期日は迫る。
残るは、一箇所。
あそこなら、あるかもしれない。
夫の会社のすぐそばなので
「僕が見立ててあげてもいいけど。」
と親切に言われたので、あわてて今日行って見ることにした。

「定期を貸してあげようか?」
と、理解不能なことを言う夫。

そんなことをしてはいけないのでしょう!?

「わかりゃしないよ。」

でも、通勤定期でしょ?

「大丈夫だよ。」

男性用でしょ?

「わかるわけないよ。」

そうなのか・・・。

借りた。
念入りにパスケースに装填。

道々考えた。
改札を通過したとたんに、駅員さんに
「これこれ。」
と言われたら、そして、しょっぴかれたらどうしよう?

でも、本人かどうかなんて、わかるわけがありませんものね。
大丈夫でしょう!
つらつら考えているうちに駅に着いた。

気がついたら回数券で入っていた。



2010年09月17日

ポテトアゲ

そういえば、昔、御茶ノ水を歩いていてマクドナルドの看板が眼に入ったとたんにフライドポテトが食べたくなったことがあった。

ありますよね、こんなこと。

お店に入り
「フライドポテト下さい。」
と言ったところ何たることか、
「閉店ですのでもうないんです。すみません。」
と言われた。
そう言われても一度食べたいと思ったものはそう簡単に諦められるものではない。
余りに落胆したわたくしを見て、気の毒に思ったのか、店員さんが
「本当に申し訳ありません。
 これ、どうぞ。今度食べてくださいね。」
と、ポテト一つ分のカードを下さった。

只券は食べられないが、頂戴して退散した。

がっかりしながら歩いていたところ、なんと!
行く手に再びマクドナルドの看板が見えたのであった。

躊躇なく入り、なぜかまだ営業中だったそこの店舗でめでたくフライドポテトのSサイズを手に入れました。

ご馳走になってしまった。




2010年09月16日

黄色いエヴィアン・其弐

ふと心配になり、夫に訊ねてみた。

「もし、自動販売機で、買おうとしたものではない品が出てきたら?」
という質問ですね。

「自販機に書かれている電話番号に連絡する。」
と、即答。続けて
「でも、そんなにかけ離れたものでなかったら妥協するだろうな。」





それが世の中の常識なのですか?

「駅では責任は持てないだろう。」
次いで
「駅の管理責任を問えるかどうかわからないが、まあ、そんなことはしないだろう。」

でも、電話して、七分で解決してはくれないでしょ?

「無理だろうね。」

でしょう?

「駅員がポケットマネーを出してくれたのでなければいいね。」

自分のおサイフは出していなかったです!


いつだったかちょうど自販機がメンテナンス中だった。

「ココアが欲しいのに。」
と嘆いたら、おニィさんがあけたままの機械のどこかにあるボタンを押して紙コップにジャーッとココアを注ぎ、
「はい。」
と手渡してくれた。

ご馳走になってしまったのです。

もしかしたらわたくしはカツアゲという事をしてしまったのですか?



2010年09月15日

黄色いエヴィアン

TK線のとある駅でのことです。

暑い暑い日、ホームにある自動販売機でお水を買った。

「ドンガラガッシャン」
と出てきたのは見たこともない黄色のボトルに入ったアヤシイ飲み物だった。
炭酸っぽい。
違うかもしれないが。
ともかく、わたくしが買いたかった
「エヴィアン」
ではない。
エヴィアンのボトルはピンクです。

まだ次の電車が来るまでには七分あったので、階段を降りて改札口に行って顛末を話した。
若そうな駅員くんは、奥に向かってちょっと何か訊ねてから
「それはTK社としては対応できませんので、自販機に書かれている番号に電話してください。」
と答えました。

ふぅむ・・・・・。

その自販機の会社がどこにあるのか知らないが、お電話して駆けつけてくれて、七分で解決してくれる距離なのでしょうね?

約束の時間に遅れるわけにはいかないし、この黄色い飲料を飲む気にもならない。

駅員くん、あなた飲みますか?

困ってしまってぐずぐずしていたら、その駅員くんは再び奥に向かってお尋ねしてくれた。

そして一言二言言葉を交わした後、
ではお金を返しますので買いなおしてください。」
と現金を下さいました。

御礼を言ってホームに這い上がったら、電車は行ってしまった後でした。

また黄色い飲料が出てきたら次の電車にも乗れなくなるので、終点の駅のキオスクで買いましたよ。




2010年09月12日

ポジティブ・シンキング

その方はお家に立派なお茶室を造り、先生に来てもらってお稽古をしていた。
しかし、ある時を機に止めてしまったらしい。
口ぶりから察するに、大して長い稽古期間なわけではなさそうだった。せいぜい数年、というところだったようだ。

「でも、お茶の心がわかったから、それで良かったのです。」
着物姿のその方は我が家の和室でそう仰った。

「ごもっともです。」
と、父も母もうなずいていた。

そばで聞いていたわたくしは、なんとなくヘンな気がした。

このことは長い間わたくしの
「未解決ファイル」
の中で眠っていたのだが、よく言われる
「ポジティブ・シンキング」
という言葉とこの出来事がわたくしの中で出会ったとき、
「ははぁ・・・」
と、思った。

その方は何らかの理由でお稽古を止めたはずだ。
別に
「お茶の心がわかったから、もう、いいでしょう。」
「止めた!」
となったわけではあるまい。
だって、それぐらいの期間でわかるわけがない。
むちゃくちゃである。
仮に
「茶道の精神とはこのようなものなのか・・・」
と感じるところがあったとしても、
「わかりました!」
と、人に言うものではあるまい。


経済的な事情ということは考えられない環境の方だったが、
「つまんなくなってしまった。」
「脚がしびれる。」
「先生が気に入らない。」
「お道具ばっかり増える。」
「飽きちゃった。」
「こんなものか。」
「興味が湧かない。」
「辛気臭い」
「あっちの方が面白そう。」
「もう、いいや。」
などなど、お稽古を止められた理由は色々と考えられる。


どういう理由で何のお稽古事を止めてもその人の自由ですよ。
でも、無理に
「やってよかった。」
あるいは
「止めてもよかったのです。」
などと、人に、つまりは自分に、言わなければならないということはあるまい。

「自慢の帯止めのコレクションははお茶席では使えないので、止めましたわ。」
でもいいのではないかと思うのですけど。
せめて
「いろいろあってお稽古はよしてしまいましたが、お茶の精神というものに少しでも触れることができて得るところがありました。」
と言える人になりたいと思う。


「起こってしまったことのネガティブな側面だけ見る。」
のも
「起こってしまった事のポジティブな側面だけを見る。」
のも同じように弊害があると思う。



2010年09月10日

新しいインストラクターのご紹介

すでにご報告いたしましたが、カッターハウスでは大プールの改装が完成し、この秋、水泳のプライベートレッスンがスタートいたします。
新しいインストラクターもこのほど着任いたしましたので、ご紹介いたしましょう。水泳2







ピョンザーロ・オヨギオーネ先生。
イタリアのご出身です。水泳1










世界水中レトリーブ大会で優勝経験もあるベテランです。
今まで沢山の名選手を育て上げたことのある豊富な指導経験をお持ちです。あれ?













多少コワモテですが、本当は優しい先生です。水泳3












時々勝手に泳いで行ってしまうのが玉にキズ。




その方に合った無理のないカリキュラムで丁寧にご指導いたします。
担当デスクまでお早めにお問い合わせ下さい。



2010年09月06日

性善説

所在不明の高齢者がいる事が相次いで判明している。
また、生存を装った年金の不正受給が各地で発覚している。

戸籍は何のためにあるのだろうか、と不思議に思う人も多いだろう。
いちいちチェックなんかしていられません、というのだろうか?

時恰も国勢調査の時期である。
これで、わかることもあるのではないか、と思うのは素人だそうです。

戸籍と、国勢調査は、なんと、
「リンクしていない!」
のですって。

「だから国民背番号制にしないといけないのです。」
という意見も出るだろう。

でも、その前にわたくしは思うのです。

「やはり、自分のお金ではないからなのだろう。」
と。

自分のお金を年金として高齢者に上げるのだとしたら、念には念を入れてシステムを作り、不正受給が起きないようにしっかりと活用するだろう。
でもこれが国庫から出るお金ならば、お役人自身の懐は痛まないし、そんなにきっちりと調べなくともまあ、いいか、となってしまうこともあるだろう。

でも、年金はわたくしたちが払った税金から支払われているのですよね?
自分のお金と言えば自分のお金なのですよ。

そして、テレビで弁明していた年金担当者。

「性善説に基づいています。こんなことをする人がいるということは前提になかった。」

アホかいな、と思う。
この言葉をこんなふうに使う人は結構いるが、そこに
「ワタシ、いいヒトだからわかんなかったの。」
という言外の意味があると感じるのはわたくしだけですか?

性善説とは、人間は違法行為をしないし、犯罪も行なわないという意味ではありませんのですよ。
こんなのは単なる弁解でしかない。
だったらあなたは法律もいらない、と仰るのでしょうか?

今回の件が政治の失策であることは論を俟たない。
控えめに言っても、システムの怠慢である。

人間についてもっと現実的になろうではないか。
つまらん弁解はやめておきましょう。