2016年07月

2016年07月29日

ピアオリン・コンチェルト

いつものように忙しく立ち働くわたくし。

おシゴトに行かない日は、さらに忙しいのだ。

と、ラジオからベートーベンが流れてきた。

協奏曲のオーケストラ部分が始まった。

いいですねえ。
と、耳を澄ますわたくし。

さあ
ここからヴァイオリンのパートに、なる。

さあ、今だ!
それ、行けぇ!!!

え?

加わったのはなんと
ピアノ

しかし
しかし
と必死で考えるわたくし。

これはヴァイオリン協奏曲の筈だ!!!

世界がひっくり返ったような気持ちがする。

急いで手持ちのCDを、チェックする。

持っているのはスーク君の演奏。

写真もスークくん。
ちゃんと由緒ありげなヴァイオリンを
抱えて、いる。

コレハばいおりんデスヨネ?

しかしラジオから聞こえてくるのは
ピアノ!!

わたくしはピアノとヴァイオリンの音の区別すら
出来なくなったのだろうか??

もう、ダメだ。
おしまいだ・・・。


ラジオは平気でピアノらしき音を流し続ける。

混乱を極めるわたくし・・。

そして
番組最後に曲の紹介が、ある。

耳を引っ立てて、聞く。

アナウンサーはケロッとして
べーとーべんのぴあのきょうそうきょくさくひんろくじゅういち
デシタ

と、言った。

カッサンドラも、これまでか・・・。

絶望のどん底で最後の望みをつないで
調べてみる。

なんと
ヴァイオリンと
ピアノ用があるのですって。

だったらせめてそれぐらい、言って欲しかったぞ。

泣くところだった。



2016年07月26日

時間ドロボー コバちゃん

いまだに入院中のカバちゃん。
おっと
コバちゃん。

病室で働いているらしい。
PCを持ち込んで。
でも
催しを
やります!
と、言い切った割に進捗具合を知らせてくれない。

ナニかが起こると俄然張切るアルチュール。
色々と働いて、いる。

わたくしだってモノスゴク沢山やることが、ある。

でも、定刻には、帰る。

一日の苦労は一日にて足れり

さて
さようなら

をオケアノスに言って
次にアルチュールに言おうとしたその時

電話が、鳴った。

誰からだったかお分かりですね?

その日の午前に送ったメールの内容について
なんだ、かんだ、と、おっしゃる。

何が言いたいのだ?

今話しながら思ったんだけど
などと、おっしゃる。

メールを見てともかくスグにお電話したの。

思いつくと待っていられない人だ。

結局何の指示も、ない。

どうすればいいのですか?
何をいたしましょう?

と、訊いてみる。

答えは、勿論判然としない。

あのね。

5分10分のことを言っているのでは、ないの。
朝だって定刻よりはるかに早くオフィスに到着しているし。

わぁ〜〜、と、思うと、退社時刻一分後に電話して来て
これといった指示もなく
だらだらと人を拘束するのは
犯罪だ
ドロボーだ。

時間ドロボー!



2016年07月23日

手巾

ある催しの受付に、座っていた。

人波が途切れると、ヒマになる。

あたりを眺めて、時間を過ごす。
楽しい。

正面通路の突き当りを左に折れるとトイレがある。

トイレに入る人、
トイレから出てくる人、が、見える。

入る人は後ろ姿。
出てくる人はこちらを向いている。

そして、気が付いた。

ハンカチで手を拭きながら出てくる人の
なんと、多いこと!!

男性も、女性も、だ。
女性も!

驚く。

昔、デート(と、相手は思っていただろうな。)の途中で
手を拭きながらお手洗いから出てきた人が、いた。

もう、にこにこ、にこにこ、しながら
多分ママが洗って、アイロンをかけてくれたハンカチで。
そのハンカチの色は、ピンクだった。

おそらくは、一刻も早く出て来たかったのだろう。
お待たせしては、いけない!
と。

それを見た時の自分の気持ちはよく、覚えている。

うまく、言い表せない。ただ、
わたくしの中に
なんというか
相手を見くびる気持ちが加わったように、思う。

夫によると
ハンカチで手を拭きながら出てくるのは
手を洗ったから、だからね。
だそうだ。

え?

まさか!?



2016年07月21日

世界はコバちゃんのために

この間教えてあげたことに基づいて
老差異の申請用紙に記入して病院から送ってきたコバちゃん。

メモが付いている。
拡げると真っ先に
「大変に」
という文字が目に飛び込んできた。

これは当然
「大変にお世話様になっております。」
とか
「大変にご迷惑をお掛けしております。」
と、続くのだろうと予測変換をしながら読み進めた。

すると
「大変に遅くなりましたが、記入しました。
ついては
オケアノスにこことここに記入と捺印をしてもらって
どこそこに提出して下さい。
戻ってきたら
病院に提出しないといけません。」

と、だけ。

お礼は、ナシ。
ナシ!

いやはや・・・・

オケアノスに記入を頼むと、いつもの調子良さに似ず
珍しく渋っている。

「僕は見ていないんだけど。」
などと、もぞもぞ言っている。
なるほど
「かくかくのことが起こったのは間違いありません。
 本人の言うとおりです。」
という意味の文言と共に、署名捺印をするのだから
まあ、躊躇はするだろう。

知らん顔をしていたら
まあ、いろんな人がいるから、ねえ。
とつぶやいて署名捺印してくれた。

日付は?
友引にしようか?

やめて下さいな。

お付き合いなんかしたくないです。

お友達ではないけど。



2016年07月20日

球作りの博士

寒月くんの博士論文は
「蛙の目玉の電動作用にに対する紫外光線の影響」
についてである。

論文を書くためには実験をしなければいけない。

その実験をするためには
完璧な丸いガラスの球が必要だ。

そこで今、寒月君はガラス球をこしらえようとしている。

来る日も来る日も研究室にこもって
球ばかり磨って、いる。

しかし彼はまた
「元来円とか直線とかいうのは幾何学的のもので
現実世界にはないもんです。」
と、言い切るので迷亭くんに
「ないものならよしたらよかろう。」
と、茶々を入れられる。

しかし
あるらしい。

寒月君!
「真球」
というものがこの世に存在するようになったみたいですよ!

光学機械の会社が製作するらしい。

しかも最終的には人の手によるらしい。

寒月君も手で磨っていた!
明治の世と同じ手法!!

光学

蛙の目玉の研究は光学の領域だろう。
違うだろうか?

寒月君
横浜の岡本光学加工所
に頼んでみては如何なものだろう?

まあ
もう博士にはならなくていいのでしょうけどね。

寒月君のモデルは
寺田寅彦
ということになっているらしい。

この人は、ちょっと不思議な人。
地震を予告したという話も、ある。

寒月君も真率でありながら、ちょっととぼけた、
法螺と紙一重のことを口にする。

「吾輩は猫である」
が書かれた100年以上前の「課題」が
今、解決されていたことを知る夏の日
であった。




2016年07月15日

クレーン車求む

老差異の用紙のここがわからないので
担当部署に尋ねて下さい

と、言っていたコバちゃん。
メールという手段もあるでしょう
と思うが
はい
と、言っておく。

電話をしてみると、担当者はお休みだったが、
次の日お電話をくださったので、判明した。

メールでコバちゃんにお知らせをする。
何の返事も、なし。

しばらくして
リハビリがんばっています。
ついては、これに関してはこう
アレについては、ああです。

というメールが関係者と、関係者ではない人達宛てに届いていた。

頑張らなくて、いいですよ。

そして、事件発生当初から
予定していた催しは、やります!
と、宣言していた。

どうやって?
準備だってあるし
その時期はまだ、入院中の可能性も、ある。

当日車椅子ででも、出ます!

そして
車椅子に移動するの手伝ってくださいね。
と、おっしゃった!
両手の指を胸の前で組んで
かわいらしく。

かのフェルナンド・ボテロがマリア様を描けばこうもあろうか。

え?

少なく見積もってもコバちゃんの体重は
わたくしの5割増しだ。
少なくとも。

やなこった・・・。

よく
がんばれ〜アタシ !
と仰るあなたなのだ。
頑張れ!



2016年07月14日

二律背反

コバちゃんからメール。

昨日はありがとうございました。
コレコレの件はこうです。
アレの件はかにです。

以上。

あれほどそめそめ、長々と言葉を尽くして買ってきてほしいと
言った品に関してのお礼は、ナシ。

わたくしが自腹を切って買っていって差し上げた品については
もちろん
言及、ナシ。

そういえば入院初日に、頼まれてお買物をしたが
病室に戻ったら、検査のためいなかった。
メモをつけて置いてきたが
そのことについてもお礼の言葉は、
なかったな。

頼むときは
饒舌
お礼を言う時は
寡黙
というのが、この方なのですね。




2016年07月13日

投げるモノ

老差異の用紙を持って来てくれるついでに
以下のものを買ってきてほしい。
こういう喉ごしで
ナニ味
つるつるっとしたもの
で、
そして、木の実を5パック!
個人的なお願いです。

というメールが
朝早くコバちゃんから届いた。
もちろん勤務時間外だ。

謎めいた始まり方のメールだ。

老差異の用紙を持っていく約束なんか
して、いない。

個人的?

お仕事ではない
のですね?

まあ、いいだろう
と、従ってあげる。

可能な限り親切にしてあげる
というのはわたくしの生活信条でも、あるし。

珍しく聞き分けの良いアルチュールのお蔭で
早めにオフィスを出た。
電車は遅延している。

知らない土地でお買物をするのは大変なので
途中で一部を買う。

ご希望にぴったりの物はみつからないので
近いものを買う。

そして病院の近くのスーパーでまさしくこれ!というものがあったので
それも、買う。

病院に到着した時が、通常の終業時間だ。
仕方がない。

あまり喜んでいる風でもないコバちゃん。

最初のお買物を
こちらは、差し上げます
と言いながら差し出したら

ありがとう!
賞味期限は?
と、言った。

あんまりだろう。

続いてなんと、
見本と首っ引きで
老差異申請の用紙に記入を始めた。
待っていて欲しい
と、言う。

え?

ほれ
しゃべるのを止めて書きなさい!
できないでしょうけど。

45分ほど待って
「送って下さいませんか。
 切手を持っていますので。」
と言うと
「切手、持ってます。
 急ぐものじゃないものね。
 退院までに提出すればいいんだものね。」
と、言いやがった!!

さようなら
と、退去しようとすると、もう自分のことに気が行っていて
そっぽを向いたまま
ありがとうしつれいします

投げるものはまだ、ある。
お玉とか。

そしてお買物の代金は頂きそこねた。
細かいのが、なかった・・・・・



2016年07月11日

静かに

能は、終っても
終らない。

シテが幕に入る
ツレがいれば続いて、入る
ワキが続く
地謡は切戸から
囃子方は橋掛りから、それぞれ退出する。

そして
何もない舞台が目の前に、ある。

そこまで見ないと
能を観た
とは、言えない。

今まで目の前に繰り広げられていた
ドラマは果たして本当にそこで
行われていたのだろうか?

自分はただ幻を見ていたのだろうか?

それともあのお坊さんが語りかけてくれていたのだろうか?
でも、そのお坊さんも、いない!

でも、自分は見た!
と、心が、言っている!

そんなことを想いながら空っぽの舞台を眺める時間が
能を観る楽しみの一つだ。


拍手は
いらない。




selber at 19:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) | 思うこと

2016年07月08日

匙は投げられた

自業自得には、その手が、あったのか!
と、感服した。

コバちゃん。

詳しくは言えないが、遅くまでお仕事をして
帰宅する途中だったらしい。


昼間に人のことに手と口を出していなければ
無理な残業をする必要も減るだろうが。そして
因果応報
という言葉が浮かぶ

それは、おいといて。

お気の毒に
と、思う。

ウソでは、ない。
本当に、思う。

そして
彼女から数々の暴言や、理不尽な仕打ちを受けているにもかかわらず
今まで紳士的な態度を、大体において保っていて、
よかった!
と、思う。

そんなことをしていたら
今頃後味の悪い思いをしていただろう。

よかった!

早速会いに行く。

仕事の帰りに寄ってほしいというメールが来た時には
もう、近くまで行っていた。

お買物などをして差し上げる。

そして
帰りにも寄る羽目になった。

家族の方が来ていてお礼を言われた。

日に二度も行ったのだから
当然だろう。

しかるにコバちゃん

近いのよね〜〜〜

ちっともコタエて、いない。

もう、打つ手は、ない!!