2018年02月

2018年02月28日

流れる

お手洗いのお話をしたら
思い出した。

全く。我ながらよく思い出す。

下水に問題が出て、工事の人に来てもらった。

原因は判明。
対策も、はっきりしている。

工事に入った。

二人来て、三時間ほど、掛った。

まあ
いい。それは。

「終わりました。
 確認をお願いします。」
と言われて、外の工事現場へ。

深い穴の中を水が流れていく。

これで、大丈夫です。
と、担当者。と、
「トイレ借りていいですか?」
と、別の一人が言った。

はい。どうぞ。
スミマセン、とそのジイさんは我が家に入って行った。

わたくしは外に出ている。

ジイさんは、無人の家に入って、用を足すことになる。

生理現象だから、仕方がない
と言えば、確かにそうだ。

でも、家から三分もかからない場所にコンビニがあり、別の担当者は
トイレはコンビニを使いますので
と、言っていた。

図々しいジイさんだ。
心なしか、時間がかかりすぎるような気が、する。
お手洗い以外の場所をのぞいたりは、していないだろうな!

やがて、穴を覗き込んでいるわたくし達の目の前を
ザァ〜〜〜〜〜〜!
と、お水が流れていった。

それも、キモチが悪い。

そのお手洗いは、それ以来使っていない。
わたくしは。



2018年02月27日

来るな!

食べる
という行為があまり、好きではなかった
というお話をしたら、思い出した。

コドモの頃父にはよく
お客様があった。

お夕食をして、お酒を召し上がる。

結構な長っ尻
と、なる。となると
人間なので、行くところには行かないといけない。いえ
お手洗い、ですね。

客間を出て廊下をまっすぐ行けばお台所
その手前を右に曲がると、お手洗い
だった。

お台所の奥左手には
茶の間が、あった。仕切りは、障子。

酔っぱらった、いえ、微醺を帯びたお客様は
つい、真っ直ぐに歩いて、お台所に入る。

そうすると、奥で我々コドモ達が
ゴハンを、食べているのが、丸見え。
え?
間の障子は?
と、仰るのですね。

それがほとんど骨だけ。
格子戸と、化している。

我が家には猫が、いた。
トラ、と、いった。トラは商売熱心なので倦まずたゆまず
障子をよじ登り、よじ下がる。

その障子をこまめに張り替える母では
ない。
わたくしだって、しないだろうけど。

破けた障子の内側で
只でさえ好きではないことを、もそもそと
行なっているのを、酔っ払いに見られることに、なる。

イヤだったな〜〜〜。





2018年02月26日

あと一口

摂食障害
とまでは行かなかったが、
「食が細い」
とは、言われていた。

信じられないでしょう?

本当です。
クラスで一番体重が少なかった。
身長は真ん中へん。

あまり好きではない先生が
「痩せすぎ!」
と、みんなの前で言った。
いいもんね。

好き嫌いはそう多くはないが
ともかく
食べる
という行為が、好きではなかった。

どーぶつ的な感じがして。

食事の時に、母に
「もう、一口だけ、食べて。」
と、懇願に近い口ぶりで、言われても
「いや。」
と、言っては、困らせていた。
ごめんなさい。

父が、傍らで
「食べたくないのなら、食べなければいいだろう。」
と、苦々しげに言うことも、あった。

今にして思えば、母に、なんだかんだと
世話を焼いてもらいたかった、というのもあった
のかもしれない。

それが、今は
夫と同じくらい、食べる。
ある時は、夫以上。

食うな!
と、言われないだけ、いいかもしれない。

人は、変わる。

2018年02月21日

アフター・ユー

連れがいて
お部屋に入る
室外に出る
エレベーターに乗る
電車に乗り込む
窓口に並ぶ
そんな時、連れに先を譲るように
いつも、心がけている。

人によっては
「あら、どうぞ、お先に。」
と、言って下さることも、ある。

まあ、どちらでもよいことなのだから
「そうですか。」
と言うことも
「いいえ。さあさあ、どうぞ。」
と、言うことも、ある。

いつでも、当たり前のように、
先に行って、決してお礼も言わない方も、ある。

不思議だったので
ある時ふと、思い立って、先頭を歩いていたのを幸い
彼女より先に、エスカレーターに乗りこんでみた。

好奇心のなせる技、であった。
あまりほめられたことではないのは、承知の助。

すると、
わたくしの後からエスカレーターに足を踏み入れた連れは
あっという間に、わたくしの脇をすり抜けて
上の段に上り、
わたくしを見下ろしながら、話を続けた。

どういう心理によるものなのか?
本当に不可思議。

2018年02月20日

召し上がった?

ヴァレンタインの、ただ、食べられてしまったチョコのことは
お話しましたね。

わたくしから見れば、まったく理解ができない。
しかし、ワカラナイ
だけで済ませてしまっては、研究者としての名が、すたる。

考えてみようではないか。
理解する努力はしてみようでは、ないか。

彼らとて人の子
チョコが、天から降ってきた
自分へのプレゼント
だとは、多分、思わないだろう。

誰かが、くれた
そこに置いてくれた
ぐらいの見当は、付くだろう。
多分。

しかも、
「秘書から」
と、大書して、ある。

わからないはずは、ない。

食べる。
食べた。

その後、
どんなふうにふるまっていいのか、わからない
のかもしれない。

早速に食べたのが恥ずかしい
のかもしれない。

彼らに大なり小なり見受けられる
傷つくのがコワイ
恥をかきたく、ない。
という傾向から判断するに

「ああ、秘書さま
 チョコレート御馳走様でした。」
と、言ったら、どんな返事が返って来るのかが
想定できないのかもしれない。加えて
返ってきた返事に、どう、答えるかをネットで調べる時間は
ないはずだ。
それが怖いのかもしれない。だって、
ほとんど社会経験のない、小僧っ子
の、集まりですからね。

あとは、ヘタにお礼を言って
ホワイトデーのお返しを請求されたら
こわい
のかもしれない。

未来は、厳しいですよ。


2018年02月19日

たら

まだコドモで、素直だったわたくしカッサンドラ。

「明日までに仕上がるようだったら
 頼んで来て。」
と、託された、スカアト。

うん

しかるに、クリイニング屋さんのおニイさんは
「明日は、ちょっと、無理だなあ。
 ごめんね。」
と、言った。もちろんわたくしは、そのまま、持って帰った。

だが
「え〜〜〜〜〜!
 置いてきてくれればいいのに〜〜〜〜〜!」
と、叱られた。
俄然、反撃するわたくし。

明後日までにしあがるようだっ
「たら」
頼んでくるように
と、言ったではないか!

ふくれっ面のきょうだいと
納得できないわたくし。

父の裁可を仰いだ。

「カッちゃんが、正しいね。」
と、父。

ほれ!
凱歌を挙げるわたくし。

でも、可愛く、なかった、わたくし。

2018年02月16日

笑うな

長唄のお稽古をしていたことがあった。
ええ
わたくしが。
はい。

最初にお稽古するのは、ご存じ
「松の緑」

三味線を握りしめて、結構一生懸命に
おさらいをして
弾けるように、なった。

嬉しい。
きょうだいに報告。
と、
「え?
 まつのみどり
 おっかしい!!わっはっはっは
と、大爆笑された。
よくわからない。

別のきょうだいは、日に当たると皮膚が
赤くなって、かゆく、なる。これは
「日光性皮膚炎」
というものらしかった。かくいうわたくしは、
冷たい風に当たると、モノスゴクかゆく、なる。これは
「寒冷蕁麻疹」
というものらしい。

これにも大爆笑された。
当時のボーイフレンドに。

にっこうせいヒフエン?
カンレイジンマシン?
あっはっは・・・・!


ワカリマセン。
本当に。
笑うポイントというのは、まことに人によって、違う。



2018年02月14日

召し上がれ!

それまではヴァレンタイン・デーにオフィスでチョコレートを配ったりは
しなかった。
しかし、秘書仲間の、カウカウ夫人が
「ブランドを気になさらないのでしたら、ネットで注文しておきますよ。」
と、言って下さったので、ありがたくお願いした。
まだ様子がわからない頃だったので。
郷に入れば郷に従え
ドゥ・アズ・ロマンズ・ドゥ
です。

届いたのはゴディバの詰め合わせと
キットカットの大袋二つ!

ゴディバは、カイゼルへ
キットカットは、その、子飼いの青年たちへ。

なるほど。

カイゼルはさすが紳士だけあって
「ありがとうございます。
 家に帰ったら家内に自慢します!」
と、仰って下さった。

子飼いの青年たちのぶんは、大きな箱に移して
「秘書二人から」
と、メモを付けて、どさっ、と大部屋に置いた。
いえ、置いて下さった。カウカウ夫人がね。
何やらユーモラスなメッセージも、ついている。
恐れ入りますね。
なんにも、しませんで。

なんとなく、反応を気にしていたが
唯の一人として、お礼を言ってこない!!
廊下ですれ違っても、な〜〜〜〜んにも
言わない。
もう、びっくり。

大部屋のチョコは、確実に、急速に、減って行っているのに、だ。

未来ある青年たちよ!
食うだけ食って、お礼の言葉は、ナシ、か!!

ひと月後
カイゼルさんからは、何のお返しも、なし。
青年たちからは無論のこと。

いえ。
お返しが欲しいのではないのですけどね。

コミュニケーション・ツールとしては
あまり機能していない、
と、見た。

2018年02月09日

カオリさん 其二

思い出した。

樋口一葉記念館に行こうと思った。

本当に昔のこと。

その近くと思しきところで
迷子になってしまった、若かりし日のわたくしカッサンドラ。

困った〜〜〜。

似たような、お店が、たくさん並んでいるだけ。
人もあまり通らない。

と、歩いてきた若い女性。

あの〜〜〜
と、話しかけるわたくし
若かりし日のカッサンドラ。

ひぐちいちよう???
と、怪訝そうな顔のその女性。

ばっちりとお化粧をして
ふんだんに露出した、派手なお洋服を着ている。
ゴージャスなヘアスタイル。

真っ赤なマニキュアをした指先を気にしながら、
一生懸命に考えてくれた。

こっちへ行けば、あれがあるから
あっちへ行けばどこそこへ出るから
こうしたら?
ああしたら?
あそこで訊いたら?

本当に親切な人だった。

あとで気が付いたわたくし、若き日のカッサンドラ。

場所は、吉原遊郭跡
だった。
仮に、カオリさんと、しておく。
幸せになっているだろうか?

2018年02月08日

カオリさん

夫の知人がお店を開いたというので
行ってみた。

十年以上前のことだが。

場所は、池袋。

東口を出て、だいぶ、歩く。

ちょっとアヤシイ区画。
飲食店、というよりも、飲み屋さんが
いや、もう少し深そうなお店が、軒を並べている。

おニイさん達が呼び込みを、している。
珍しそうに眺めながら歩くわたくし。
ちょっとは、コワイけど、面白いなあ。

とあるお店の前でおシゴトをしていたおニイさん。
仲間に
「ほら。
 見ろよ。そっくりだぜ!」
と、興奮気味で話しかけた。
話しかけられた方は
「ホントだ!
 そっくりだ!
 カオリだ!」
そして、数人がわたくしを眺めて
「そっくりだ!
 カオリだ!」
と、呼ばわる。

わたくしはその、カオリさんにそっくり、らしい。

お友達に話したら
「失礼ね〜〜〜。」
と、顔をしかめていたが、
失礼、だろうか?

ちょっと、会ってみたかったな。

カオリさん。