五輪招致

2009年09月24日

「五輪招致へスパート」

 

今朝の朝刊の見出しです。
何でもオリンピック開催地が決定される日が近づいているようだ。
来月の二日ですって。

「東京でオリンピックを開催してもう一度夢を見よう。」
とは石原都知事のお言葉らしい。
ありがたいことです。
都民の夢の心配までして下さるとは。

昨日本屋さんで立ち読みした佐野洋子の本によると、彼女の一番嫌いな写真は宇宙服を着て月面に立っている宇宙飛行士のものだそうだ。

「何しに行くんだ。用もないのに。」
だそうです。

用もないのに行くのはいけないことなのか?
と正面切って訊かれたら
そんなことはありませんよ。
と答えるだろう。
無駄も時には必要です。

しかし。
宇宙開発も、五輪招致もなんとなくウサンクサイ。

日本人宇宙飛行士が宇宙に行くのは、構わない。
でも、そんなに大々的に取り上げるニュースかしら?
それは、とても優秀な方が大変な努力をして手にした役割なのだから、良かったですね、くらいは言って差し上げても構わないが。
基本的には誰が行くかということには興味はない。

毛利衛さんがテレビなんかで話しているのを聞いた時は、「科学は突き詰めると哲学になるのだな。」と大変に面白く思ったが、別に日本人宇宙飛行士だからどう、ということはない。
ある域に達した人のお話は面白い、という意味合いだ。


科学の進歩が人類を必ずしも幸福にするものではないということはもうみんな知っている。にもかかわらず、ポジティブな面だけをクローズアップして、
「さあ。みんなで喜びましょう!!」
と言われると、これは胡散臭いぞ、と思ってしまう。
単にへそ曲がりなだけかもしれませんけど。

オリンピック招致にしても、ニュースを見たり新聞を読んでいるともう、「みんな」のコンセンサスが取れているかのような口ぶりである。
「オリンピックは開催しないほうがよい。」
という意見は言うに及ばず
「それには色々な問題が。」
などとは言えなくなりそうだ。
「みんなそれを望んでいるんです。
 何を言っているんですか。あなたは!!」
と怒られそうな気がする。

おっかない。

招致に成功したら、喜びに満ちた関係者の声や、景気回復に期待する都民の声がテレビや紙面を埋めるのだろう。

それでよいのかしら?

「ここまで来たのだから。」
という意見は、本質を見誤ることに繋がりかねない。

八ヶ場ダムの問題も同じではないかと思う。

selber at 15:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年04月17日

オリンピック、楽しみですか?


オリンピック招致委員会の人たちが来ているのだそうな。
東京という都市、そして色々な施設を次々と見て回るとか。スケジュールがタイトなので「渋滞にはまってはいけません」らしいですし。まあ。大変。
「トーキョーはオリンピックを開催する力がある」ことを示さんが為に一生懸命なのですね。

どうもオリンピックを開催すると「ヨイ」ことがあるみたいだ。
経済効果。確かにあるでしょう。
「エコロジーに配慮した競技場」を新たに建設し、交通網を整えては内需を刺激するわけですね。閑古鳥の鳴いているシティホテルも一息つけるし、観光業も潤うわけです。失業者の吸い上げにもなる。
おまけに一流の選手の競技がこの眼で見られる。しかも自国でやっているのだから時差を気にする必要がない。
良いことづくめ、というわけですね。

もしエコロジーに配慮した競技場が必要なら作れば良い。その際資材を運んだり建設機械を作動させる際のCo2の排出にも充分留意してほしいものです。解体の際に出てくる廃材等についても再利用を考え、危険なものについてはしっかりと管理処分しましょう。
通る度に生きた心地のしないおんぼろ首都高は何とかしなければいけません。早急に徹底的な調査と対策が必要です。
おっと、その前に。入札は公正にいたしましょう。
オリンピックのあるなしとは関係のないことです。


いずれもオリンピックがなくとも充分に課題となるべき思いっきり地味なつまらない項目である。オリンピックにかこつけるべきことではない。


需要を見込んでスーパーデラックスなホテルを作ったのは経営者の戦略が間違っていたわけだから経営全体を見直して健全化を図る努力をしなければいけない。サブプライム問題が起こった影響だからといって、オリンピック頼みというのは情けないではありませんか?オリンピックなんてほんのいっときのことです。
「この眼で見られる」と言ってもみんなが切符を買って行くわけではない。時差があったって予約録画して次の日に見ればよい。そうでなければ、「昨夜徹夜で応援して今日は寝不足」というのもまた趣のあるというもの。


不肖わたくしも東京の都民ですが「オリンピックを招致していいですか?」と尋ねられた記憶はありません。
「石原知事を選んだからには賛成とみなされても仕方がありません。」ですか?
でも、わたくしは石原氏には投票していませんのです。

色々と良いことを並べて「オリンピックを開催するのは良いことですよね!」という風潮に進んでいっているように思える。新聞の論調もそうだった。こうなるとウラにあるものを考えてしまう。ヨイことがあるに決まっている。

その昔は不況から脱出する手段は戦争だったが、いまは五輪。イベント頼みというのはいつの世もどこの世界でも政策や経営の手腕のないことの裏返しに過ぎない。
いずれも本質から眼をそらさせるための手段であることは論を俟たない。

夫は五輪招致に賛成らしい。
意見を聞きましょう。

どうぞ。




selber at 13:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)