日経新聞「平成の天皇像継承の時期」

2012年03月06日

引用は難しい!

昨日の日経新聞に
「平成の天皇像 継承の時期」
というタイトルのコラムが掲載されていた。

今上天皇は、昭和天皇とは違う
「国民に尽くす」
という信念のもとで努力を重ね、現在国民が持っている敬愛の念を獲得した
という内容である。
そしてその
「天皇像を次代にいかにして引き継ぐかを考える時期に来ている。」
と、結んでいる。
そのこと自体には異議は、ありません。
大いに考えましょう。

今回のご病気手術をそのきっかけにしましょう、というのがこのコラムの趣旨だろう。

はい。

筆者は、持論を展開するに当たって漱石を引用している。
「皇室は神の集合にあらず。近づきやすく親しみやすくしてわれらの同情に訴えて敬愛の念を得らるるべし。それが一番長持ちする方法なり。」
の部分である。
そして、
「畏怖の感情だけを押し付ける明治天皇のあり方を批判した。」
と、説明を加えている。

漱石はこの文を明治の最後の年、行啓能に出かけた際の日記に書いている。
天皇陛下がご覧になるお能ですね。

この文で漱石は明治天皇その人については何も述べていない。
周囲の
「陪覧の臣民ども」
についての苦々しい思いを吐露している。

詳しくは漱石の日記をお読みいただくしかないが
「平成の天皇像」
について述べるときに
「あの漱石は、畏怖の感情だけを押し付ける明治天皇のあり方を批判したんですよ。」
と言われても
「はあ。それで?」
と、なりそうな気がする。焦点はどこにあるのでしょう?
わざわざそんなことを言う意図は何なのですか?
わからない。
第一に、漱石はそんなことは一言も、言っていない。
優れた文明批評家でもあった漱石がここで述べているのは
政府や
「宮内官吏」、および、
「臣民」についてである。

今上天皇のすばらしさについて語るときに、明治の官吏や国民、そして
「上流社会」
の今と変わらぬ惨状を嘆いている文を引用されて漱石先生は何と思うだろうか?

「このコラムを書いた方はあまりちゃんと読んでいないな?」
と、思ったりして。

そうそう。
「莫大小」
わかりましたか?

答えは
「めりやす」
です。
ジャージーですね。
マドモアゼルはそれまでに下着にしか使われていなかったジャージーをお洋服に使用しました。
と、いうことでした。

selber at 17:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)