2012年12月18日

越中選手

ずっとやってりゃ当然尻も硬くなりますよ。高田延彦とか長州力とか、バカにしたヤツには「コノヤロー」と何度もぶつけたしね。
ヒゲ面をほころばせ愉快そうに語る。
54歳のいまも現役のプロレスラー。その必殺技がリング上で高く跳び、尾てい骨の部分を相手の顔面にぶつけるヒップアタック。1試合ごとに、5、6発は放ってきたといい、通算試合数で換算すると「3万発は打ってきたかな」と胸を張る。
はじめてこの技を使ったのはキャリア3、4年頃の若手時代。当時、はるかに格上の存在だったメキシコ系米国人の人気レスラー、チャボ・ゲレロ戦だった。
ゲレロは当時でも珍しいヒップアタックの使い手で、勝ち負け以前にチャボをびっくりさせて俺のことをおぼえてもらおうと、プロレス界では掟破りともいえる「相手の持ち技」をアドリブでお見舞いした。
それが歴史的な一発目となった。
そしたらチャボがものすごく怒っちゃってね。ボコボコにやられちゃいました、と苦笑する。
ただ、ゲレロのヒップアタックは相手の胸板にぶつけていくやや地味な技だった。
俺ならもっと高く跳んで、スピードもつけ相手のアゴにぶつけられる。
そう思って練習を重ね、より高い位置でスピードも加えた威力抜群の越中流ヒップアタックを完成させた。
戦っている相手に背中を見せる危険度の高い技だが、何度も打ち続けるうちにまるで背中に目があるかのように相手のアゴに正確に当てられるようになった。
時にはコーナーポストからとびおりながら尻をぶつけたり、ダウンした相手が起き上がった瞬間に狙いうちしたりと、技のバリエーションも年々進化させてきた。
スター選手というよりは職人肌のレスラーとして知られていたが、2007年テレビ朝日系のバラエティー番組「アメトーーク!」でお笑い芸人のケンドーコバヤシらがユーモラスにものまねしたことをきっかけにプロレスファン以外にも人気がでている。
そのことを喜びつつ「好きな道をやり続ける姿をみてもらいたい」と語る。
若手時代、遠征先のメキシコでリングネームを「サムライシロー」と名乗り、その名残りでいまでも侍と呼ばれる。
侍にとっての刀、自分にとっては尻。
いまは休養中だが、磨きをかけてカンバックしてくれるに違いない。

<越中選手の近況>
6月13日、プロレスリング・ノアでの試合中に左足首を脱臼骨折し全治一年と診断された。
足首の中にはプレートボルトが8本入ったそうです。
摘出したらリハビリして、来年夏の復帰を目指す予定。
いまは無理せず、本を読んだり好きな時代劇や電車をみたりして英気を養っている。


selvas2 at 18:35コメント(0) 

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