2012年12月22日

有馬記念展望

有馬記念が世界でもっとも馬券発売額の多い人気レースになったのには、
年度末の区切りのビッグレース、ファン投票…など、様々な要因が重なるが、
マイナスの要素(もうピークすぎの馬もいる)まで考えなければいけないGIだから、
競馬の検討要素がことごとく詰め込まれていることがある。
また、1周約1700mの小さなコースで、複雑なコーナーからスタートして約1周半。坂もある。
もともと緩急のペース変化をこなさなければ対応できない日本の競馬の中でも、最高に難しいコース(推理する側も、騎乗する側も)だからではないかと思われる。
時期も、距離(コース)設定も、日本のファン向きなのだろう。

実はスローペ-スなのに、離して逃げたメジローパーマーがそのまま残ったり、
厳しい流れで2分29秒5のレコードが記録されたかと思えば、
たちまち昨年のように信じがたい超スローで、同じ良馬場なのに2分36秒0の接戦が展開されたりするのも、
中山の2500mだからなのである。
最大のチャンピオンシップであるようでいて、実際には、みんな秋のローテーションの中で、有馬記念はおまけのアンコールの一戦だったりもする。

レースの流れが最大のポイントになることは分かっているから、先行型の陣営からは様々なトーンの牽制球が投げられている。「理想は2〜3番手なんだが…」とか、「早め早めに動いて出たい」など。

外枠から大方の予想通りビートブラックが行くとして、2〜3番手はルルーシュ(横山典騎手)か。
ビートブラックは、たとえ途中からでも飛ばした方がスタミナ全開につながるから、離れると怖い。
バテたように見えるジャパンC2400mも2分24秒0(上がり35秒6)。
6秒足して2分30秒0前後も可能だから、年によっては有馬記念を快勝して不思議ないスピードとスタミナがある。
天皇賞(春)を、ディープインパクトの大レコード3分13秒4と、わずか0秒4差で独走した馬である。

だが、中山2500mではペース判断がきわめて難しい。
事実上の流れの主導権は、長丁場のペース判断(先行馬に乗った際)は、他の騎手とは一線を画するほど正確なルルーシュの横山典騎手である公算大。

ただ、人気のルルーシュ(横山典)が事実上のペースの主導権を握ると考えると、
ことは複雑になる。というのは、みんな中山2500mなど慣れていないから、好位勢を中心にみんながルルーシュの動きに合わせてスパートする可能性が高くなる。
流れは、3コーナー手前あたりからスパートする馬が出現し、波乱の中山2500mの典型的なパターンになる可能性がある。
逃げたダイワスカーレットが残り、スパートした好位〜中団組がロングスパートしたため最後の坂で失速し、後方にいたアドマイヤモナークが2着に浮上したパターン。
また、先行のダイナガリバーが残り、これを目標にロングスパートした(3コーナーからだと約800mもある)グループがみんな鈍り、ギャロップダイナが届いて2着した形である。
他のコースでは少ないが、中山の2500mだと、逃げ(先行)馬と、最後方近くにいた追い込み馬の組み合わせが生じる。

追い込んでくるのは、体質の弱さが解消され、天皇賞・秋→ジャパンCの日程ながら、
今回のデキが一番いいと思えるダークシャドウ(父ダンスインザダーク)か。
前回は乗り馬がかち合って実現しなかったR・ムーア騎手とのコンビが成立したのも、追い比べに持ち込みたいダークシャドウにはプラスだろう。ジャパンCを0秒4差。距離はもつ。

3歳ゴールドシップと、先行のルルーシュ以下、ルーラーシップ、ナカヤマナイト、エイシンフラッシュ、スカイディグニティ、ビートブラックと悩みは尽きない。

ルルーシュ。
好位からアッサリ抜け出して初重賞制覇を決めた前走のアルゼンチン共和国杯が時計・内容共に優秀だった。中間の攻め気配には更なる良化が窺えるしここはまとめて負かすシーンも十分。

エイシンフラッシュ。
3歳時の日本ダービー制覇以来、長らく勝ち星から遠ざかっていたが、2走前の天皇賞・秋で華麗に復活を遂げた。決め脚の鋭さを改めて再確認。勢いで臨んだ続くジャパンCは昨年程ではないにせよ、最初のコーナーの進入でやや力んでしまった。連続好走には至らなかったものの、調教での動きを見る限りは秋4戦目でも状態に陰りはない。この馬が最大限に力を発揮できるか否か。それはやはり折り合い面がカギとなる。
日本ダービーから天皇賞・秋までの間、GIで連対を果たしたのは昨年の天皇賞・春と有馬記念だが、これはいずれもコーナー6回のコース形態だった。コーナーリングに気を遣う回数が多いほど、道中の我慢が利きやすくなる。広々とした東京コースから小回りの中山コースへ。この舞台替わりが折り合い面でプラスになることは間違いない。
そして何よりの強調材料はデムーロ騎手との再コンビ結成。
天皇賞・秋は後続集団にとってはスローの展開。この馬自身の1000メートル通過は61秒1。その緩やかな流れでも自分のリズムを守れたことが直線での伸びに繋がった。
折り合いがつけやすい舞台装置に息の合う鞍上。今回はパフォーマンスを上げてくる可能性が極めて高い。
ラストの爆破力に期待がかかる。昨年2着馬だ。

selvas2 at 18:46コメント(0) 

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